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セミナーの裏側に潜入!「世界最先端セルフサービスBIと国産分析用データベースの奇跡の邂逅」を伝えるセミナーに込めた想い

この記事は、セミナー「世界最先端セルフサービスBIを活かすのは、
あの国産分析用データベースとBIダッシュボードだった!~ThoughtSpotとDr.SumとMotionBoard、この奇跡の邂逅(かいこう)がもたらすものとは?~」
の裏側について、ビジネスディベロップメント部菅田さん栗原さんにお話を伺い、インタビュー形式にまとめたものです。※この内容は2023年4月執筆時点のものです。

語りすぎて、その長さに全米もびっくりな記事ですが、ぜひお楽しみください!

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ジールが起こしたちょっとした奇跡

人事:『世界最先端セルフサービスBIを活かすのは、あの国産分析用データベースとBIダッシュボードだった!~ThoughtSpot×Dr.Sum×MotionBoard、この奇跡の邂逅がもらたらすものとは? ~』というセミナーが1月18日(水)に開催されましたね。ジールでは年間多くのセミナーを開催していますが、その中でもこのセミナーはかなり特殊な位置づけの物だったと聞いています。どんなセミナーだったのかをお聞かせください。

菅田:はい。このセミナーは、今、世界的に話題となっている非常に先進的なBIツールのメーカーであるThoughtSpot社と、国産BI分野で非常に強いポジションを持っているウイングアーク1st社、そしてジールという3社共催の形でのセミナーでした。ジールでは3社共催セミナーは何度も実施してはいるのですが、今回のセミナーはこれまでのものとは大きく異なる特殊性を持っています。実は、BIツールの市場では、現在様々なツールがしのぎを削っている謂わば群雄割拠のような状況なんですよ。そのような状況の中で、ThoughtSpot社とウイングアーク1st社は一般的には競合会社という位置づけにあります。このバチバチに競合する2社を、ジールが間に入る形で敢えて3社セミナーとして成立させたということ自体が、ちょっとした奇跡というか、ジールにしかできないこのセミナーの特殊性だと思っています。

人事:なるほど。ThoughtSpot社とウイングアーク1st社はコンペになる会社だったんですね。それを同じセミナーに引っ張り出した(笑)。よくそんなことが思いつきましたね。

菅田:いや、これは、単に意外性や受けを狙ったという訳ではないんですよ。ちゃんと深~い理由があるんです。

人事:では、その”深~い理由”とやら(笑)をお聞かせください。

日本企業がBIツールの効果を実感できない3つの問題

菅田:それには、BI、特に日本のBI事情からお話しする必要があります。少し長くなりますけど大丈夫ですか?

人事:はい、では程々に(笑)。

菅田:BI製品も、エンタープライズBIと言われるような情報システム部に多くの人材を抱える大企業への導入が前提の製品から、セルフサービスBIと言われるような中小規模の企業や大企業でも業務部門が中心となって導入することが可能であることを謳った製品にトレンドが移ってきています。その結果、既に多くの企業で何らかの形でBIの導入が行われているという状況になってきていて、これは私の様にBIの黎明期からこの業界に関わっている人間からするとすごく嬉しい状況、のハズ、なんです。。。

人事:うーむ。嬉しい”ハズ”。だけど実際はそうではない、ということですか。気になる発言ですね。BI製品が多くの企業に普及してきている。良いことだと思うのですが、何か素直に喜べないような事情があるんでしょうか?

菅田:はい、残念ながらそうなんですよ。せっかく導入をしたBIシステムですが、実はちゃんと導入効果を実感できていない企業が少なくないというのが実態だったりします。そうなってしまうのには3つの大きな問題があると言われています。

まず1つ目は、使いこなしの問題なんです。

BIツールというのは、結局は業務をするエンドユーザー向けのツールです。どんなに機能が豊富でも性能が良くて表現力が豊かでも、一般の業務をするユーザーが使いこなせなければ意味はありません。リテラシーの高い一部のユーザーに幾ら喜ばれてもだめで、普通のおじさんおばさんが使えなければだめなんです(笑)。

そして、2番目の問題は、意外かもしれませんが、機能不足だったりします。

BIツールはどんどん進化して高機能になっているハズ。なのに何故?と思われるかもしれません。具体的にいうと、以前に入れていたエンタープライズBIで作っていたような精緻なレポートが、最近導入したセルフサービスBIでは対応していないので困っている、というようなケースが多いんです。

これは特に日本独自の”細かい帳票が好まれる文化”みたいなところも影響しているかもしれません。エンタープライズBIは特に”細かい帳票”作成には向いていたので、思いっきり凝った帳票を作っていた企業が多いんですね。それをセルフサービスBIで置き換えようとしても、どうしても無理があるんですよ。

そして、もう1つ、3つ目の問題はというと、BIで分析しようとしても十分なデータが無い、という問題です。

これには、皆さん少し違和感を覚えるかもしれませんね。だって、昨今では企業に集積されるデータは以前に比べればはるかに多くなっているハズで、実際、物理的には各システムごとに膨大な量のデータが存在してるからです。でも、実際にはこうしたデータをBIツールから自由に活用するためには、分析用のデータベースとして整えなければいけないというフェーズがあるわけですけれども、それが出来ていない。手が回っていない。こういった事情がこの問題の背景にあるんだと思います。

人事:なるほど、BIに長年携わってきたジールとしては、ちょっと悲しいお話を聞いてしまった気がします。その話と今回のセミナーの企画とはどのような関係があるんでしょうか?

菅田:それが大ありなんですよ。一般には競合と思われているThoughtSpot社とウイングアーク1st社の製品ですけど、これらの製品を組み合わせることで、なんとこの3つの問題を一気に解決できる!

人事:えー!?それはどういうことなのか、具体的に教えてください。

ThoughtSpot社とウイングアーク1st社の製品の組み合わせで3つの問題を解決


ThoughtSpotで1つ目の”使いこなせない問題”を解決

菅田:実は、世界最先端のセルフサービスBIと言われているThoughtSpotの一番の特徴は、”使いこなしやすい””誰でも使える”という部分なんです。勿論、この製品にはそれだけではない特長も幾つかあります。でも、この製品の良さの本質は、リテラシーの無い一般の業務ユーザーでも、特別なトレーニングなどを受けなくても使えてしまう。例えるならば、Webをブラウザでキーワードを入れて検索しますよね。あの感覚で使いこなせてしまうBIツールなんです。

人事:ThoughtSpotを導入することで、先ほどの3つの問題の1つ目の”使いこなせない問題”が解決されるということですね。ただ、あと2つの問題はどうなるんでしょうか?


MotionBoardで2番目の”レポーティングの機能不足問題”を解決

菅田:ThoughtSpotでは使い勝手の問題は解決できるんですが、残念ながら高い表現力を持っている製品という訳ではありません。特に、日本の企業で必要とされるような細かい帳票を作ることは困難です。

一方で、細かい表現力が必要とされる帳票は、予め決められた定型的な業務で必要とされることが多く、業務ユーザーはそのレポートを呼び出して確認するだけという使われ方をすることが殆どです。ですから、ThoughtSpotのような思いついたままに自由な検索や分析を行うといった業務とは切り分けが可能です。

で、こうした業務にうってつけな製品というのが、ウイングアーク1st社のMotionBoardという製品なんです。なにしろウイングアーク1st社は日本の会社ですからMotionBoardはこうした日本独自の帳票文化のために磨いてきた機能が満載のツールです。ただ、この製品は所謂セルフサービスBIタイプではないので、情報システム部がレポートを作る必要があります。でも、こうした細かいレポートは定型業務で使われるものです。なので、業務ユーザーは情報システムから提供されたレポートを操作するだけで良く、自身でフォーマットを変えたりする必要はありません。

人事:なるほど。1番目の”使いこなせない”問題と、2番目の”レポーティングの機能不足問題”については、ThoughtSpotとMotionBoardを組み合わせて使うことで解決できそうだと理解しました。では3番目の”使えるデータが無い問題”はどう解決されるんでしょうか?

Dr.Sumで3つ目の”データが無い”問題を解決

菅田:はい、これにはDr.Sumというウイングアーク1st社が誇るデータ分析専用のデータベースが鍵を握っています。実はDr.Sumは20年近く前からある製品で、既に4000社ものユーザーを持っている実績のあるものなんです。でも、そんなに昔からある製品が、なぜ3番目の問題解決の鍵なのか?そう思いますよね(笑)。

人事:はい。正直なところ、そう思ってしまいました。

菅田:その秘密は、Dr.Sumの汎用化、にあります。実は、これまでDr.Sumは自社製品にしか対応していないデータベースでした。Dr.Sum自体に簡易的なBI機能を持っているのですが、これで足りない場合には自社のMotionBoardを接続して使うことが出来る。でも、残念ながら他社のBIツールを使っているユーザーがMotionBoardのデータにアクセスして利用することはできませんでした。それが、ウイングアーク1st社の英断だと思うのですが、最近になって他社のBIツールからもアクセスできるように汎用化に舵を切ったんですよ。具体的には、まずはTableauPoweBIといったシェアの高いBI製品に対応して、そして、この度ThoughtSpotにも対応してきたという訳です。

人事:ウイングアーク1st社も思い切った決断をしたんですね。


分析用データベースDr.Sumの2つの特徴

菅田:Dr.Sumのデータベースの特徴は、大きく言うと2つあります。1つは非常に高速であるという事。これは、大量データを扱う分析用のデータベースとしては重要なことです。そして、もう1つ。データベースの構築が、他のデータベースに比較するとはるかにハードルが低い。これも大きな特徴です。

一般的にデータベースの構築はかなりの専門的な知識を持った技術者が居ることが前提となります。そして、構築するだけではなくその後のチューニングを含めた運用には、継続的にかなりの負荷が掛かってくるのが一般的です。こうしたことが原因で、なかなか一般企業に情報活用のためのデータベースの導入が進んでこなかったという事情があります。これに比較してDr.Sumは導入の負荷が低いだけではなく、その後の運用の負荷も軽いということでこれまで多くのユーザーに受け入れられてきた製品です。

これが、ThoughtSpotにも対応してくれたということで、3番目の問題も解決されるということに繋がります。

人事:なるほど!これで全てが腑に落ちました。ThoughtSpot×Dr.Sum×MotionBoard、これって、最高の組み合わせじゃないですか!

菅田:はい。最高なんですよ。実は(笑)。ただ、世の中的にはMotionBoardとThoughtSpotは競合だと見られていたりします。このままではこの最高の組み合わせが埋もれてしまいかねない。そんな思いから、今回の3社共催セミナーを企画したという訳なんです。


セミナーはパネルディスカッション形式で

人事:企画に当たって、苦労した部分等はありますか?

菅田:実は、私はThoughtSpot社のカントリーマネージャの有延様、ウイングアーク1st社の執行役員の大澤様、お二人とも良く存じ上げていましたので、思い切って今回の企画をご相談したところ、両者とも快く引き受けてくださいました。ただ、せっかくお二人をお呼びしてもそれぞれが個別にプレゼンをしていただくような形では面白くない。幸い、私の部門にはVoicyというボイスメディアで『わおんDX』というチャンネルでパーソナリティをしている栗原さんがいます。そこで、栗原さんをファシリテーターとして、取締役の中村国宏さんを交えた形のパネルディスカッションをすることを思いつきました。

人事:一昨年の「BIデモマラソン」や、昨年の「他社(みんな)はどうしている?BIシステムのクラウド化」セミナーでも好評を博した、ファシリテーターですね!

菅田:はい。そして、今回もやっぱり好評でした(笑)。では栗原さん、パネルディスカッションについて話をしてもらえますか。

栗原:ありがとうございます。セミナーの前に登壇者の皆さんと顔合わせを行ったんですが、そのときに、「これはディスカッションの時間が足りない…」と思いました。というのも、各社紹介の時間を除くと、純粋にディスカッションできるのは20分程度。実際に、有延さんと大澤さんから、「話し過ぎていると思ったら止めてくださいね」って言われて(笑) 

ただ、それくらい、今回の協業には両メーカーの気持ちが乗っていることが良くわかりました。

今回のパネルディスカッションで視聴者の皆様に伝えたかったことは、以下の2点です。

<パネルディスカッションを通して伝えたかったこと>

1.単一の製品で全てのデータ分析を行うのではなく、様々な製品を組み合わせる新しい選択肢があるということ。

2.BIツールを活かすためにはデータの整備が重要で、データベースの価格や性能に加えて、操作の容易さや運用負荷の低さという観点も重要であること。

落としどころを押さえながらも、自由に話していただきたくて、そのバランスを取りながらファシリテーションを行いました。セミナー終了後、登壇者の皆さんから「栗原さんが要所要所でまとめながらタイムキープもしてくれたおかげで上手くいきました」と言っていただきました。

また今回のような機会があれば、40分くらいはディスカッションの時間が欲しいですね。そうしたら、もっと本音やこぼれ話を引き出せるのではないかと!


長すぎる記事をここまで読んでくださってありがとうございました&おつかれさまでした

人事:いろいろお聞かせいただいて、ありがとうございます。今後も、ジールならではのセミナー企画を楽しみにしています。

菅田:はい。是非ご期待ください!

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