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世界が違うひと。

数少ない地元での友達だと、こちらが勝手に思っている人がいる。
長い年月は互いの心を波で削り、場所を変え、
今では年に二回、誕生日とクリスマスだけLINEで短いやり取りをしている。

何度も
「今度時間があるときに教えて。
 少し話そうね」
と約束し、それはここ20年ほど叶っていない。
今日も誕生日だったのでLINEした。
速攻で返事がきたので、
「今もし、時間があるなら5分でもいいから
 話ししない?」
と誘った。
「今日は休日出勤でダメなんです。
 今は休憩時間なので返信しています」

きっと私が地元に帰って会いたいと言ったら
会うと思う。
歳月は何かを削ぎ落としていくのだなと思った。
なにもかも振り切って関東に出てきたあたしと
諸事情で地元に残った彼女。

あたしに友達はいない。
いや、いらない。

期待してもなんにもならないから、
会ったときだけの「話しをする人」でいい。
それ以外は

世界がちがうのだ。


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