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帰る

一行目からすごい。

進学や就職で地方から大都市、特に東京に出てきた人の多くは少なからずこういう思いがあるんじゃないかな、と思う。この感覚は東京出身の人には分からないと思うけど、そういうのって間違いなくある。全員じゃないけどね。自分も上京当初は、東京の大学に進学したからには、大企業に入って、ガツガツ仕事して、都会の家で暮らせられればベストなんじゃない?みたいに思ってたし、今でもそんな生活に憧れる自分もいる。

確かに東京はすごい場所だな、と思う。地元の何倍もの人がいて、何倍もの高さのビルが何倍もあって、何倍もの企業とビジネスがある。未だに渋谷とか代官山には多少緊張するし、電車の運行間隔にすげーなってなる。すぐ来るじゃないですかあれ。

でもなんかなー、やっぱ帰省すると本当に広島が好きなんだな、と実感するんですよ!岡山駅を過ぎたあたりからやってくる高揚感。新幹線のドアが開いた瞬間のちょっとだけ湿っぽい空気。駅前ロータリーにはやたらマツダ車が多くて、カープの話題が聞こえてくる。中四国初出店のパンケーキ屋が並木通りに出来たとか、来週ビッグアーチでマラソン大会があるとか言ってる。二号線の独特な匂い。”あー、ここお好み焼き屋だったとこねー”っていうあるある。広島駅から本通り行くなら広電乗るより歩いた方が早く着くやつ。"来週の土曜日しまなみ海道にドライブ行かん?天気よかったらサイクリングでもいいよ"。"明日3時に駅集合ね、あ、昔お尻の噴水会ったところ"。けんちゃんが久しぶりに宮島行ったらしい件。取りすぎた小松菜くれる隣の新谷さん。3年ぶりに行っても覚えててくれた床屋さん。8572万円盗まれちゃう広島県警()。

ここでまた生活したい。今は、広島での生活のためのステップだと思って東京にいます。


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