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イカ大爆発
※注意)昔あったしょーもないエピソードを日記にすることにしました。昔のことなので記憶より、誇張表現が多少あるかもしれません。嘘柱の誇張しのぶになっています。ご容赦ください。
はじめに
これは、私が一人暮らしをしていた頃の話です。具体的に言うと4年ほど前のエピソードになります。ある時に、久しぶりに帰省する友人がうちに遊びにくるということで、それはとてもとても張り切っていた私は、ある妙案を思い付いたことがきっかけで、今回の騒動は始まりました。
そうだ!イカを捌こう!
私の目の前にあるのは新鮮なイカ。作戦は簡単。久しぶりに帰省する友人に、さりげなく夜ご飯として捌いたイカを出す。ただそれだけ。それによって帰省する友人に「こいつ……イカも捌けて、料理も出来て生活能力高いじゃん!素敵!惚れた!!!」拍手喝采。うん。完璧な作戦ですね。はい。
まぁ、ということでイカの捌き方なんて何も分からないので、気心知れた友人A君を助手にイカを捌いていくことになりました。よろしくお願いします。当たり前だけども、A君も俺もイカの捌き方なんて何も知りません。ポンコツ2人です。ということで友人A君には助手らしく。隣でイカを捌く動画を開いてもらい、私は今回買った立派なコウイカと睨めっこする。そうしていると動画を見ている友人から指示が飛んでくる。
•ステップ1
イカの顔を掴み胴体から引き抜く。
なるほど。まずは腕力が必要ということで、思いっきり、イカを引っ張ってみる。ぐぬぬ。
……抜けない。固い。腕力が足りないのか、どうやっても抜けない。初手で詰んだ???
「これ本当に動画あってる?」と聞くが、友人A君からはあってる、との声。ここで愚痴を言っても仕方がないので、イカを片手で抱え、もう片方の手で思いっきり捻り切るようにして全体重を掛けながら引っ張る。すると指先から変な感触が伝わり、それが全体へと広がっていく。マズイと思った時にはもう時すでに遅かったのである。
反省点
本来の目標はイカの胴体を引き抜くこと、だ。しかし今回の間違いはそのまま引きちぎってしまったのだ。つまり、頭がそのままちぎれてしまったのである。そしてミスは友人がイカの区別がつかなかったこと。そして、それをあまり疑わずに腕力で解決してしまったことの2点。コウイカとヤリイカ。今回動画で見ていたのは華奢なヤリイカの説明。そして今回買って来たのは太い太いコウイカ。同じイカとはいえ細かい部分は違う。
まぁ、つまり何が起きたのかといえば
イカ(内臓)大爆発。
墨は飛び散り、内臓は空を舞う。
魚を捌く上で最悪なのは内臓を破裂させる事だ。磯臭さが周りの身につくし、1番はまじで臭い。つまり、何が言いたいかと言うと、今がそれだと言うことだ。
現場は大惨事となったことで初めて、事件の全容が発覚する。つまりイカを捌く上で1番やってはいけないことを最速でやっていったことになる。RTAかな。内臓が飛び散り、磯の匂いしかしなくなった部屋で、唯一私たちにできることは飛び立った内臓を回収して、友人の来訪に備える事だけだった。
イカの身を洗い、部屋を速攻で片付け、イカの香りしかしない包丁で、私は無心でイカを捌く。友人はそれに対して淡々と動画の内容を伝える。幸いにもそれ以降ミスる可能性がある箇所は無く(これ以上の失敗のしようがない為)、順調にイカは刺身へと変貌した。しかし、そうこうしているうちに、帰省した友人が着く。イカの香りを嗅ぎすぎたせいで、鼻が馬鹿になった2人で急いで部屋を片付けるも、どこから匂っているのか所か、この部屋が臭いのかどうかも何も判断出来なくなっていた。鼻馬鹿2人であたふたと片付けているうちにチャイムが鳴る。緊張しながらドアを開けると、そこには帰省した友人が立っていた。
帰省した友人はこちらを一瞥し、イカを捌いてカッコつけようとしていた俺に一言、
「……この部屋イカ臭くね?」
終わり
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