Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【11月2日㈬~11月8日㈫】
11月5日㈯、シアター・イメージフォーラムで無事『冬の旅』が初日を迎えました。土曜日は映画研究者で明治学院大学教授の斉藤綾子さん、日曜日はコラムニストの山崎まどかさんのトークも実施、多くのお客様にご来場頂きました。斉藤さんがトークの頭で客席に向かって「初めてご覧になった方は?」と質問されたところ、見た目半数以上の方が手を挙げられていました。“新たな観客層に名作に触れて頂く機会を作る”というのが、存在理由の一つ、と考えているザジフィルムズなので、こういう瞬間にちょっとだけ達成感を感じたりします。SNS上にも初めてご覧になった方、今回久しぶりに再見された方の絶賛評が相次いでいて、嬉しい限り。今週末12日㈮からは鳥取・jig theater、25日㈮から静岡シネ・ギャラリー、26日㈯から金沢シネモンドでスタート。12月には中部、関西地区を始め各地で上映が始まります。公式サイトをチェックして頂ければ幸いです。
さて。今週一番のトピックスは、11月8日からYEBISU GARDEN CINEMAの再オープンしたこと。昨年2月に施設のリニューアルに伴って一時休館となっていましたが、1年10ヶ月ぶりに復活しました。
ここでGARDEN CINEMAの歴史を振り返ってみますと、元々のオープンは恵比寿ガーデンプレイスの開業と同時の1994年。ロバート・アルトマン監督『ショート・カッツ』をオープニングに、『リアリティ・バイツ』、『スモーク』、『ガタカ』、『モーターサイクル・ダイアリーズ』、『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『ブロードウェイと銃弾』を始めとするウディ・アレン監督諸作品などのヒット作をここでご覧になった方も多いかと思います。その後2011年にいったん閉館、Kポップアーティスト専用の“K THEATER TOKYO”となった後、経営母体を変えて2015年に映画館としての再スタート。この時のオープニングは、ジャン=マルク・ヴァレ監督の『カフェ・ド・フロール』でした。
ザジとGARDEN CINEMAとの歴史は実は浅くて、GARDEN CINEMAでかかった他社作品の宣伝をお手伝いしたことはあったものの、直接自社の配給作品でお付き合いしたのは、2015年の再オープン後、2018年の香港映画『29歳問題』(キーレン・パン監督作)が初めてだったりします。その後は同じ年に“イングマル・ベルイマン生誕100年映画祭”を開催して頂いたり、2020年の一時閉館直前に企画した特集上映“ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち“や、『天井桟敷の人々〈4K修復版〉』のリバイバル公開で、新旧多くの映画ファンにご覧頂きました。
会社としてのお付き合いはさほど長くはないものの、個人的には1994年のオープン当初から長いお付き合いのGARDEN CINEMA。2年前に会社の引っ越しをする前までは、会社から劇場まで目黒の住宅街を抜けて、ちょうど良い塩梅の散歩コース徒歩20分、という距離だったので、せっせと通わせて頂いておりました。ちなみに前述の映画は、ほとんどGARDEN CINEMAで観ています。引っ越し後は、徒歩20分というワケには行きませんが、それでもアクセスし易い場所であることは変わりないので、仕事帰りにお邪魔する確率が高くなりそうです。
オープン前日の7日には、内覧会が催されたのでご挨拶をかねて伺いました。内装は以前と大きく変わっていませんが、発券機やカウンター周りは多少リニューアルされているようで、入口も観音開きのドアから、自動ドアに変わっていました。カフェのメニューも充実したようで、特にアルコール類が増えたみたい。最近ただでさえ、映画を観ながら寝てしまうことが多い私なので、本当は映画鑑賞時のアルコール摂取は避けたほうが良いのですが、仕事を終えた金曜の夜、くつろぎながらカクテルとか飲みつつ映画を楽しめるのはちょっと嬉しいかも。シートに深く身を沈めて、スヤスヤ眠っているオヤジがいたとしたら、それは私である可能性が高いです。
内覧会の間だけだったのかもしれませんが、入口の左右に配給会社からのお祝いのお花も。12月2日㈮から『泣いたり笑ったり』が公開になるミモザフィルムズさん、16日㈮から『トゥモロー・モーニング』がスタートするセテラ・インターナショナルさんのお花に交じってザジの花も。もし昨日の開館以降もそのまま飾ってあるようでしたら、ぜひお花もチェックしてみてください。
今週、最後のトピックスとして、「2010年10月に開設して細々と続けているザジフィルムズの公式ツイッターが遂にフォロワー5,000人を超えました!」と結ぼうと思ったら、今見てみたら何人か減ってて4,999人だった(@_@) タッキーのツイッターは数日で200万人超えだというのに…。
texte de Daisuke SHIMURA
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