カンボジアにおける農村の現状

こんにちは!インターン生の沼澤です。

今回はカンボジアにおける農業の現状・課題について書いていきます!
人口のおよそ半分が農業に携わっているカンボジアですが、一体どのような問題に直面しているのでしょうか?発展途上国の農村が貧困にあえいでいる事は何となく想像できると思いますが、その理由や現状まで把握している人は少ないと思います。そのような人たちに向けて、この記事が届いてくれたらなと嬉しいです!

さて、それでは農業課題について見ていきましょう。

①流通経路が整っていない
 農業におけるプロセスは「栽培→収穫→販売」の3つに大きく分けられます。この3つはどれも大事ですが、強いて言うならばどの工程が最も重要でしょうか?

私は「販売」だと個人的に思っています。

農業をする目的は生きる事、つまりは稼ぎを得る事(自給自足なら販売というステップは要りませんが…)なので、その手段として「販売」することは大切になってきます。先日の記事で加納さんが書いてくれていたように、カンボジアにおける食物の流通経路は複雑です。

需要に対する安定した供給を維持するには、販売におけるプロセスをしっかり整備する必要がありそうです。


②生産性が低い
カンボジアのような発展途上国では、どうしても最新技術の導入に遅れを取ってしまいます。結果的に、今でも人力で農業を行うことが非常に多くなり、そのため作物の供給が不安定になるなどの課題が散見されます。周辺の国々、例えばタイでは日本や中国の国々による技術導入が盛んに行われており、現在では国を挙げて農業効率化のために機械化が進められています。

機械

生産の効率化のために機械導入は必須のポイントと言えるでしょう。また、機械の使用方法を知らない人々が多いことも導入の足枷となっているので、そこにどうアプローチしていくかも考える必要がありそうです。


③市場動向に関する知識不足
何にでも当てはまりますが、市場の動向やニーズを把握することは重要です。適切な価格を設定しなければ、しっかりとした収入を得ることは出来ません。

現在、カンボジアの農林水産省では野菜価格情報提供システムの構築を行っており、このシステムにより需要がある作物の周知や主要な市場での農産物ごとの価格情報を発信しているようです。ただ、このシステムの存在自体を知らない農業者の方も多く、どのように認知を広めていくかが1つの課題となっています。


最後に
カンボジアにおける農業の現状・課題を見ていきましたが、まだまだ改善すべき点はたくさんあるようです。知識や技術を持った人々が援助をすることで、農村の人々が貧困のループから抜け出せると信じています。今回のプロジェクトを通じて、これらの課題に少しでもアプローチしていけたらなと思います!!


(参考文献)
Alic独立行政法人農畜産業振興機構、「カンボジアにおける野菜の生産・流通事情について」、(参照:2021年7月27日)、https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/kaigaijoho/1006_kaigai1.html

Alic独立行政法人農畜産業振興機構、「日本-タイ国間におけるサトウキビおよび農業機械を通じた研究交流」、(参照:2021年7月31日)、https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_002319.html