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食べものの話

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自然と熱量高めになっております。
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越えられない一線

1個6,000円超えのかぼちゃを見つけた。 どんな味がするのか非常に気になるところだが、手を出したらある種の「ゴール」にたどり着いてしまいそうな怖さがある。 *** そのかぼちゃは、傷一つなく色味も均一に整った外皮をしていて、形も綺麗な丸みを帯びていた。立派な姿はそれだけで価値がひとつ上がるもの。上級ランクになるべくして育てられた個体なのだろう。 しかしこの価格帯になる理由は見た目だけではない。なんと糖度は20度。一説によると甘いメロンが約16度、バナナは約20度なの

【目標】ソフトクリームを「吸引」しない

もう明日で10月になってしまうが、ひとつ怖い話をさせてほしい。 それは先日、母とソフトクリームを食べに行ったときのこと。 そこはコーンタイプのみの販売、かつスプーンも無かったため、ふたりともコーンを片手に持つという同じ状況。それぞれ運転席と助手席に座り、和やかにおしゃべり舌鼓を打っていた。 しかし私が食べ終わり、「おいしかった~」と右隣を見たところ…… ……母はまだ、コーンにも達していなかったのである。 *** やー、背筋がゾッとする話でしたね……いや、なんかすみ

すべてを手にしてしまっては面白くない ~デパ地下他戦利品〜

ナナズグリーンティーのかぼちゃモンブランパフェ、道の駅「花ロードえにわ」のモンブラン風かぼちゃソフトクリーム。 図らずもダブルモンブランじゃん、という話は置いといて、私のかぼちゃ収穫祭はこれで終わるわけがない。 お持ち帰り菓子部門のみなさまです。かぼちゃは無加工を食べるからスイーツはそこそこで……みたいなことを言っていたのは何だったのか。 しかしあの宣言は、『すべてを食べなければならない』という強迫観念を和らげてくれたため、意味は十二分にあった。それに「かぼちゃスイーツ

札幌近郊のドライブかぼちゃスポット

北海道は、国内1位のかぼちゃ産地。およそ半分ほどが北の大地で栽培されているらしい。 広い範囲で生産されており、上位を挙げると以下のとおり。 一方、開発局が示す上位10市町にはランクインしていないものの、忘れてはならない街がある。 それは、札幌近郊に位置する「恵庭市」。 恵庭市は北海道で初めて「えびすかぼちゃ」という品種の栽培を行なった地。2023年3月現在も約30種類が生産されており、「市を代表的する特産品」なのだ。 正直、今回調べるまで上記の内容は知らなかったのだ

鳩サブレーの一工夫、発見!

鳩サブレーをいただいた。 私の好物をよくご存知で!と一瞬思ったがそういうことではなく、お相手がセンスの塊なだけだった。お土産センス、見習いたい。 *** 少し前の「たまご饅頭」のごとく、サブレを探し回っては購入して食べる、というブームがあった。 たまご饅頭よりも種類が多く、デパ地下に入るようなスイーツブランドからスーパーのプライベートブランドまで幅広く展開されているため、そこそこの期間続いていた記憶がある。 友人がプレゼントしてくれたこともあったし、ブーム時にちょう

ナナズグリーンティーのモンブランには「和」が詰まっている

先日の遠征の主目的は、もちろん文学フリマ札幌関係。しかしその裏で「絶対に食べなければならない」と心を燃やしていたスイーツがあった。 みなさんは、ナナズグリーンティーでかぼちゃパフェが出ているのをご存じだろうか。 実は、ナナズグリーンティーが前から好きでして(突然の告白)。 ナナズの魅力としては、 抹茶ラテがしっかり苦い (①により)ソフトクリーム等との相性が非常に良い 和パフェなのに白玉無しver.がある 白玉枠の生チョコ(ほうじ茶・抹茶)が非常に美味しい 丼

セブンのブリトー「ハム&チーズ」について書き散らす

ブリトーが好きなんですけど、「ブリトーが食べたい」とはすなわち「淡白な味の分厚いチーズをはむはむ食べたい」とほぼ同義でもあります。2024年9月現在の三谷です。 *** ブリトーはトルティーヤという生地に具材を巻いたもので、大手コンビニには名前こそ違うものの似たようなものが販売されている。 好きなもの、ハマったものは手あたり次第比較したいタイプなのだが、ブリトーに関しては現状、セブンイレブン以外に手を出せないでいる。さらにセブンイレブンのラインナップのなかでも「ハム&チ

傷心癒しのクレープ

今日は9が付く日、つまりはクレープの日。 ディッパーダンは対象商品が420円になる、ということを知っていたので、仕事終わりにクレープっちゃう?という案も昨日の時点では無きにしも非ずだった。しかしいざ退勤してみると、そういう気持ちではなくなっていた。 出勤前に胃がキリキリ痛んでいて、働いているうちに痛みは消えたものの昼になってもいつものような空腹状態にならなかったのがひとつ。調子がいいときでもクレープを食べるときは調整したいのに、本調子ではないときにボリューミーなものを入れ

農園のソフトクリームがすごかった

ものすごく美味しいかぼちゃソフトクリームと出会ってしまった。これを超えるものは早々出ないのでは?と思ってしまうほどの。 混み合ってほしくないので、発表を躊躇う気持ちもある。しかし、ここは私の好きな物事を溜めておく場所でもあるし、何よりかぼちゃ好きを増やすという責務(?)を果たさなければならない。新たな知見はなるべく反映させておかなければならないのだ。 前置きはこのへんにして、見目麗しい御姿を早速ご覧いただこう。 函館から車で北上すること約40分。ここは森町。 この町は

名月の中身は緑色

十五夜だからといって何かをするということは幼い頃から特になかったのだが、今年は珍しくお月見饅頭を食べた。うさぎさんが餅をついている姿が焼き印になっている、キュートな二口サイズの饅頭である。 生地は月をイメージしたと思われる、綺麗な黄色。対する中身は鮮やかながらも落ち着いた緑色。成分表によると、どうやら青えんどう餡を使用しているらしい。 緑色の餡ってことは、要はうぐいすあんぱんってことでしょ?と思いながら食べたところ、おおよそ白餡味だった。舌が繊細であれば青えんどうの風味を

足湯と間歇泉と、

あぐりへい屋のトマトシェイクで味を占めた私は、道の駅のシェイクを攻めるのもいいかもしれない、と思い始めた。牛乳、あるいは使用する素材に特産物を使用する場合が多そうだし、唯一無二のものが味わえるかもしれない。 以前も申し上げようにソフトクリームに比べて勢力が弱く、調べてもなかなか出てこないのだが、逆に「いつの間にか出現していた」パターンもあった。しばらく行かないうちに道の駅自体がリニューアルし、おそらくその一環で食事メニューが豊富になっていたのである。 こちらは道南の鹿部町

熱伝導スプーンはケチらないのが吉だった

アイス好きにもかかわらず長い間「熱伝導スプーン」を導入していなかったのだが、今年に入って一念発起。試しに百均で購入してみたところ、硬いアイスもスルッとすくえたのには感動した一方、アイスの冷たさも指にガッツリ伝わり、さらに舌触りで背筋がゾクッとするという予定外の展開がダメ押しに。しばらく使うのをストップするに至ったのだった。 しかし普通のスプーンに戻したとき、硬いアイスに全く歯が立たなくて驚いてしまった。今まではそういうものだと割り切っていたのかもしれないが、一度あの快感を味

スタバ、ありがとう【パンプキンスパイスラテ】

突然だが、今からyes・noチャートをお送りする。 質問は全部で5つ。張り切っていってみよう! 質問①:今日(9/10)、コンビニに行きましたか? ↓「はい」 質問②:チルドドリンクコーナーを見ましたか? ↓「はい」 質問③:スタバのカップドリンクが目に入りましたか? ↓「はい」 質問④:パッケージはオレンジ色と黄色でしたか? ↓「はい」 質問⑤:買いましたか? ↓「はい」「いいえ」 ↓ ↓ 結果:買いましょう。 ……はい、全自動yes・noチャート

トマトを吸う。

シェイクを初めてのお店で飲むとき、頑なにバニラを選択してきた。ラーメン屋さんの塩ラーメンのごとく、最初はベーシックなのを飲んでこそ、そのお店のシェイク事情を知ることができると考えるからである。 しかし道の駅や直売所の場合、『特産品である野菜や果物のフレーバーのほうがそのお店の最大出力を味わえるのではないか』と思い始めた。 牛乳も近郊のものを使っている可能性は大いにあるが、それは他の個人経営店でも同じ。自慢の特産品を使ったラインナップを無視するのはもったいない。珍しい味飲ん