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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【7月19日㈬~7月25日㈫】

今年も7月15日からSKIPシティ国際Dシネマ映画祭が開催され、23日に国際コンペグランプリの結果が発表されて閉幕しました(オンライン配信は、本26日の23時まで)。去年は現地に2度出かけて4本の映画を観ることが出来たのですが、今年は一度しか伺うことが出来ず、スクリーンで観られたのは1本だけでした。が、その1本がとても素晴らしくて、「行って良かった!」と感じさせてくれるに充分でした。

「じゃ、買って配給すれば?」と思われるかもしれませんが、弊社のLINE UP、実は既に来年の秋まで決まっていて、今買ったとしても(買えたとしても)、公開が来年の冬以降になる可能性があり、躊躇してしまうのでした。大手の会社なら、製作前や製作中の映画の権利を購入して、映画の完成自体が来年以降、公開出来るのが来年の後半や再来年、という作品もザラにあるでしょうが、弊社は基本、完成した映画しか買いません(買えません)し、うちのような規模の会社の利点の一つは“小回りが利くこと”だと思ているので、「そんな先々まで決めなくても…」という感じです。だいたい来年の冬まで会社が存続しているか分からないし…(などというと、「“言霊”があるので、そういう冗談を言うのは止めて下さい」と社員に言われるので、止めておきましょう。笑)。

でも、公開が先になればなるほど、買付け資金を寝かせる時間が長くなってしまう、という現実的な問題があるのは事実。そんな状況なので、親しい同業他社の方々に「誰か買ってください!」と、その作品をお薦めしている今日この頃です(他力本願)。

国際コンペ部門グランプリは、シリアの『この苗が育つ頃に』が受賞。

海外に目を向けますとヴェネチア国際映画祭の上映作品のLINE UPも、昨日発表になりました。日本でも、アメリカの俳優組合のストライキの影響で『ミッション:インポッシブル /デッドレコニング PART ONE』のトム・クルーズや、『バービー』のマーゴット・ロビーの来日が中止になりましたが、ヴェネチア映画祭もハリウッド俳優たちの参加が期待出来ないので、アメリカ映画の上映が少なくなるのでは…という噂もあったようですが、蓋を開ければコンペ、コンペ外含め、マイケル・マン、ソフィア・コッポラ、デヴィッド・フィンチャー、ウェス・アンダーソンなどの新作が揃い踏み。出演俳優たちがレッド・カーペットを歩くことは無いかもしれませんが、作品の並び自体は華やかです(ブラッドリー・クーパーの監督作もありますが、出演もしているみたいなので、ヴェネチア入りはムリかな?)。

でも、LINE UPされているほとんどのアメリカ映画は、ザジには縁はありません(キッパリ)。アメリカ以外の作品で、配給を検討検討出来る可能性があるのはどの辺りかな?とリストを眺めてみると、ミシェル・フランコ、パブロ・ラライン、ステファヌ・ブリゼ、マッテオ・ガローネ等、気になる監督の名前も見受けられます。が、ヴェネチアもトロントも行かないし、オンラインで試写が出来るようになるのは当分先になるであろうことは容易に想像出来ます。いずれにしても、前述の通りまだ時間はたっぷりあるので、現地から届く在ヨーロッパの映画ジャーナリストの皆さんの感想ツイートを楽しみに待ちたいと思っています。

さて。売れてない(買ってない)映画の話はひとまず置いといて、現在の配給作についても書いておかなけれなりません。6月24日から渋谷シアター・イメージフォーラムで始まった“ジョン・カサヴェテス レトロスぺクティヴ リプリーズ”は、1日4回上映の全日興行を今週末28日まで一週間延長。29日以降は、1日1回日替わりでの上映となり、6週目に突入です。シネ・リーブル梅田アップリンク京都での上映はいよいよ明日27日まで。フォーラム仙台では引き続き上映中、29日からはシネマ尾道での上映がスタートします。その他のエリアでも順次公開しますので、どうぞ公式HPをチェックしてください!

そしてそして!情報解禁以来、「怖そう!」「観たい!」とSNS界隈をザワつかせている南米チリ発のストップモーション・アニメーション『オオカミの家』の公開まで、遂に4週を切りました。予告篇再生回数は弊社公式you tube始まって以来の、公開前驚異の25万回超え!公式ツイッター(とまだ呼んでも良いのでしょうか?公式X?)のフォロワーは2,300を超え、FilmaksのClipも13,000 を超えています。8月10日にはFan’s voice主催オンライン試写会が開催されます。応募締め切りは8月6日。ひと足早くご覧になりたい方は、ぜひこの機会にご応募ください。公開までさらに盛り上げて行きたいと思ってますので、どうぞご期待ください!

最後に。既に何度か当通信でも触れていますが、去年のヴェネチア国際映画祭のコンペ部門に出品され、5月のイタリア映画祭でもプレミア上映した例の作品が、11月に公開されます。待望のキービジュアルも完成して、プレス向けの試写状を今日明日で発送するところまで来ました。お盆前にはいよいよ正式に情報解禁出来る予定です。どんな反響を頂けるか、ドキドキです!

texte de Daisuke SHIMURA






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