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作品制作は効率との戦い。

以前の作品制作のススメにも綴ったが、私はほとんどの作業を1人でしている。
毎回個展で新しい模様を発表する。
そして、定番をあまり作らずその時、作りたい物や流行の形などをリサーチしてパターンを引く。
なので、がま口の物が欲しくてお越しいいただいても極端に少ないこともある。
その逆で、ほとんどがま口の作品ばかりの個展もあった。
模様も形もその時の出会い。
定番を沢山作らない理由に、私が作るのが飽きてしまうことと、柄が違っても同じ形のものは欲しくないというお客様が多かったからだ。

ありがたい事にリピートで作品を購入してくださるお客様も多い。
お越しいただいたお客様たちに毎回楽しんでもらいたいと思っている。

そして、そんな瞬間で出会えることが私にとってとても嬉しいことだ。

作るのが飽きてしまう。これについては1人で制作していると、1人流れ作業になる。
工場なら、ポケットだけを縫う人、裾だけ縫う人というように同じ場所しか縫わない。
それは、効率を上げるために有効的なことだ。

私は、1人なのでそうはいかないが限られている時間の中作品を綺麗に上げるために効率を毎回考える。
まず、パターンを引く段階で手数(縫う回数)が減らせないかを考える。
簡単かつ綺麗に縫える方法を考えてパターンを引く。
その時に、副資材(ファスナーや芯)などの個数や枚数を書き出す。
あとは、制作するだけのパターンをひたすら引く。

裁断を全部終わらす。

芯の裁断。

縫製開始。
ざっくりいうとこんな感じで進めて行くので、作品の完成がなかなか迎えれない。
一つ一つ作る方もいるかも?知れないが私が制作する作品量になると実に効率が悪い。
なので、作品を作り出した頃からずーっとこのやり方だ。
出来るところはなるべく一緒にしてしまう。
アイロンやロックミシンもだ。

ただ、このスタイルは、作品が完成するまでが長い。
下手をすると何日も同じ作業に費やすこともザラだ。
そうなると途中で飽きてしまいそうになる。
だから、毎回違う形だと頭をフル活用しないと間違ってしまうので、
気が抜けない。
それに、出来上がりが楽しみで少しは苦ではなくなる。
時間計算した時に、このやり方が今のところ1番綺麗で早い。

これは、いろんな仕事に通じるところがあるのではないか?と思う。
私のもう一つのお仕事も時間との戦いだ。
いかに綺麗に時間をかけずに仕上げれるか?を考える。
そうすると少しずつリズムが掴めてくる気がする。

限られた時間の中で、作品を制作するのは効率との戦い。
上手く出来た時は、嬉しくなる。
そして、出来上がった作品を1番初めに可愛いと愛でる。




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