見出し画像

男の子だから黒。女の子だから赤。


最近SNSなどで拝見する素敵な方は、だいたいミニマム思考の人が多く、部屋や持ち物は単色で統一されていてスタイリッシュな印象を受ける。


素直にかっこいいし、すごく憧れる。


ネイリスト時代、私の同期が凄まじいミニマリストで、家には必要最低限の物しか置かない。色も白しか置かないといった徹底っぷりを見せておりました。

生活をスマートにしすぎて、逆に不便になってるパターンだけど、


やはり私はそんな生活に憧れる。


でもそれって実際すごく難しい。


生活してるのに生活感を出さないって無理ゲーすぎる。

だって、仮に『よし、今日から黒いものしか買わないぞ。』って決めたとしても、世の中には、その色のものは売ってない、存在しないなんてものはザラにある。

例えば家電系。

もしブラウン統一の為ブラウンの家電しか揃えないと決めても、そのカラーは売ってないかもしれない。自分で加工するにしても時間とお金がかかる。大人しくホワイト買っとけよって周りからも面倒くさがられる。


私は余り“無理”という言葉は使いたくないが、それに関しては無理があると思う。

とはいえ、私は(おそらく)色に対してのこだわりが強い。

欲しいカラーだけが高値の場合でも躊躇なく買ってしまう。


ちょうど先日、旦那と家具の話になりました。


「ざきはトータルの色合いを全く考えず家具を買うね。」と言われて、

確かにそうだな。と思いました。


部屋に置く全体像のことなど全く考えないというくらいに、単品単品で可愛い、好きだと思った物を買ってしまう。

この棚はオレンジが一番いい。炊飯器は赤がいい。冷蔵庫は茶色か黒が素敵。

こんな具合に揃えるので、いざ部屋にそれらが集合すると、なんとも落ち着かないチグハグな部屋が出来上がる。

実際そんなに奇抜な色の家具は日本の量販店では売っていないので、それなりには整って見えるけど、

やはり単色で統一、2色カラーで統一された部屋とは違い子供部屋のようだ。


なんでこんなに色の統一感がないのだろう


机に置いてある物を見ただけでわかる。私は統一感がまるで無い。

緑のファイル、キャラものノート、黒のタブレットに白いケーブル。

ピンクのコップにグレーデニム生地のパソコンカバー。

緑のiPhoneに黄色のカバー。


清々しいくらいめちゃくちゃ!!何これ。


なんでこうなった??考えてみる。


さっきも言った通り、その単品でのベストカラーを揃えているからこれだけおかしなことになったのだ。

どれも厳選した良い色で揃えているので、ここにある物や私の持ち物全ては一軍メンバー。とてもセンスがいい。と本人は思っている。

これはなんだかあれだ。趣味が平成初期の中学生あたりで止まっているかのように感じるぞ…。


そこでちょっと子供時代を思い返してみた。


女の子だから赤

うちは一般家庭とはちょっとズレた位置にいるので、よそがどんな風かは知らないのですが、昭和の時代は何かと性別によって色が決められたりしませんでしたか?

わかりやすい話で言うとランドセルがそう。

うちの地域、時代はランドセルは男の子が黒、女の子は赤、と決まっていました。

それが当たり前でした。

たまーにピンクや水色のランドセルがあったくらいかな。

それでも女の子が黒いランドセルを買う、なんて異端なことは1000%無かったし、周りの大人も怒って全力で反対していたと思います。

今はCMなどでみる限り、何十色ものカラーから選べますよね。

さらにすごいのは、ある時期の1番人気が茶色だったこと。(芦田愛菜ちゃんがCMで背負っていた為人気が出たそうな)

これには大変なショックを受けた。

だって子供だよ?私なら絶対ピンクとか紫とか選んじゃうわ。
だから最近の子はおしゃれって言われるのかな。


色で起こる偏見、マウント

私はスクールカースト最底辺の子供時代を経験したので、よく聞かされることがあったのだが、

「可愛い子しかピンクを持っちゃダメ。」

「私が黄色を選ぶから同じものは選ばないで。」

といった感じで、地味な陰キャは可愛い色を選択することを許されず、すごく我慢を強いられて来ました。その反動で今があるんじゃないかと思うくらい。

私が小学生の頃、ゲームボーイの2代目、ゲームボーイポケットが発売された。ちょうどポケモン初期が全盛期の時代です。


男の子は夢中でプレイし、普段ゲームをやらない女の子までもがこぞってゲームボーイを買いました。

ゲームボーイポケットは、それまでのグレーカラーではなく、黄色や緑など、とても色鮮やかなカラー展開があり、そこもまた魅力のひとつでした。

私も何色にしようかと心躍らせていたのですが、周りの女の子が勝手に色指定をし始め、

「〇〇ちゃんは緑にして。」

「〇〇さんは赤が似合うから赤ね。」

あれよあれよと他人の色決めが終わり、残っていたのは黒のみでした。


自分の好きなものを自由に買えばよかったのに、私という子供は、黒を買って、毎日ため息をつきながら過ごすのでした。

他には文房具や服、自転車も同様で、暗い地味な色ばかり手元に揃いました。

思い返すと自分が馬鹿みたいで、いったいお前は何に気を使って生きているんだ。と叱ってやりたい気持ちにすらなります。

今は自分でお金を稼いで、好きなように生きているので、

今までの我慢分を取り戻してるのであって、決して趣味が悪いとか、センスがないとかでは決してないんだな。と心の中で言い訳をしまくっている所存です。笑


今大人の皆さんは、小さい時好きな色の物を好きなように持てましたか?




自分には何ができるのか、色々な仕事に就きましたが、いずれは執筆だけで生きていこうと思っているしがないライターです。