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人生初のゲストハウスでマリファナ乱交!?

タイの首都、バンコクにはドンムアンとスワンナプーム、2つの空港がある。

私のような貧乏人は必然的に夜のドンムアンに降り立つこととなる。
都心部から離れているが、アクセスの良さは抜群で、数十円でタイ国鉄の中心、フワランポーン駅まで行くことができる。
街中の観光地まで直通のバスも頻繁に出ているので、到着早々ルンピニー公園の街娼と一発やりたい人や、カオサンではっちゃけたい人などは即目的地に向かえる。

私はとりあえず街の中心、チットロム辺りまで行ってくれそうなバスに乗り込んだ。
かつての貧乏旅行者たちは空港に着くと鉄道でフワランポーン駅を目指し、クスリと少女買春で汚れた中華街に沈んだそうだが、それは交通網が不便だった頃の話。
あえて鉄道を利用してタイ旅行先駆者たちの追体験を味わうのも一興だが、ドンムアン駅がどこにあるのかは地図を頼りにしてもよくわからなかった。小さな空港だが周辺はかなり複雑である。

バスに乗ると、揺れる車内で運賃収集係のおばちゃんが何度もコケそうになりながら運賃を集めにきた。
もし通勤時間帯に大量の乗客が乗り込んできたらどうやって運賃を集めて回るのだろうか。

バスの窓からは、狭い土地に乱立、密集した高層ビル群が見える。
高層ビルが乱立する傍ら、バスでは人力で運賃が集められている。アンバランスな発展の仕方が面白い。

やがてバスは街の中心の中心・セントラルワールドプラザ前に到着した(この時は夜だけど写真は昼に撮影したもの)。

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セントラルワールドは7階建ての超巨大デパートで、中では500以上のショップが営業している。
ほとんどが高級ブランド店で、発展途上国という認識が吹っ飛ぶくらいバブリーな所だ。
驚くべきは、周辺にも大型デパートが建っていることだ。

サイアムパラゴン、ゲイソン、東急、MBK……すべてセントラルワールドから徒歩圏内だ。デパート巡りをしているだけで1日が終わってしまうくらい大都会している。
ウインドウショッピングが好きな女子にオススメの場所。

東南アジアと大都会の熱気を感じながら軽く街歩きし、とんでもない所に来てしまったなと思った。某ガイドブックで混沌のメトロポリスといわれていたが、まさにその通りだ。車が常に大渋滞を起こしており、車両の間をバイクたちが縫って走っている。

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レートが良いと評判のサイアムパラゴンでいくらかの円をバーツに替え、フードコートで人生初のタイ飯を食べる。

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タイ風ラーメン。癖がなく食べやすい。なかなか美味。
だが、ちょっと高い(350円くらいだった記憶)。
思ったより物価安くないなぁと思いながら食べたが、サイアムパラゴンはバンコク1の高級デパート。フードコートも高級志向で、値段は高いが味も良い。
フードコートらしからぬ高級料理も味わえるので、気軽に高級なごはんが食べたいと思ったらサイアムパラゴンのフードコートがオススメだ。

食事を済ませるともう夜遅い時間だったので、予約していたゲストハウスを目指す。

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ゲストハウスのような安宿に泊まるのは人生で初めてだ。
ゲストハウスといえば、美人な陽キャパリピのねーちゃんが裸に近い格好で過ごしているイメージがある。更に部屋こっそりマリファナのやり取りが行われ、気分次第で男たちと見境なくヤるのだ。
もしかしたらパリピねーちゃんたちとマリファナでキメながら乱交できるかもしれない…そんな期待を抱きながら下町感溢れるソイ(路地)を進む。

ソイにはそこら中にエロマッサージ屋があり、ねーちゃんたちが私に色目を使ってきた。

エロマッサージ屋は表向き普通のマッサージ屋として営業しているが、オイルマッサージを頼んだ際に別料金でイイコトもできる。
しかしイイコトは違法なので、性的サービスをアピールしてくることはない。
店の入口前で薄着のねーちゃんが声をかけてくるマッサージ屋があったらエロマッサージ屋だと思っていい。

おばはんが揉んでくれる本当に普通っぽいマッサージ屋でも誘われることがあるので、男性諸君は気をつけよう。

逆に女性諸君は、マッサージ屋で彼氏がオイルマッサージをお願いしたら十中八九エロ目当てだと覚えておこう。

エロマッサージ屋のねーちゃんを振り払い、宿に到着。

入口前の階段に宿泊者と思わしきそこそこ薄着なねーちゃんたちが座り込んでおり、ハローとあたたかく迎えてくれた。マリファナ乱交がだんだん現実味を帯びてくる。

ドアを開けると、もっと薄着…というか下着姿の白人ねーちゃんたちが談笑していた。
あまりにイメージ通り過ぎて逆にビビる。ていうか客がねーちゃんしかいないではないか。天国か。

入口前のねーちゃんたちは声をかけてくれたが、下着姿のねーちゃんたちはこちらの存在に気づかない。
お近づきになるには英語でのナンパテクを要求されるようだ。英語の成績が1だったので流石にハードルが高い。

受付ではイケメンの兄ちゃんに英語が不自由なことを即見破られ、身振り手振りで色々教えてくれた。
パスポートを見せると「フロムジャパン…フロムジャパン……」と繰り返しながら、なんか手続きをして部屋の鍵をくれた。日本人が珍しかったのだろうか。

人生初のゲストハウスのお部屋がこちら。

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今まで、旅行の際に泊まる場所には快適さを求めていたので、最低限以下の設備しかない安かろう悪かろうがデフォルトと思われるゲストハウスに耐えられるか不安だったが、いざ泊まってみると案外平気…それどころか非常に快適だった。

ベッドしかない個室。エアコンはついてるが、効きが弱い。壁も天井もボロボロで、窓からは複雑にいりくんだ下町の建物群が覗ける。
シャワールームは床がヌメヌメで、水しか出ない。

絵に描いたようなボロ宿だ。
しかし、このボロさが不思議と心地よい。思えば、自宅だってボロいし汚い。このボロ宿に自宅のような安心感を覚えていた。

私は荷物を置くと、すぐに宿の周辺を散策に出た。バンコクは夜がアツい街。いたるところで連日ナイトマーケットが開かれており、毎日がお祭り気分だ。

宿の近くでもナイトマーケットが開催されており、屋台でカオパッド(タイ風チャーハン)といちごスムージーを注文した。

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屋台飯は安いと聞いていたが、日本円で750円程となかなか良い値段する。サイアムパラゴンのフードコートよりずっと高い。
しかし、初めて食べるタイ米のチャーハンは絶品だった。

ナイトマーケットを堪能した後、宿のベッドで寝転がり天井をボーッと見上げながら、明日の予定を練った。

明後日はカオサンから出るバスでいよいよクート島に向かう。
それじゃあ、明日はどうする?
実は宿の予約すらしていなかった。

まあなんとかなるだろうと思い、タイで初めて眠りに着いた。まだねーちゃんたちとマリファナ乱交してないが、疲労でそれどころじゃなかった。


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