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wedding ring story

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新郎新婦と指環のストーリー。
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2024年5月の記事一覧

gold inlaid wedding ring

なくしてしまった結婚指環と同じように作ってほしい、とご相談がありました。38年前に作ってもらったお店は、すでになくなってしまったため、お引き受けして製作した、プラチナに金のラインが入った指環です。 ものにはあまり執着しないほうで、とお客様。お店もなくなって、なくなったものはしかたがない、とあきらめの気持ちも。代わりの指環を探そうとしたけれど、やっぱりごまかすようで嫌だぁ、と同じものをお作りすることになりました。 たくさんの時間を過ごし、味わい深くなったご主人の指環を参考に

10th wedding anniversary family ring

18金の異なる3本の指環。結婚10周年の記念に、ご夫婦と娘さんの指環をそれぞれお好きなデザインでお作りしました。 三つ重ねた一番上の指環は、イエローゴールドに8歳の娘さんの誕生石シトリンを留めたもの。まんなかは、イエローゴールドにオリーブのデザインにダイヤを留めた奥さまの指環。一番下は、クリーム色のホワイトゴールドのシンプルなご主人の指環で、内側にシトリンを入れました。 節目の年のお祝いに、娘のために価値のあるものを残したい、と考えていたご夫婦。ご自分たちの記念の指環を選

wedding ring "Camino"

新婚旅行はスペインに行きたい!と夢をふくらませる新郎新婦。スペインは新郎が留学していた思い出の地でもあり、その時に体験したキリスト教三大聖地のひとつサンティアゴを巡礼したことが心に残り、今度は一緒に巡ることを目指しているのだそう。 ヨーロッパ各地からつながる巡礼路には、シンボルのホタテ貝が標識となって道案内。巡礼者もみなホタテ貝を身につけて歩くのが習わしとなっているのだそう。そのホタテ貝の刻印を指環の内側に入れて、人生の道しるべとなるようなご結婚指環。 指環に入れた刻印は

meeting for wedding ring

風にゆれる若葉のこもれびが、踊り遊ぶように光を放つなか、こころを弾ませてザクロ文庫にお越しいただいた新郎新婦。庭のシャクヤクのつぼみも一気に花開き、一重も八重も満開となって、おふたりを祝福しているようなとびきりのお天気となりました。 2月に名古屋のイベントに出店した時に、ご結婚指環のご相談に来て下さったおふたり。ご結婚を決めたタイミングと、私たちが名古屋に出店したタイミングがぴったりとなって、話が進み、今度は金沢に旅行に行きます、ということに。落ち着いてゆっくりじっくりと心

wedding ring "novel"

五月晴れの開放的な空気を一緒に連れてきたように、すっきりと晴れやかな表情の新郎新婦。もうすぐ挙式をあげる東京へと旅立つ前に、ご結婚指環を受け取りに来られました。あとは、現地で準備をするだけ。長年暮らした東京で友人たちに祝福される日が待ち遠しく、気持ちも高鳴ります。 プロポーズでもらったダイヤモンドを結婚指環に使いたい、とお作りした新婦の指環は、18金のクリーム色のホワイトゴールドで、リングになじむようにダイヤを留めたデザインに。石言葉の「純粋な愛」と変わらない想いを凝縮した

wedding ring "muguet"

「泣いちゃいそう」 ご結婚指環を手にした時、想いを巡らせて、瞳を潤わせる新婦。「夏までだいじに置いとかないと」と、実際にはめるのは、まだもう少し先にするのだそう。5月半ばにお引っ越しをして、7月には両家顔合わせ。ゴールデンウィークも引っ越し準備で、行ったり来たり。新生活のよろこびと、顔合わせの緊張感とが入りまじるなか、ひとつ、指環がカタチとなって、ほっとひと息の新郎新婦。 その指環は、お揃い感がでるよう、お互いの素材を交換したデザインに。新郎は、プラチナをベースに18金のピ