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小説、のようなもの

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物語になりきれない物語たち
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#学生

言えなかった気持ちは、ため息に変わって消えた。

「何飲む?」 僕がそう聞くと、彼女は食い気味に答えた。 「ビール!」 その勢いに、思わず…

oil
10か月前
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君の好きな音楽を好きになりたかった

「好きなバンドとかいるの?」 大学の時付き合っていた女の子に、そんな質問をしたことがある…

oil
1年前
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【短編小説】友達に追加しました

僕には、一人も友達がいない。 通っている高校でも同級生とほとんど話したことがない。 昔か…

oil
1年前
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僕と家庭教師の不思議な関係~後編~

時は2005年。 当時15歳の僕は、様々な事情からイケメン家庭教師の家に通うようになり。 そして…

oil
2年前
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【短編小説】3月20日

ずるずるずる。 朝のラーメンは沁みる。 隣を見ると、海斗のラーメンはもう残り半分ほどにな…

oil
2年前
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「18、19の時付き合ってた人と結婚する人って多いよね」

大学生の時、付き合ってた彼女に言われた言葉。 結局実現することはなかったけど。 彼女とは…

oil
2年前
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【短編小説風】追いコンって、追い出したくないからやるんだろ

「誠二、来るの遅い!」 扉を開けると、いつもの2人が待っていた。 健人と亮太。僕が大学で所属している広告研究部の同期だ。 「悪い悪い」 くすんだカーペット、劣化したモルタル壁、所々ビニールが剥がれているベンチ。 年季が入った部室は、味があるを超えてボロボロの域に入っている。 「さっさと決めちゃおうぜ」 健人はそう言いながらホワイトボードを運んできた。 これももうボロボロだ。 今日、同期で集まったのは先輩の追いコンの準備。 3人で企画会議だ。 「ダンス案はどうだ。

【短編小説風】僕らの指輪物語

「いけると思ったんだよな…」 ジョッキを置いた蒼介は、そう言ってため息をついた。 今日だ…

oil
2年前
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【短編小説風】3人寄ればいつまでも

2016年の春。 26歳の僕は猛烈に体調を崩していた。 よりにもよって、友達の結婚式の前々日に。…

oil
2年前
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