見出し画像

山に中の一軒宿でコロナ知らずでのんびり過ごす

船山温泉

贅沢なことってなんだろうとしばし考えます。
高級食材を使ったお料理、ゴージャスなお部屋、お部屋についている露天風呂。それが贅沢と思う人がいたら、ここの旅館は当てはまりません。

ここで言う贅沢、そういう表現が正しいのなら
地の食材にこだわった手間をかけた料理
それをじっくりと味わう時間的な余裕
たっぷりな時間を楽しめる仕掛け
部屋数を絞ったおもてなし
ゆったりと入れる温泉
心地よいファブリック
静寂のありがたさ
アメニティ
美しい自然
清潔さ

すべてが五感に響く心地よさ。。。

1.アクセス

あまりなじみのない温泉宿ですが、それもそのはず山中の一軒宿なのです。
山梨県南部町、身延山の南側に位置します。
R52からの喧騒を離れ、民家のはずれから狭い道を少し登って行くと、
そこで行き止まり。
船山川を渡って宿に到着です。
車の音や、街のざわめきとは全く無縁な静かな静かな佇まいです。

建物は一見何の変哲もない普通な2階建ての建物です。
正直、宿泊料とのギャップ大きいよ。というのが感想ですw

ただこちらは、じっくりと温泉を堪能できるように13時イン
11時アウトという22時間も滞在できるお宿で、
こういうのなんて言うんだろう、滞在型リゾート?
じっくりとくつろいで欲しいというお宿の意思が汲み取れます。

2.部屋

まず、駐車場に車を停めると、宿のスタッフさんがさっとやってきて荷物を運んでくれます。
玄関を一歩入ると、ここは心地いいぞ!という雰囲気がみなぎっています。
消毒、検温と一通りのチェックを済ませ、受付します。
スタッフさんがお部屋まで案内してくれて、一通り説明してくれます。

ロビーにはいつでも頂ける、豆を挽いてからのコーヒー
貸し出し用のDVDや本
中2階のお風呂のあるコーナーや部屋のある階にもコーヒー、紅茶、
ハーブティ、お茶、麦茶、お水などがあって至れり尽くせりです。

ロビーや廊下、脱衣室、食事室すべてに畳が敷かれていてバリアフリーになっていて素足が心地いいです。

お部屋は今回は212号室

画像1

写真とは違って窓は一か所です。
お部屋は10畳の和室ベッドルームです。
その中に洗面スペース、大きな鏡と机椅子、40インチのテレビ内臓のシステム家具、マッサージチェアと籐椅子、システム家具の中にお茶、コーヒー、紅茶セット、お菓子、空気清浄機、玄関スペースにトイレの入口があります。
コンパクトで、写真で見ると民宿みたいに見えちゃうんだけど、
実際はとても使い勝手がよくてとっても居心地がいいんです。

ベットには2つ枕がありますが、部屋のある階のスペースには、さらに追加の枕、加湿器がありました。
ベッドはシモンズベッドでめっちゃ快適です。

3.温泉

こちらには内風呂と露天風呂併設な大浴場、”静山の湯”と”渓流の湯”が男女入れ替えであります。
どちらも24時間入浴でき、渓流沿いなので体にも目にも心地よい眺めです。
寝湯もついていて、気持ちよさそうです。
1人なら寝転んだのだけど、他のお客様がいて、なんというかトド状態をご披露するのも気が引けたので自粛しましたw

画像2

貸切の内風呂、”清水”と

貸切内風呂_清水1-800x532

貸切の露天風呂、”二人静”とがあって、どちらも空いていればいつでも入れます。貸切風呂は、朝5時から夜12時までです。

貸切露天風呂_二人静1-800x533

いずれのお風呂からも船山川の渓流が望めてとてもリラックスできます。
泉質は単純硫黄冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)でとろっとした
かすかに硫黄臭を感じるやさしいお湯です。
冷泉の為に加温してあり、浴槽の温度を一定に保つため、循環しているようです。ただ、充分にオーバーフローしているので、掛流しと遜色ないように思います。
大浴場もお客様が多くても3人程度なので、密になることもありません。

温泉分析書

もう一つ特筆すべきは、バスタオル、フェイスタオルは浴室に用意してあって、1回ごとに回収されていて、いつも新しいものが使えます。
タオル類はホテル仕様の良質なもので、こういう地味な所に経費を掛けてくれるのは、ほんと居心地重視でうれしいです。
もちろん、アメニティも充分で、シャンプーは、中2階のコーナーに好きなものを選べるように置いてあって、デザインが一番高級そうなものを選んでw使ってみたら、いままで使ったことないようなしっとりサラサラなものでとても気持ちよかった。
いろいろと贅沢に使っちゃうのが、なんというか申し訳ないような。。。
貧乏性なんだなw

お風呂は1日3回の清掃が入ります。
お客様の滞在時間が長いので、そのあたりもスタッフさんは大変だろうなあと感じます。

4.夕食

食事は個室のダイニングルームで頂きます。
以前宿泊したホテルでは、個室のダイニングだったものの、都度都度開け閉めするスタッフさんが、扉を雑に開け閉めするので、うるさくてじっくり食事できなかったのですが、こちらはそういうところにも気遣いがあって静かにスマートに対応されます。

地産地消を心掛けていて、生産者が目に見える食材です。
HPを見るとわかるのですが、それぞれの食材の生産者の名前が明記されています。

自家製梅酒と前菜から始まります。
山梨の地のものに、手を尽くした食のスタートにふさわしい変化に富んだ料理法に舌鼓です。

画像5

相方はアサヒのプレミアム生ビール
私は七賢の純米吟醸酒を頂きます。
ロビーにはリーデル?の大きなワイングラスがあったので、次回はワインにしてみようかな。

画像6

忍沢養魚場の茜鱒のお造りと昆布締め?だったかな、芦川産「本山葵」、古根、しょう油、塩、酢と選べます。

画像8

焼きたての忍野の岩魚かな。添えられたミョウガの天ぷらとフキノトウの三杯酢もおいしい。

画像7

そして地元の山で仕留めたイノシシ鍋に火が入ります。滋味~

画像9

小林牧場のワインビーフのローストビーフだったかな。
自家製クレソンの苦味が引き立てます。

画像10

手打ち冷やしそばが香りよく口触りがよくておいしかった。

いよいよご飯は武川米の栗ご飯で、今年お初でした。
ジュンサイのお澄ましは茜鱒から出汁を取った骨汁で、これも滋味深いです

画像11

デザートは温かいプリンとパインジュース?でした。
それと夜食用のおにぎりも添えられました。

画像13

これらを2時間掛けてじっくり頂きました。
決して次の料理が中々来ないということではなくて、お酒を飲みながらなので、料理のタイミングも絶妙にやってくるんです。
ちなみにお酒の2杯目は、七賢の冷酒を頂きました。
まるで、高級なお料理屋さんで食事をしているような、あうんの呼吸がすばらしく、またサービスの動作もスマートで、本当にスタッフさんがすばらしいんです。

5.朝食

主食だけ、白ご飯、茶粥、蕎麦粥、パンからセレクト
飲み物は、コーヒー、紅茶、お茶、牛乳、オレンジ、アップルジュースなどをセレクトして、副菜が固定料理になっています。

昨晩と同じダイニングで頂きます。

画像12

山女魚の一夜干し、豆乳を使ったお豆腐、小魚の南蛮、野菜の煮物、
スモークっぽいお肉、温泉卵、サラダ、山菜、漬物、お味噌汁
特に茶粥は抹茶仕立てでとてもおいしかった。

6.まとめ

清潔、静けさ、居心地の良さ、食のすばらしさ、温泉の良さ
どれもすばらしかったですが、
なんといってもスタッフさんの笑顔と暖かさ、気配りが
心に沁みるお宿です。

その居心地を確保するために、しいて小学生以下のお子さんと7名以上のグループをおことわりしています。
大人の宿なのです。
いろいろと制限することは、宿にとっても決断だったと思いますが、
そういったことによってとても居心地のいい空間が保てていることは、
訪れる方の立場ではとてもありがたいことです。

最後までお見送りしてくださったスタッフさん、ありがとうございました。

*部屋:★★★★★ 清潔で欲しいものがすべてあります
*温泉:★★★★★ とろみのある温泉、加温していますがオーバーフロー
*食事:★★★★★ 地の物、優しい味付けです
*接客:★★★★★ 気遣いを感じます

*画像の一部は旅館のHPよりお借りしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?