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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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【光空追跡#1】#283をひろげよう【シャニマス概論】


この記事は、あなたが最初に受けた「シャイニーカラーズ」というコンテンツへの印象の何倍も彼女たちの世界は精巧に創られどこまでも現実と地続きにありそれでいて魅力的であることを保証するものである

⚠ 本記事には一部ネタバレが含まれている。初心者に向けた記事であるため基本的に”その部分だけ見ても情報が完結しない話の概観が掴めないゲームプレイに支障が無い)”ように配慮をしているが、少しでも抵抗のある方はブラウザバックを推奨する


そもそも”シャニマス”とは?


SHINY COLORS 5th キービジュアル

……なんて大層なことを言ってみたが、要するに「シャニマスがとんでもなく面白いから遊んでみてくれという願いを独善的に記していく記事である。ということで早速紹介に入ろう!


アイドルマスター シャイニーカラーズ」(通称 : シャニマス)とは、ユーザーがプロデューサーとして新人アイドルとの絆を紡いでいくアイドルマスターシリーズのうちの1ブランドである。芸能事務所である283プロダクションを舞台に、28人の個性豊かなアイドルを自分の手で望む空へと羽ばたかせていく

現在配信中である2つのゲーム「Enza対応版 シャイニーカラーズ」及び「シャイニーカラーズ Song for Prism」(通称 : シャニソン)の他、アニメコミカライズ作品など幅広いクロスメディア展開を続けている。その輝きは次元すら飛び越え、企業コラボなどといった形でアイドルが現実で活躍する様子も多く窺える

アニメーション
公式コミカライズ

やたらと数が多いが、環境省や【推しの子】など、2023年内に実施されたコラボ企画を一覧にしてみた


以下の項では、そんなシャニマス暴力的なまでの魅力3つの観点から紹介していく


”人間を描く”ことから逃げないシナリオ

YOUR/MY Love letter -「I am」

まずはシャニマスの魅力の代名詞とも呼べるシナリオに焦点を当てていこう。シャニマスのシナリオはとにかく底知れぬ奥深さ作用があり、時には冴えた描写で人倫の本質に踏み込むような際どい問いを投げてきたりもする。つまり時には人を選ぶ内容であるほどに尖りまくっているのだが、だからこそ多くの人の心を掴んで離さないのだと思う

明るい部屋 -「ラブコメ」

どんな細かい描写でも……例えば、「1432円の会計に2002円払う」という何気なさすぎる行為さえも余すことなく描写する


……そんな風に堅苦しく言ってしまうと、「じゃあシャニマスのコミュって全部重い感じなの?」と思われるかもしれない。至極当然のことだが、シャニマスでは特に意味を持たなかったりただアイドルが戯れ合ったりしているコミュの方が割合的に多い。一端の萌え萌えキャラクターコンテンツに過ぎないからだ

というか、シャニマスがそんな高尚なコンテンツだったら、間違っても「夏は短し海でしょ!乙女たち~お待ち遠サマ★ごちそうSUMMER!!~」なんて感覚で文字を書きすぎているタイトルなんか付けるわけがないだろう!!

【鉄板★絶品★海の家】小宮果穂

……この先、「シャニマスはさも現実に即していて文学的で……」みたいな痛くて選民的とも取れる話をしてしまうかもしれない。シャニマスのオタクはこれをやりがちだし、この記事でもそうなってしまうかもしれない理由は後述するが、マジで全く気難しくも無いのでとにかくハードルを最大限まで下げてほしい!!解釈とか物好きがやってるだけで、本来は考察1mmも要らないから、本当に。それがこの記事を通して一番に伝えたいことだ

あまり取り沙汰されないが、シャニマスちゃんとトンチキもやってるのだ!その証拠に、アイドルが突拍子もなくそば屋に弟子入りするコミュもあれば

芹沢あさひ G.R.A.D.編 -「出前っす」

アイドルの大半が毒殺されるエイプリルフールコミュもあるし

DETECTIVE×MURDER -【2日目】19:00 -「追跡者」

バスケットコートでメイド服を着ながらショッピングカートに乗るコミュだってある

【チョコレー党、起立!】浅倉透 -「統括せよ」


シナリオ傾向の変遷


……話を戻そう。まずシャニマスのシナリオの大きな魅力として、「過去から現在、そして未来(4周年)」「未来を選んでいくこと(5周年)」のように、毎年、シナリオの方向性がテーマ性を持って変化していくことが挙げられる

だから、6周年を迎えるゲームにも関わらずとにかく色んな空を見せてくれるし、彼女たちの織り成す物語が"停滞"とは無縁である。マンネリするどころか常に目を離す隙が一切無い状況が作られているのだ。「本当に6年目のコンテンツか?」と思うほど常に今が一番盛り上がっている


当然、そんな変化と共にシナリオの方向性シャニマスが描きたい理念は定まり、確固たるものに成っていくはずだ。ここではその変遷を、八宮めぐるというアイドルのコミュタイトルを例に出してみる

2018年4月24日【金色の元気いっぱいガール】八宮めぐる

一番最初に実装された八宮めぐるのプロデュースSSRはこれだ。カード名の「金色の元気いっぱいガール」とは恐らく金髪が特徴的なめぐる本人を指しているだろうし、右側のコミュタイトルを見ただけでなんとなく物語が想起できるような、至って普通のソシャゲ然としたタイトルのように思える


ところが、たった一年でこんな変化を遂げている


2019年4月19日実装 【チエルアルコは流星の】八宮めぐる

……なんで

めぐる、大活躍!」「止まらない着信音」の面影が息をしていないどころか、イラストやタイトルのテイストまでなにもかも違いすぎる舵取りが急すぎる。「チエルアルコ」って何?「チエルアルコは流星の」流星の何!?

2023年10月30日実装 【ふたり色 クレオール】八宮めぐる

そんな彼女の一番最新のプロデュースSSRはこの通り、もうほとんど日本語ですら無い。調べてみると、この暗号のような文字列はどうやら色彩を規定するマンセル値というものに由来しているらしい……と、このようにさも考察前提かのようなコミュがいくつもある。(無論これは考察しないと分からないコミュということを一切意味しない!)シャニマス、ちょっと読者を信用しすぎているのだ


冒頭に保険をかけておいたが、やっぱりシャニマスは「アイドルプロデュースゲーム」として異質すぎる領域にまで踏み込んでいるし、「シャイニーカラーズにしか無い魅力」は主にそこに帰結するはずだ

だからその魅力を余すことなく紹介するこの記事ではちょっと気難しい内容を多分に含んでしまうが、「オタクが早口でなんか言ってる!」くらいに流してもらえると幸いだ


人と人との繋がりを描く

アジェンダ283 -「今日を終える前に」

そんなシャニマスが描き続けるのは常に人と人との繋がりであり、ありふれた日常の連続だ。そこには劇的な変化なんてそう訪れない、それが人生というものだからだ

ストーリー・ストーリー -「家の物語の話」

昨今多く展開されるソシャゲのように世界が崩壊しかけている訳でも命を賭して戦っている訳でもないのに、シャニマスに触れるとそんな普通でなんてことない毎日がどうしようもなく愛おしくなっていく


では何故そんな「単調」とも受け取れてしまうシナリオに人々は目を奪われ続けているのか。突き詰めるとそれは「とにかく人と人との繋がりを描くのが上手い」という事実に辿り着くだろう。28人のアイドルプロデューサー事務員(七草はづき)、そして事務所の社長(天井努)、または外界の人間たちの人生模様が緩やかに複雑に交差しあう様子がとにかく、とにかく面白い!

記号化」とは程遠く、一人一人異常なまでに洗練されたキャラクター造形(それを実現するためにシャニマスでは「この3人のアイドルはこのライターがシナリオ担当で……」という風に、アイドル単位でシナリオライターが決まっている!)をベースに、日々変化していく彼女たちの考え方や関係性、服装の趣味までもをどこまでも多角的に、緻密で克明に描写していく。そうして綴られた彼女たちは地に足が付き血まで通った”人間”としか言いようが無いほどである


そんな関係性はアイドルたちの会話の様子を一つ取っても明らかである。同じ事務所に所属する人間といえども所詮は他人。価値観が合わず、普段あまり接しない人間同士であれば当然皆が仲良く協力しあって同じ目標を目指すというのも難しい話で

相手と相容れないように感じ、出来るだけ接触を控えるような行動を取るアイドルもいれば

線たちの12月 -「天使たちのあくび」

バスで鉢合わせた同じ事務所の相手をなんとなく気まずく感じ、会話を避けてこの場をやり過ごせるように祈るアイドルもいて

【奏・奏・綺・羅】幽谷霧子
【奏・奏・綺・羅】幽谷霧子 -「ハ長調K.265 第14変奏」

そもそも事務所内のアイドルを快く思っていないアイドルだっているし

バイ・スパイラル -「エンカウント」

相手に同じ趣味があることを察しつつも距離を置くべきなのか、歩み寄ろうかを思い倦ねるアイドルもいれば

アイドル同士の会話 三峰結華×黛冬優子

そんな距離感さえ気にせず平常運転で物乞いするアイドルもいる

アイドル同士の会話 樋口円香×大崎甜花


【Brilliant Blooms】樋口円香

こちらはライブ控室の写真だが、同じ事務所のアイドル同士とは思えないシリアスな空気感を呈している


”アイドルの在り方”を模索する

……とは言っても、魅力を伝えたいのならやはり拙い言葉をいくらか尽くすよりも「どんなシナリオがあって、どう面白いのか」という具体的な紹介をするほうが効果的だろう。ということで、この項では印象的かつ分かりやすいシナリオを3つに絞ってあらすじを紹介していこうと思う

あくまで結末は省くが、少しでもネタバレが気になる方は次の項まで少し飛ばしてほしい

Case 1 - 桑山千雪 G.R.A.D.編

【永遠を抱きしめて】桑山千雪

元雑貨屋店員小物作りを趣味とするアイドル桑山千雪は、あるラジオ番組での発言がきっかけとなり、「自身の作った小物をファンに向けて出品し、稼いだお金をチャリティに寄付する」というオークション企画を開催することとなる

桑山千雪 G.R.A.D.編 -「ハンマープライス!」

後日、その競売価格が想定外に膨れ上っていたことを知り、当惑する千雪とプロデューサー。”アイドルの千雪が作った”、ただそれだけの情報にこれほどの価値が生まれるとは気付いていなかったようで、実質と乖離した金額を支払わせてしまう申し訳無さを感じながらも、なんとか折り合いを付けてオークションを成立させることとなる


……繰り返すが、彼女は手芸や裁縫など小物作りが好きなアイドルだ。そんな彼女が心を込めて作った巾着袋が、ただ「”アイドルの千雪”が作ったものという付加価値でしか見られなかったとしたらどうだろう

そんな考えに至って少し意地が生まれたのだろうか。「表舞台にいない”ただの千雪”には”アイドルの千雪”に負けないほどの価値があるのか」、確かめずにいられない彼女は、仕事の合間を縫って以前と色違いの小物を作りあげ、出品者が「桑山千雪」であることを隠した上でオークションサイトへの出品を決行する


――しかし、その「月へ出かけたキャラバンたちの鈴」は1円のまま落札されずに出品期間を終えてしまう

桑山千雪 G.R.A.D.編 -「意地があるの」
桑山千雪 G.R.A.D.編 -「1円ベイビー」

……このテーマ、アイドルものとしてあまりに本質に踏み込みすぎじゃないか!?「アイドルじゃない千雪」に人々から求められるような価値はあるのか、そういう話を、公開オーディションGrand.Repute.AuDition(通称 : G.R.A.D.)」への出場過程と共に描き切ろうとしている


演劇の世界では「芝居を続けていく中で、自分の人格が役に喰われて素と演技の境目が分からなくなる」なんて現象がよくあるという。このコミュではそんな話も想起させながら、「アイドルの価値、人間の価値は誰が定めるのか」、そんな方向に展開していく。

こんなに複雑で解決しようのない問題がどう着地するのか、ちょっとは気になってこないか?

Case 2 - アンカーボルトソング

【ever-】大崎甘奈

未来への憧れ」という花言葉を胸に抱いて人々に笑顔を咲かせる「アルストロメリア」は、その人気に比例してソロ活動の頻度も増えていった。新しい毎日が代わる代わる押し寄せる日々の中、3人は新しい出来事や関係に少しずつ混乱していく

次第に3人揃っての活動が厳しくなり、アルストロメリアでいる時間は減っていく。そうしていくうちに互いの想いもすれ違うようになる

アンカーボルトソング -「memory」

そんな中、ファンがSNSに投稿したあるスライドが話題になっていることを知る

アンカーボルトソング -「memory」
アンカーボルトソング -「memory」

その投稿に載せられていたのは、過去に3人で撮った思い出の写真の数々……すなわち「美化された思い出の中にある”永遠のアルストロメリア”」だった。目まぐるしい日々は、”あの頃のアルストロメリア”が好きだったファンの気持ちがいつか離れかけていたことに気付く余裕すら与えてくれなかったのだ

ソロでの仕事が増えていくことは決して間違いなんかじゃない、けれどユニットとしてそれが正しいのかも分からない。これまで好きでいてくれた人のために、これから好きになってくれる人のために、アイドルにはなにが出来るのか、一歩ずつ愚直に考えていくシナリオである

アンカーボルトソング -「のびる、びる」

有名になるにつれて関係が変わっていく」、粗筋を掴むだけではそんなありきたりなストーリーラインに思えてしまうが、3人の関係が静かに綻びていくその過程を、またファンの心情変化する生きた世界までもを繊細に描き切ることで、この出来事は彼女たちの「アンカーボルトソング」になっていく

Case 3 - 緋田美琴 W.I.N.G.編

新人アイドルのスカウトが思うようにいかないある日、社長から直々にあるアイドルのプロデュースを任せられることとなった。彼女の名は緋田美琴という、なんと14歳の頃に北海道から上京してきた元アイドルという異彩の経歴を放つ人物である

緋田美琴 W.I.N.G.編 -「call」

その経歴に偽りが無いことは圧倒的な実力を見れば明らかであった。トレーナーから「指摘するところが無い」と言われるほどに磨き上げられた確かな腕前を持つ彼女の異常さは、プロデュースを重ねるにつれ明らかになっていく

その一つは「アイドルになることに異様なまでの執着がある」ことだ

緋田美琴 W.I.N.G.編 -「sincere」

アイドルになれるなら死んだっていい」、そんな非現実的な発言に説得力を裏付けているのもまた、紛れもなく彼女自身だ。仕事の落ち着いた日は朝から深夜……下手すると明け方まで、寝食を忘れて練習に励んでいる。その様子はさながら赤い靴の呪いを受けた少女のようである

緋田美琴 W.I.N.G.編 -「sincere」

そんなストイックすぎる彼女の様子を見て、きっと誰しもこう思うはずだ。「既に彼女はプロデューサーが介入する余地すらないほど”アイドル”なのではないか」と。誰よりも業界に長けていて覚悟胆力の程は言わずもがな、それでいて疑念の余地がないほどに優れた実力を持っていて……


しかしある時、そんな浅い考えを覆すようなある想いをプロデューサーに吐露することとなる

緋田美琴 W.I.N.G.編 -「become」
緋田美琴 W.I.N.G.編 -「become」

緋田美琴が”アイドル”になるには、どうすれば良いのか
それがプロデューサーと紡いでいく「緋田美琴」の物語である

【CHILLY】緋田美琴

だからどうか見届けてほしい
彼女たちが辿りゆく空と、その軌道の着地点を


”アイドルの在り方”を果てしなく模索する

樋口円香 Landing Point編 -「kore kara」(画像 : シャイニーの日 2023 特別コミュ)

先程のシナリオ紹介から伝わったかもしれないが、シャニマスが最も当たり前に、大事にしている指針の一つは「『アイドル』という職業を通して様々な人間と真正面から向き合う」ことだろう。それはまた”アイドルマスター”という作品の根源的な魅力でもある

そんな「アイドル」の世界にシャニマスではどのように向き合うのか、そんな話にも触れておこうと思う


アイドルは何を目指すべきか」ということすら不明瞭な世界で

illumination STARS 283プロダクション ファン感謝祭編 -「『頑張りたい』」
さざなみはいつも凡庸な音がする -「普通」

それは「彼女たちの掛け替えのない時間、未来の可能性を貰ってまで続ける意義があることなのか」も分からなければ

樋口円香 - 信頼度Lv.4ボイス
【三文ノワール】黛冬優子 -「きみはまだ何も聴いてない」

いつまでアイドルでいられるのか」さえ分からなくて

有栖川夏葉 Landing Point編 -「放課(1時間目)」
【三文ノワール】黛冬優子 -「発火1/2」
市川雛菜 Landing Point編 -「duuno」

芸能界、そして世間は決して優しいだけの世界ではない

セヴン#ス -「そうなの」
【♡AKQJ10】有栖川夏葉 -「Knight?」

時には「アイドル」を見失うこともあるけれど

セヴン#ス -「そうだね」

何度でも降る雨を、北風を抜けながら光るのが「彼女たちの選んだ空」であるかぎり

黛冬優子 G.R.A.D.編 -「ひとりじゃなくてふたり」

「最高のアイドル」を目指して、彼女たちは羽ばたき続ける

園田智代子 G.R.A.D.編 -「公約(やくそく)」


臨場感を与える舞台装置

この項の最後に、そんなシャニマスのシナリオたちを鮮やかに彩る舞台装置にも触れたいと思う

Noteの仕様上記事内で動画をアップロード出来ないため一部紹介を割愛している。一応動画ファイルを添付しておくが、気になった方は是非サイト内を参照してほしい

1500着以上存在する登場人物の衣装に、モーション視線移動700枚を超える背景音楽系・環境系合わせて300種類にもわたる豊富なBGM1700種類をも上回る粒ぞろいの効果音に加えて、メッセージウィンドウバックログ選択肢なんかも最大限活かして、その全てがシナリオと声と重なり合って「物語」が綴られていく。規模感が壮大すぎる

0.1秒単位で調整することすらある行間の息遣いとか、言葉にならない言葉を正確に拾いあげる演出……、いくらでも語れるが、やっぱりこれも実物を見てみないと伝わらなさそうだ

例えば、こんな演出がある

放課後クライマックスガールズ 283プロダクション ファン感謝祭編 -「(また明日)」

……これ、すごくないか?

自転車のブレーキ音が微かに響いて、遠くから聞こえる防災無線を背に坂道を駆けていく彼女たちの声や足音が、その余韻を背負って夜に溶け込んでいく……、そんな光景が直に感じられる描写がされているアイドルの立ち絵が一切出ていないのに、だ

この演出に使われている要素自体はそう多くないはずなのに、ビジュアルノベルが陥りがちな「地の文が無く描写が薄くなりがち」という問題を構成の妙によって完全にクリアしている。シャニマスが作ろうとする世界はほぼ映像作品のそれなのだ

長くなるので各々の詳細は省くが、他にも紹介したいコミュ演出をいくつかあるので、この項の最後に列挙しておこう。興味がある方は是非見てみてほしい


当然のように全てのコミュはフルボイスで展開されるので、とにかく自然に読み進めやすいと思う。「シャニマスに興味を持ったらまず最初にイベントシナリオ『YOUR/MY Love letter』を読んでくれ」という話はこのブログであと5回話すので、そんなことを話してこの項を終わろう

シャニマスに興味を持ったらまず最初にイベントシナリオ『YOUR/MY Love letter』を読んでくれ」!!

【signal】桑山千雪


補足 - 臨場感を与える舞台装置

セヴン#ス -「そうなの」

静寂のモノローグから突如音楽が流れ始めるギャップで心理描写を際立たせ、また流れている歌詞との相乗により物語への没入感を深めている

【あっかい】七草にちか -「不自然なboogie」

テキストと異なるボイスが再生されることで、アイドルの内面世界により深みを持たせている

完録、クエストロメリア! 〜サイコロ編〜 -「サイコロツアー、スタート!」

やってることは単純な背景切り替えだが、音響効果と合わせることで大泉洋が水曜にやってそうな番組っぽい雰囲気を醸し出している

【おはようと日向に手を振る】三峰結華 -「今日はおやすみ、気にしいの私」
【賑やか四畳半】三峰結華 -「後できっと寂しくなっちゃう」

アイドルの自室の背景だが、普段の部屋の様子(一枚目)と来客時の少し片付いている部屋の様子(二枚目)とを差分を用いて表現している。これによって

・家では普段ジャージで過ごすことが多く、部屋の掃除を怠ることもある
・来客時には右の棚に置いてある”趣味が表れるもの”を隠し、更にその上から容易に開けられぬようにとガーランドまで付けている

という彼女の本質的な性格を表している

【Feb.】樋口円香 -「バス」

落ち着いた車両振動を示す走行音、そんな静寂を停車直前のエンジン音が一時的に破るような、”雨天の都営バス”特有の空気感を写実的な背景と共に再現し、世界観への没入を強めている

その場の空気感を意識したコミュが非常に多いこともシャニマスの一つの特徴だと言えるだろう。行間や間が織り成す登場人物の心理状態人と人との距離感空間的な広がりや狭まりの感覚……、そうしたものまで繊細に表した結果、約2分間一切の会話が発生しない、あまりに挑戦的なコミュが登場したことさえある

【斜陽】樋口円香 -「かわたれ」

こちらも場面転換効果音に気を使ったり、途中でイラストが差し込まれていたり間延びを防ぐための工夫がしっかりされており会話が発生せずとも物語が生まれている。ビジュアルノベルでこれをやるの、とんでもなさすぎる


列挙したようなコミュ演出の一部は3Dという制約があるシャニソンでは難しい表現もあるのだが、対してシャニソンでは、こんなに幻想的なシーン

【游魚】樋口 円香

こんな感じでほぼ再現しきれている濡れた衣装の様子ライティングなどが合わさる複雑なイラストに遜色ないくらいの表現を3Dで出来てしまう

noctchill - ノクチルカ -「光景」


解釈を拡張するイラスト

【連綿と、桜】郁田はるき

続けてイラストの紹介に移ろう。まずはとにかく見てほしい、この繊細で計算され尽くされたイラストの数々を!!!

【私のハルモニア】櫻木真乃
【Boiling Sky】芹沢あさひ
【floooat】浅倉透
【縷・縷・屡・来】幽谷霧子
【名モナキ夜ノ標二】黛冬優子
【カラーズキャッチ!】小宮果穂
【花は】杜野凛世

もはや何も語るまいと言わんばかりのとんでもないイラス卜ばかりだが、更に驚くべきことはこれらのイラストのうちプロデュースカード(約半分)は二つのアニメーションまで付いてくる、ということだ。つまりこの絵、動くのだ


イラストに無数の文脈を乗せる

そんな素晴らしきイラストの数々を詳しく紹介していこう。先程シナリオに焦点を当てた繋がりで、まずはイラストに乗せられる文脈がどう意識されているかを紹介しよう。ここでは、幼馴染4人で結成されたノクチルというユニットを例に挙げていく。列挙した数枚のイラストを見てみてほしい

【pooool】浅倉透
【チョコレー党、起立!】浅倉透
【DIVEIN!】市川雛菜

どれも一人一人の個性が輝いている良いイラストだなと思うのだが、これらのイラストにはある共通項が隠されていた。実は、これらのイラストは全て「彼女らが常にフェンスの内側にいる」ような構図になっているのだ。そうして表された閉塞感が、イベントシナリオ「天塵」から始まり「天檻」で一度は着地する彼女たちの物語とどう関わり合うのかは必見だろう

【洒落】樋口円香

ノクチルの第1幕最終章とも受け取れるイベントシナリオ「天檻」のイラストでは、窓から射した斜陽が檻のような影になり彼女らを捕らえているような構成になっている

そんな感じで、シャニマスでは一見「ただの良いイラスト」に見えるものの多くに多量の演出意図や仕掛けが含まれていたりする

一番恐ろしくあるのが、このイラスト一枚一枚全てに彼女たちの物語があることだ。シナリオを読んだ後に再びイラストを見返すことで、「ただの良いイラスト」だったものに計り知れない文脈が層を成し、代えようもない輝きにかわる瞬間がある

「だからこういう表情をしていたのか」「こういうシーンだったのか」など……。”一枚のイラストだけで感情が溢れ出してくる”体験なんて滅多に味わえないと思うし、そんな複合的なゲーム体験を洗練されきったビジュアルノベル細部までこだわり抜かれた緻密なイラストが重なることで可能にしている

この項の締めくくりに、文脈的観点から自分が特に印象に残っているイラストを列挙してみる。一体どんな物語が綴られているのか、真相は君の目で確かめてほしい

【桜花拾】郁田はるき
【ビコーズ・ラブ】月岡恋鐘
【STAGE】緋田美琴
【三文ノワール】黛冬優子


圧倒的に自由なイラスト - 構図

そんな奥深すぎるイラストの世界だが、シャニマスのイラストはとにかく目を引くような大胆な構図や趣向が多い。つまりとんでもなく自由なのだ。供給量がとにかく多いシャニマスだが、圧倒的なクオリティを保ったまま、「とんでもないな」と思わされる創意工夫が詰め込まれている


例えば、ゲームが好きなアイドルのイラストをドット絵とアイドルが融合したようなイラストにすることもあれば

【きみは相棒】大崎甜花

本来主役であるはずのアイドルをモノクロに閉じ込めてしまったり

【夜はなにいろ】浅倉透

主役であるはずのアイドルをこんなに小さく配置してしまうことだってあるし

【明日の思い出で笑って】有栖川夏葉

逆に、アイドルの顔だけをこんなに大きく配置したことだってある

【ダ・カラ】樋口円香

一瞥で目を引くような構図から「瞳の中に映る別の誰かの存在」に気付かせる、視点誘導まで巧みに計算されているイラスト

また、画作りを優先した結果メインでは無いアイドルを画角から切り捨ててしまうことも少なくない

【漠漠】樋口円香

状況を構造的に描写した結果アイドルの背面だけを映す構図にしていたり

【街頭で】七草にちか

そもそもシャニマスにとってイラストのタッチを変えることは日常茶飯事だし

【お手をどうぞ】櫻木真乃
【珈琲の牛乳いれたん】杜野凛世
【走るっ!!!!】大崎甘奈

流行りを取り入れたイラストの描き方をしてくることだってある。このイラストでは、まつ毛を白抜きにして反射光に見せることで立体感を演出する表現が使用されている。

【interStellar-Stella】櫻木真乃

正直まだまだ紹介したいイラストはあるのだが、この項はひとまずこの一枚で最後にしよう。極み付きはこのイラストだ

【Summer for Us】大崎甜花

……攻めすぎじゃないか

「トレンドのクリアバッグを使っている」「待ち受け画像」などの情報からこの手が誰のものなのか推測できるようになっているのも凄いし、待ち受け画像を撮った瞬間の笑顔が時間を超えて伝わるようになっているのも素晴らしい。また「通知さえも忘れて祭りに楽しんでいる状況」がすぐに見て取れる、どこまでも技工が凝らされた攻めすぎているイラストだ


圧倒的に自由なイラスト - アイドルの魅せ方

とにかくシャニマスのイラストにおける自由度は説明しきれないくらいに素晴らしい。構図の妙を演出するだけでなく、イラストを通じて「アイドルのとにかく多様な側面」を無数に魅せてくれるのもシャニマスの特徴だと思う。とにかく私服や髪型のバリエーションが多かったり、シチュエーションがこだわり抜かれていたりするのだ

ここでは、斜めにカットされたアシメバングが特徴的な田中摩美々というアイドルを例に出してみる。特徴的な前髪を変えずに……、すなわち、「田中摩美々である」という印象はそのままに、ヘアアレンジのバリエーションや衣装が異常なほどに多数実装されている

これ、あまり話題にされないがすごく挑戦的な試みだと思う。割かれる手間とコストが尋常じゃないことは言わずもがな、例えば眼鏡を着用するアイドルの眼鏡を軽率に外したり、チャームポイントである髪型を変えてしまったり……、それは見方によっては大きなリスクにもなり得るからだ

アイドルのアイデンティティが薄れてしまう可能性だってあれば、「このアイドルは好きだけどこのコーディネートは好きじゃない」という火種になることも逃れられない。けれどシャニマスではとにかく己の道を突き進んでいく。だって彼女たちはアイドルで、生きているから


もちろん、中にはあまりヘアアレンジに積極的でないアイドルだっている。けれどそんなこと何も問題ではないのだ、世界をも存分に駆使してとにかく多彩な表情を見せてくれる

【sparkle,,,】西城樹里
【Clashmade】西城樹里
【秋陽のスケッチ】西城樹里


細部にまで吹き込まれる彼女たちの息吹

イラスト紹介最後のこの項ではもっと細かい部分に焦点を当てていこう。繰り返しになるがシャニマスのイラストはどこまでも洗練されきっている。そういうことを伝えていく

例えば、アイドルの着ている服のブランドが定まっていたり

【ジャンプ!スタッグ!!】芹沢あさひ(上)【@ストーリィズ】黛冬優子(下)

両方の靴下に同じスポーツブランドっぽいロゴが印字されている

アイドルの身に着けている衣服に実際のモデルのようなものがあったり

【秋陽のスケッチ】西城樹里
Nike WMNS Air jordan 1 Mid "Purple and Black"

アイドルが気になっている服を実際に着ているカードが実装されたり

【似合うかな?】大崎甘奈
【甜花ちゃんといっしょ☆】大崎甘奈

更に、ネイルを仕事の時だけ塗っているアイドルも居れば、常に季節に合わせてネイルを変えているアイドルも居る、など細かく性格設定が反映されており、指先一つ取ってもアイドルの個性が現れている

【まわるものについて】浅倉透
【指先の煌めき】白瀬咲耶

最後にこの例にも触れておこう。これは【モーニング・グロウリー?】というカードの一部を拡大したものなのだが、長髪が特徴的なアイドル有栖川夏葉が髪を軽く結って寝ていることが確認できる

【モーニング・グロウリー?】西城樹里

寝ている間に摩擦などによって受けるダメージを軽減するために髪を結うことは有効な方法だし、夏葉は確かにそういう部分に気を配りそうな性格をしているのだが……だからってここまで目を配らせているの、もうちょっと怖くなってこないか?


随所に宿る”シャニマスらしさ”

いよいよ最後の紹介に移ろう。この項では、テキストやキャプションの至る所から醸し出される「シャニマスらしさ」という抽象的な話をしていこうと思う


コミュタイトル

先ほど少し触れたコミュタイトルについてもう一度見ておきたい。緩急の付け方テーマの表し方がめちゃめちゃ冴えているのだ

七草にちか G.R.A.D.編
【たそがれスワッグ】八宮めぐる


ガシャタイトル

ガシャのキャッチコピーとして付けられるものだが、コミュタイトル同様これもセンスが磨かれまくっている

【国道沿いに、憶光年】浅倉透
【さよならごつこ】杜野凛世


衣装名・フレーバーテキスト

シャニマスでは、大半の衣装に「衣装ポエム」と称される固有のフレーバーテキストが存在する

【サンセットスカイパッセージ】風野灯織
【セレスティアルカラーズ】幽谷霧子

Enza対応版シャニマスでは2024年4月現在私服衣装とライブ衣装合わせて約1500着実装されており、私服衣装の一部とライブ衣装のほとんどには固有の衣装名が付いている。下画像の「デヴォーティングリンネ」「ガルディエーヌトルマリン」というのが全部そうだ。供給量どうなってるんだ

そんな幅が広すぎる衣装の数々だが、シャニソンでは衣装や髪型、眼鏡などのアクセサリー類にメイクまでもを自由に着せ替えて、色んな楽曲で踊らせることが出来る

【隠匿シンギュラリティ】× ユニット汎用アイライナー&リップ01 和泉愛依

更に、ドレスアップルーム機能では衣装の細かな模様・装飾まで自由に見ることが出来る

【スウィートビターメイド】衣装 ×【エンジェリィホワイト】髪型 × 黒インカメ 大崎甘奈

MV視聴時にフォーカスモードを選択すれば、カメラが指定したアイドルのみを追いかけるようになる。……つまり、衣装の布や紐の揺れ方やスカートの広がり方なんかを無限に観察することが出来る。遊び方の幅が広すぎる……!

【スプリンクルエアリー】× インカム黒 市川雛菜 -「いつだって僕らは」

そんな衣装の数々だが、私服もフェス衣装もそれぞれ彼女たちのパーソナリティや肌色、骨格を意識して設計されているため、別のアイドルに着せてみても全然似合わなかったりする

福丸小糸 × 【デフォルトコスチューム】有栖川夏葉


イベントシナリオキャプション

イベントシナリオ紹介に使われるこのキャプションだが、あらすじを紹介していたりしていなかったりと様々だ

【冬の隙間】白瀬咲耶
【STAGE】緋田美琴


プロデュースモード・グレードフェス

プロデュースに関しては別個で攻略記事を書くため詳細は省くが、このプロデュースモードがとにかく面白い

Enza対応版シャニマスもシャニソンも主な仕様は共通して「限られた期間内でアイドルのスケジュールを適宜選択し、ステータスを上げつつオーディションを突破していく」という広義のローグライク形式のゲームなのだが、これが本当にアイドルゲームなのか疑うほど内容が凝っている。「どのスケジュール重視でカードを編成するか」「どんなギミックを搭載してバフを獲得するか」みたいに考えることが多くて楽しい!

もちろんカードゲームやリズムゲームが苦手な方はオート機能を使ってもミッション達成判定されるので本腰をいれる必要は全くない、というお手軽仕様だ。ゲームの練度は本筋にほぼ関わらないため、ゲームに抵抗感のある方でも是非始めてみてほしい!

Enza対応版シャニマスでの対人機能グレードフェスでは「審査員に多くのアピールを与えることでポイントが加算される」という単純なゲーム性を要するのだが、「対面がVi放クラとViストレイを使ってきそうなので凹んだDa審査員にアピールしよう」「〆の思い出アピール直前に盤面を整理するために興味反転札でアピールしよう」など自然と読み合いが発生して奥深い。加えてカードゲームと思えないほどに環境が整っており、どの編成を使ってもグレード7(最高到達点)に残留できてしまう奇跡の調整がされている


対してシャニソンではユニット毎に異なるギミックやコンセプトを活かしてカードゲームを遊ぶことになるのだが、なんと除外デッキなんて単語まで出てきてしまう。遊戯王かよ。こんなよくわからないアイドル育成ゲームが面白くないわけがない


楽曲

彼女たちの世界を豊かに彩る楽曲の数々だが、その幅は和ロックからElectro Swingストレートから変化球まで変幻自在だ。彼女たちの歌声の魅力を活かすためにシャニマスはなんだってする、どんな曲だって作ってしまうのである

その手の込みようも凄まじく、例えば「K-pop」のような方向性を得意とするSHHisの楽曲制作者をK-pop最前線でめちゃめちゃ活躍している著名アーティストで固めたりしてしまうのだ。ここではFashionableという曲を例に出そう

1.Fashionable
作詞:Co-sho 
作曲:Stand Alone小久保祐希YHEL 
編曲:Stand Alone

まず1曲作るだけで4人も携わっているのが驚きだが、それぞれ調べていくとCo-sho2022年紅白歌合戦で披露されたTWICEのCelebrateという楽曲に携わっている作家で、Stand Aloneは劇場版コナン「紺青の拳」の主題歌「BLUE SAPPHIRE / 登坂広臣」制作に携わり主要配信チャートにて11冠を獲得した作家YHEL小久保祐希はどちらも世界を風靡するK-popグループTWICEITZYClass:yなど、名だたるアーティストに楽曲を提供する作家である。顔触れがガチすぎる、こんな化物たちどうやって呼んだんだ

他にも抒情的すぎる歌詞(ユニットの方向性を歪めないために、ユニット毎に作詞家を固めている!)やシナリオとの相乗効果など延々と語れてしまうが、まぁとにかく聞いてみてほしい。下に「シャニマス楽曲を聴くならまずこれを聞け」という曲を全体曲2曲+各ユニット曲2曲ずつまとめたリストを作ってみた、是非参考にしてほしい

シャニマスではユニット単位で楽曲の方向性が定まっているので、一度好きな曲を見つけたら後は芋づる式でどんどん発掘できるようになっているはずだ。自分の好きな曲を探しやすいと思う

美麗で感性を揺さぶる3DMVやアニメーションMVと一緒に是非一度聞いてみてほしい!


ジャケット写真

シャニマスは絵が上手い、だから当然ジャケット写真一枚一枚の完成度も高い

THE IDOLM@STER SHINY COLORS "CANVAS" 07
THE IDOLM@STER SHINY COLORS Song for Prism ハナムケのハナタバ

これらのジャケットイラストで彼女たちが身に纏う衣装は全てゲーム内で実装されている衣装たちだ。下の画像のように衣装シリーズは共通しているだけどそれぞれの個性の主張が強すぎて統一感とは無縁の衣装でも……

【うちのリボンは恋結び】月岡恋鐘 - ルーラーブライク
【フィドル・ファドル】田中摩美々 - ブライクブラン
【海と太陽のプロメッサ】白瀬咲耶 - アンビションブライク
【く ら く ら】三峰結華 - ブライクマクス
【鱗・鱗・謹・賀】幽谷霧子 - ローザブレイク

シャニマスアートチームの手にかかればめちゃめちゃ良い感じのジャケットイラストに早変わりだ。なんでこれで統一感出せるんだ。本当にとんでもない技術力だと思う

THE IDOLM@STER SHINY COLORS GR@DATE WING 03


その輝きは君を通過して現実に侵食する

【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子 -「鏡像去来」

アイドルたちの生きる世界に説得力を裏打ちするため、シャニマスでは「実在性」を強く意識した展開がされていく。とにかく猛スピードで現実に侵食してくる。上の画像のように、現実で起こった事例をコミュに登場させることだってあれば

コロナ禍ではリモート会議にまつわるシナリオが出されたり

many screens -「あげサゲ!!!!!」

SNSの描写がやけにリアルだったり

はこぶものたち -「みんなが」

展示会で事務所の靴箱や傘置きなどが展示されたり

受け取った企画書をもとにプロデューサーが「この仕事はどのアイドルが相応しいか」をプレゼンしあい、実際の著名アーティストに楽曲を制作してもらう投票型オファー企画があったり

Vol1~3ではくじらFLOWKOHSHITAKE)、RIP SLYMEなどの著名アーティストが楽曲提供をした

誕生日には突然架空の広告が掲示されることだってある

更にシャニソンでは実際にアイドルとメッセージが送りあえたり

浅倉透 CHAIN -「すごいやつ」
福丸小糸 CHAIN

アイドルから電話がかかってきたり

斑鳩ルカ 電話 -「レッスン終わり」

Twesta(SNS)でアイドルの現在が確認出来たり

【ミラクル☆キャンディパワー!】小宮果穂 - Twesta

プロデューサーの視点からアイドルの配信活動が見れたり

OurSTREAM - 風野灯織

というか、実際にX(旧Twitter)でリプがもらえることだってある


後書き

大ソシャゲ戦国時代の昨今、「シナリオが面白いゲーム」「作画に力を入れているゲーム」なんてものは数え切れないほどに存在して、けれど確固たる「シャニマスにしか描けない物語や魅力」が途方もないほど存在していることが少しでも伝わってくれただろうか

しかしその反面、やっぱり全体的に堅苦しい文章になってしまったという自覚は存分にある。シャニマスに興味がない人間に読ませる文量じゃないのはとっくに承知の上だ

だけど、そもそもソシャゲに向いてなさすぎるようなシャニマスの魅力は表面的な説明では1mmも伝わらない。だからこの長さになってしまった、という弁明をしておこう。ということで、最後はシャニマスを始めるハードルを極限まで下げて紹介を終わりにしようと思う!


まず、Enza対応版シャニマスはとにかくガシャが回せる。その証拠に、一年に1500連分以上の無料10連を開催していた年すらあった

この記事の執筆段階にも無料600連が絶賛開催中だ

更に、Enza対応版シャニマスではSSRプロデュースカードを獲得して特殊ミッション(TrueEND)を達成するだけで20連分の6000ジュエルが配布される。プロデュースSRだと3000ジュエルで、これはほぼ3000円に換算していいだろう。ほんとイカれた仕様だ

これが何を意味するか。つまり、育成に慣れ始めた序盤のうちは「ガシャを回す」→「カードを引いてTrueENDを達成する」→「そのジュエルでガシャを回してカードを引く」という錬金術で冗談抜きで2天井分(600連 / 180000ジュエル相当)くらいのガシャが回せてしまう。筆者が初心者だった頃実際にやった。出来てしまったのだ

というかそもそも配布ジュエルの量がおかしいのでログインボーナスやデイリーミッションを達成し続けるだけで無課金でも簡単に天井分の石が貯まってしまう

筆者は学生なので3年弱無課金プレイを続けているが、それだけでこれほどのSSRが手に入ってしまう

対してサービス開始から半年も経っていないシャニソンでは、チャレンジツアーというモードで1天井分以上のプリズムジュエル(55000個/220連分)が獲得できるほか、コミュを読み進めるだけでも石が貯まったり豊富な季節限定ログインボーナスイベント報酬などを駆使してガシャがどんどん回せるようになっている

こちらも無課金で半年弱プレイして、既に700連分以上のガシャが回せている

しかも、Enza対応版シャニマスシャニソンデイリーミッションが数分も掛からずに終わってしまう。プロデュース(育成)やリズムゲームにもオート機能があるので遊びたい時に自分の好きな裁量で思う存分遊べる。イベントにも労力を取られないし、とにかく「好きな時に好きなだけ遊べる」ことが徹底されている。手軽に情報量の渦に殴られることができ、忙しない現代人が片手間に遊ぶにはマジで最高のゲームだと思う

https://shinycolors.enza.fun/

Enza対応版シャニマスブラウザゲームなので記載のリンクを押して2秒で始められるDLすら不要でいつでも始められていつでも復帰できる

また、最初に話題に上げたようにシャニマスでは現在連載中のコミカライズ2種(+4コママンガ)の他にアニメ(心情補完はシャニソン内のコミュで行われているのでそちらもチェックしてほしい!)などとにかくマルチメディア展開が多様で、入口は無数にあると思う。二次創作を見るだけでも楽曲を聞くだけでも、君の好きな形でプロデュースをしてくれたら幸いだ!

まずは実況動画から見てみる」というのも一つの手段だろう。中にはPart850に及ぶほどコミュ読み実況している配信者までいるので、空気感だけでも覗いてみてほしい

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40283048

ニコニコ動画アワード2023ゲーム実況 / 音声合成ソフト以外24位を受賞した実況者。生配信でも複数のコミュを読むためとにかく網羅性が高く、”シャニめし”をはじめとするシャニマスにちなんだニッチな企画も多数行っている

コミュ読みの他、主にゲーム面での攻略動画をあげているチャンネルで、「シャニマスで迷ったらまずここを見てみると良いと言えるくらい確かでわかりやすい解説をしてくれる。まずは「初心者向けシャニマス攻略講座」という再生リストを見てみることを勧めたい




そんなところだ。次の記事ではアイドル28人+αの人物・おすすめコミュ紹介をするので、少しでもシャニマスが気になったら是非見てみてほしい!

断言しよう、よく知らないゲームの説明でこれだけ長い文章を乗り越えたここまで辿り着いたあなたは絶対にシャニマスの素質がある。やろう、シャニマス!


補足 - シャニマスとシャニソン、どっちをやるべき?

現在二つのゲームが展開されているシャニマスだが、どっちを始めれば良いのかわからない……という疑問も生まれるだろう。筆者として言えることは、「どっちも全く時間は取らせないからどっちにも手を出そう。迷ったらとりあえずEnza対応版シャニマスを始めよう!」ただこれだけである

Enza対応版シャニマス

シャイニーカラーズが5年間紡いできたシナリオや楽曲、イラスト、衣装の全てにアクセス可能の言わばポケット六法全書のようなもの高クオリティなアニメーションに加えて「グレードフェス」「マスターズフェス」など数多くのゲーム体験が楽しめる。また、アイドル個人の成長に焦点を当てた質も量も圧倒的なシナリオの数々が楽しめる


Song fir Prism(シャニソン)

アイドルたちの高品質な3DMVが楽しめ、その他Twesta(SNS)、電話、CHAIN(トーク)、OurSTREAM(配信活動)など、アイドルを身近に感じられる機能が多く楽しめる。シナリオはユニット単位の物語が多めで、Enza版の一部シナリオを再編し、更にEnza版では触れられなかった視点などを補足しつつライトにまとめたシナリオが楽しめる


補足 - 分からない部分が出てきたら

チュートリアルを読んでもわからなかった部分などはインターネットで探せば大体なんでも解決する。前述したYoutubeチャンネル愛幸Pシャニマスch.の他、X(旧Twitter)YoutubeNote質問ひろばを見れば大体解決すると思う

初心者指南記事からグレフェス環境編成解説まで、幅広い情報が揃っている。何故かよくわからないが、シャニマスで考察・攻略記事を上げる時にNoteを利用する人が多い。気が付けばそういう土壌が生成されていた

質問ひろばとはEnza上のコミュニティ機能だが、ゲームカテゴリが二つしかないためシャニマスの話題が大半である


不明点掲載情報に関する修正訂正などあれば管理人のX(旧Twitter / @zE3rx)DMまで連絡してほしい


©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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