【code=221213_シューター】

溶けてゆく世界と
溶けてゆく僕と

共に形を失って
境界すら曖昧なものなのに

重すぎる世界に
ふわり浮かんだ僕

そのふたつが溶け合うことは
永遠にきっとないだろう


テストチューブの中で
ゆらめき光る２液の境界には

乳化剤なんてものはなく
無理に混ぜても分離するだけだ

テストチューブの中から
出ることのできない僕は

気化も昇華もできずに
今日も世界をゆらりゆらり


永遠に混ざらないカクテルを
誰かが飲み干してくれるよう

願ってゆらゆら
想ってゆらゆら


今日も僕は世界に溶けずに
受けた光を乱反射して生きるのだ

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phenomenon.