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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【9月14日㈬~9月20日㈫】

墨田区菊川にカフェ併設型ミニシアター “Stranger”が9月16日オープン。前日に行われた内覧会には伺えなかったので、オープン2日目の17日、早速映画を観に行ってきました。オープニング番組は、図らずも追悼企画となってしまった“J=L・ゴダール 80/90年代セレクション”。私は朝からの初回上映『勝手に逃げろ/人生』を鑑賞。イザベル・ユペール、ナタリー・バイ、若ッ!49の座席はシネフィルとおぼしき男女で満席。適度な傾斜もあってスクリーンも観やすく、音響もとても良かったです。近くにあれば入り浸ってしまいそうな居心地の良い空間でした。コーヒーも美味かった!

Strangerは都営新宿線菊川駅から徒歩1分、半蔵門線、大江戸線の清澄白河からも徒歩13分です。

「自分の映画館を作って、自分が選んだ映画を上映する」。映画に携わる仕事をしている人なら、一度は夢見たことがあると思います(私も!)しかしながらこの時代、それを実行に移すには並々ならぬ熱意が必要だし、ましてや維持して行くのが大変だろうことは容易に想像出来ます。先ずはお客さんとして継続的に映画を観に行くのがメインになりますが、微力ながら応援して行きたいと思います。ゴダール特集は10月6日まで続き、翌7日は休館日。10月8日からはブランドン・クローネンバーグ監督の『アンチヴァイラル』『ポゼッサー』、15日からはザジが買付けのお手伝いをしたデヴィッド・クローネンバーグ監督の『クラッシュ 4K無修正版』の上映が始まります。見逃している方、ぜひ!

一方、先週の通信でも告知させて頂いた、こちらも図らずしも追悼上映となってしまった9月19日の新文芸坐での『女は女である』『女と男のいる舗道 4Kデジタル・リマスター版』の上映。多くのお客様がご来場くださり大盛況だったようです(残念ながら伺えず)。現在ザジで扱っているゴダールの長編作品はこの2本なのですが(あとは『パリ、ところどころ』の中の一篇)、今後もスクリーンでご覧頂ける機会を作って行こうと思っております。新たに上映が決まりましたら、ツイッター等でお知らせしますね!

新文芸坐ロビーに展示された『女は女である』本国ポスター(新文芸坐さんツイッターより拝借)

さて。今年も4月から全国の映画館で【午前十時の映画祭】(主催:川喜多記念映画財団、映画演劇文化協会)が開催されています。2010年から始まって今回で数えて12回目。今年は過去最大の66劇場での上映。弊社では映画祭のスタート当初から、ヨーロッパの名作を編成して頂いています。元々ハリウッドの作品がメインで、ヨーロッパ映画は年に数本。5年目からは日本映画の名作も含まれるようになったので、ますます狭き門なのですが、今までに天井桟敷の人々』(マルセル・カルネ)、『甘い生活』(フェデリコ・フェリーニ)、『冒険者たち』(ロベール・アンリコ)、『死刑台のエレベーター』(ルイ・マル)、『モンパルナスの灯』(ジャック・ベッケル)、『悪魔のような女』(アンリ=ジョルジュ・クルーゾー)、『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』(ラッセ・ハルストレム)を選んで頂きました。

で、今年はイタリアの二大巨匠の作品、フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』とルキノ・ヴィスコンティ監督の『家族の肖像』をLINE UPに入れて頂きました。普段からお付き合いくださっているミニシアターさん何劇場かでも上映して頂く予定ですが、普段ザジ配給作をお届け出来ていない都市のシネコンでも上映してくださるので、大変有り難い企画。いよいよ9月23日から上映が始まります。各劇場の上映期間は公式ホームページをご確認ください。10月7日㈮には立川シネマシティで、『家族の肖像』上映前、プロデューサー・ディレクターの立川直樹さんによるトークショーも開催されます。お近くの方はこの機会にご来場ください!

そしてこちらは、映画祭のyou tubeチャンネル。〈20世紀名作映画講座〉と題して、映画パーソナリティlの町山智浩さんと、川喜多記念映画文化財団代表理事の武田和さんが、『8 1/2』『家族の肖像』について、熱いトークを繰り広げてくださっています。こちらも併せてご覧ください!

告知連打の今週のザジ通信。最後にもひとつ!『三姉妹』新文芸坐での上映も決定しています。10月27日㈭、29日㈯の2日のみ。<韓国映画特集② #ムン・ソリの気概と気迫> と銘打って、『オアシス HDデジタルリマスター版』と2本立て上映です。続けて観たらヘロヘロになりそうですが(笑)、体力を温存して臨んで頂ければ!

texte de Daisuke SHIMURA





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