歌詞が目に染みる①
歌詞っていいな。
そう思うきっかけは中学生の時、合唱コンクールで歌った森山直太朗の虹だった。
僕らの出会いを 誰かが別れと呼んだ
雨上がりの坂道
僕らの別れを 誰かが出会いと呼んだ
僕らの喜びを 誰かが悲しみと呼んだ
風に揺れるブランコ
僕らの悲しみを 誰かが喜びと呼んだ
自分がA子さんと出会えたのは、彼女が以前に誰かとお別れをしたからかもしれない。
自分が志望校に合格して喜んでいるその裏では、誰かが不合格で落ち込んでいるのだろう。
そんな風にして歌詞を自分に置き換えて考える楽しさや豊かさを知ったのもこの曲だった。
少しして、吉田拓郎の今日までそして明日から、の
私は今日まで生きてみました
このシンプルな歌詞に強く惹かれた。
元々、幼少期に観たクレヨンしんちゃんの映画でこの曲が流れていて、なんとなく覚えていたのだが、中学生になりもう一度映画を観直してこの曲を聴いた時、その歌詞に驚かされた。
“生きてきました”ではなく、”生きてみました”なんだと。前者は背筋を伸ばして生きてきたというイメージなのだが、後者は猫背で生きてみた、そんなイメージ。
自分は”生きていく”じゃなくて、”生きてみる”タイプなのかもしれないと思ったし、振り返ると、”生きてみた”と思える人生だった。
そして今 私は思っています
明日からも こうして生きて行くだろうと
こんな感じ。
明るかった中学時代から一転、すっかり塞ぎ込んでしまった高校時代に救われたのが玉置浩二の田園だった。
生きていくんだ それでいいんだ
生きるといっても、色々な生き方がある中で生きる事そのものを肯定してくれるような歌詞。
普段はなかなか、ああなりたい、あれが欲しい等々、こんなにも最低限な感覚では生きられないけれど、疲れて弱っている時にこの歌詞を思い出すと心が軽くなる。
そんなMY時限爆弾的応援ソング。
モーニング娘。のザ⭐︎ピ〜ス!は、不思議な説得力のある幸せマシマシソングだ。
好きな人が 優しかった
うれしい出来事が 増えました
俺こんな風に思えない。
いやでも、この感覚って玉置浩二の田園然り、とてもささやかで最低限度の幸せ的な。こういう気持ち忘れたくないな、と思える歌詞。
意味ないけど コンビニが好き
久しぶりだぜ ふるさとには
再来週 帰ろう
英会話スクール 入ったきり
いけてないぜ
選挙の日って ウチじゃなぜか
投票行って 外食するんだ
デリバリピザ いつも悩む
LかMか
などなど、何でもない日常的な歌詞が並ぶ。
バブルが弾け、平成に生きる若者にはあの頃の華やかで分かりやすい幸せ(のようなもの)はないかもしれないけれど、こういうささやかな幸せは身の回りにあるんだよ、と言われている気がする。
②へ続く…。
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