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トゲナシトゲアリLIVE at 川崎100フェス感想

こんちわ。ざこなふです。

トゲナシトゲアリのLIVEに行きました。
行った結果、「見てよかった!」という気持ちになったかつ、
自分が見たライブの記憶を整理するために、
ここに残そうと思います。

川崎100フェスについて

そもそも川崎100フェスは、いわゆる「ロックフェス」とは違うフェスでして、川崎市政の100年を祝うイベントという、簡単に言えば市の記念イベントという形でした。
しかし、市の記念イベントと言いながらも、出演者がかなーーり豪華で、
トゲナシトゲアリの他に「sumika」「SHISHAMO」が出演するという、
人もたくさん集まった大きなイベントでした。

トゲナシトゲアリって、恐らくでかいバンドと対バンするのはこのライブが初めてだと思うんですけど、どうなんですかね…?
初の対バンがsumikaとSHISHAMOって……デカすぎんだろ…w

トゲナシトゲアリから見えたsumikaとSHISHAMO多分これ(割とマジで)

過去のライブに関して詳しくないので、知ってる人いたら教えてもらえると助かります。

恐らくトゲナシトゲアリは「アウェー」側だったと思うので、
かなり緊張していたし、一つの挑戦だったと思います。

リハーサル

sumikaのライブが終わってリハーサルの準備が始まりますが、
基本的に機材の準備はローディーが素早く準備していました。
この時点でアニメのトゲナシトゲアリ(以下アニメトゲトゲ)が13話で事務所を抜けたのに、現実のトゲナシトゲアリ(以下リアルトゲトゲ)がローディーを携えてライブしているというバリバリのギャップがあるのおもろい。

この、
「アニメトゲトゲは売れてないのにリアルトゲトゲはめちゃくちゃ事務所の手がかかっている問題」
に関しては、この記事では触れないで、別の記事にしたい。

ただ、ここで自分的に結構面白かったのは、
sumika目当てのファンが大量に会場から去っていったことです。
(トイレの人もいるかもだけど)
これを見た私は、
「が、ガチでガルクラ13話みたいな状況になっとる…w」
と、さすがに笑ってしまいました。
アニメとクロスオーバーしているバンドのメリットかもって思いました。

機材準備が終わって、メンバーが出てきて、音出し開始。
曲は「傷つき傷つけ痛くて辛い」
この時点でトゲトゲのファンはテンション上がってました。
そしてリハが終わり、本番へ。

入場SE

まず入場SEあるんだ!という感動。
しかも、このSEがアニメのサントラなことも面白かった。
流れた曲は、アニメ1話の空の箱が流れる前にて流れていた曲でした。
こりゃアニメファンもみんなワクワク。
そっから、バーン!と楽器全体が鳴り、
Vo理名が「トゲナシトゲアリです。よろしくお願いします!」と挨拶して、
ライブ開始。

1曲目:名もなき何もかも

1曲目は、
1stワンマンライブのラストでもやっていた「名もなき何もかも」。
ワンマンのラストの曲を1曲目に持ってくるの、熱い。
かつ、この曲は始まり方がかなり凄かった。
「トゲナシトゲアリです。よろしくお願いします!」の後、
MCもカウントも何もなく、
ノータイムでイントロのボーカルが入ったんですよ。
さすがにビビりました。
演出的にも素晴らしかったけど、そもそもイントロがボーカルだけの曲をカウント無しで入るのめちゃくちゃ難しいと思います。
それをやってのけるVoの理名さん、リスペクト!

2曲目:傷つき傷つけ痛くて辛い

2曲目は「傷つき傷つけ痛くて辛い」でした。
この曲はアニメの劇中では流れなかったですが、
トゲトゲのファンは喜んでましたね。
ピアノが目立つこの曲ですが、全員楽器上手くてビビる…
この曲だけじゃないんですが、演奏においてのちょっとしたミスとかトラブルみたいなものがこの日は皆無だった気がします。

MC1

一回目のMC。
自分はライブにおいてMCっていうのは、
そのバンドのキャラクターを表す重要な行為だと思ってます。
楽しいMC、勢いのあるMC、暗いMC、あえてMCをやらない。
こういったMCを選択することが、バンドの楽しみ方を観客に伝える一つの手段であると思っています。

トゲナシトゲアリのMCは基本的に全てVoの理名さんが行っていました。
演奏中はメンバー全員めっちゃキリっとしたかっこいい顔で演奏するんですが、MC中はみんな素を出せている感じがあったので良かったです。
あと自分は、
理名さんがMCをすべて喋るのはめちゃくちゃ良い選択だと思いました。
MCで全部のメンバーが喋ったり、極度にメンバーの誰かに注目するのは、
かなり「アイドル」っぽくあり、
強いて言えば「ガールズのノリ」に繋がるためです。

また、MC中盤で「メンバー紹介」が始まるのですが、
このメンバー紹介…このライブで一番やばかったかもしれません
「メンバー紹介なんて一番ガールズのノリやろ!」
とか思ってたのですが、トゲナシトゲアリのそれは決してガールズのノリではなかったです

メンバー紹介はVo理名がネームコールを行い、サポートDrのたむらたむさん、Keyの凪都さん、Baの朱李さんがそれぞれ楽器を鳴らします。
そして、ラストでGtの夕莉のコールが鳴った時、
夕莉さんがギターをガシャガシャと弾いた後に、
そのまま、コードを弾き始めたんですよね。
ここでさすがに
「え、え、え?まさか次の曲やる???」
と動揺しました。
しかし、トゲナシトゲアリはその動揺を落ち着ける間もなく、
Drのツーカウントが鳴り、
次の曲が始まるのです…(京アニの吹奏楽部風)

3期面白かった!

3曲目:空の箱

そんで次の曲がこれ。空の箱。
アニメ本編でも見れなかった"トゲナシトゲアリver"を聞ける。
しかも、メンバー紹介からのノータイムコード弾き入りで、
アニメを見ている人なら誰しもが思い入れのある曲が流れる。
ここは流石に大盛り上がりでした。

多分、アニメを見てない人にもこの演出は刺さったと思います。
この空の箱の入りは、自分は完全に「アンチ・ガールズのノリ」を象徴している行動だと思っていて、
トゲナシトゲアリが「男女も関係ない一つのバンド」を示すために、
誰にも声を挟む余地もない、
ただただカッコ良いことをやったんだと思っています。

現場にいた人は、みんな痺れたはず。

4曲目:誰にもなれない私だから

ここでアニメED曲。
この日のセトリでは一番おとなしい曲。
ちょっと気分を落ち着けるのに良いので、
観客もみんな歓声あまり上げずで、ゆっくり楽しんでいたと思います。

5曲目:声なき魚

そして、5曲目でギアを上げるように「声なき魚」。
アニメ3話EDで流れた曲です。
後のMCでわかるのですが、ギターの有莉さんがこの曲好きとのことで。
自分もギターを弾くので、その気持ちわかる!って思いました。
この曲はBPMが早く、真っ直ぐなロックナンバーな曲なので、
ギターは弾いてて気持ちいい曲だろうなぁと思います。

MC2

ここまで来て2回目MC。
このMCも基本的に理名さんが全回し。
このMCを見て思ったのが、
アニメとクロスオーバーしてるバンドのMC大変すぎだろ…w
ってことでした。
どういうことかっていうと、
MC内で自分たちのライブだけでなく、
アニメに関する情報も宣伝しなきゃいけないんですよね…
大量の情報を理名さんが言ってるの見て、
多分曲歌うよりこっちの方が大変なんじゃないか…w
と思いました。
理名さんはおそらく、ステージ上の返しあたりに貼ったカンペみたいなものを見ながら話していたと思うのですが、
カンペがあったとしてもあのMCをちゃんと遂行するのすげぇ…!って思います。リスペクト。

6曲目:雑踏、僕らの街

ラストはアニメOP曲の「雑踏、僕らの街」。
これをラストにやる意味とかはわかるんですけど、
かなり拍子が難しい曲なので、
観客の手拍子がめちゃくちゃずれてて笑いそうになりました…w
あと、川崎市のイベントである川崎100フェスにおいて、
「噓みたいな、バカみたいな、どうしようもない僕らの街」
って言っちゃっているのがめちゃくちゃ面白かった。
川崎市、度量が広い(という解釈でいきます)

全体の感想

というわけで、リアルトゲトゲのライブの全体感想は、
一言でいえば「めちゃくちゃ楽しめた!」という感じです。

そもそも全体を通して、メンバーの動きがかっこいい。

初ライブ前のリアルトゲトゲのドキュメンタリーでは、
パフォーマンスが課題だという指摘がありました。

それは自分も同意で、
ライブにおいて、楽器、歌の技術の上手さや音の質も重要なんですけど、
音源とライブの違いって何?って言われたら、
やっぱり「動き」だと思うんですよね。
結局人間、視覚情報でほとんど物事を考える動物だし、
ライブでの演奏者の楽器を弾いてる指よりも、
体全体を見る人がほとんどです。

その点でこの日のライブは、
メンバー全員パフォーマンスは素晴らしかった…!
全員顔の表情と動き含めて、しっかりとカッコ良さを練られた動きをしてるんだろうと感じました。
特に、Ba朱李さんとVo理名さんはかなり動いていたイメージで、
Vo理名さんはアニメトゲトゲの仁菜からも着想を得たような動きをしていて、素晴らしかった。

理名さん実際こういうポーズとってたと思う

メンバーのコーラスが上手い

リアルトゲトゲはほぼ全員にコーラスマイクが立ってたと思います。
そんでもって、全員コーラスが上手い…
自分の勝手なイメージなんですけど、女性ってハモリがめちゃくちゃ上手いと思うんですよね。それもあってか、きれいなハモリがちゃんと聞こえる。
あとこのコーラスのことから、
Gtの夕莉さんが、基本的にリードGtでなくリズムGtを弾いているのは、
もしかしたらコーラスを上手く歌えるようにするためかもしれない…

という考えも浮かびました。
これについて自分は良い作戦だなぁと感じています。
かっこいいリードGt弾くのもいいんですけど、
普通の人ならギターの音より歌の方を集中して聞くっていうのはありますので、コーラスが入ったきれいな歌を聞かせるためにリードGtを同期に入れるのは自分はとても良いと思いました。

しかし、全てが完璧ではない

ここまで、リアルトゲトゲについてのライブを、
ほぼほぼ褒めちぎってきたわけですが、
一番致命的な問題がこのライブにはありました。

それは、Drがサポートだった、という事実。

これ、Drの美玲さんはめちゃくちゃ悔しい思いでしょう…
アーティストとしてライブの日までの体調管理は大事ですから、
その部分でミスをしてしまったというのはかなり痛いはず。

また、理名さんのMCに関しても、sumikaと比べると流石にまだ上手いといえるほどのものではないので、そこにも差はまだまだあると思いました。

でも!!!
だからこそ!!!
バリバリ伸びしろがあると感じました!!

だからこそ自分は楽しめました。
また見る機会があったら、メンバー全員揃ったライブを楽しみたいです。

さいごに

自分は、アーティストのワンマンライブよりも、
対バンとか見るほうが好きなタイプです。
それは一日で複数のアーティストが見られるから、
という理由もありますが、
一番の理由は、
「アーティストがどれだけ自分の目当てじゃない観客を魅了できるか」
が試される場でもあるからです。
こういう視点で見ると、対バンってある意味、勝負ってことになってて、
対バンはそのバンドの真価が試される瞬間であることは間違いないと自分は思っています。
「でも、音楽は勝ち負けじゃないだろう」
という話も理解できるんですけど、それでも結果という事実はどこかでは生まれているでしょう。(グッズの売上とか、チケットの売れ行きとか)
だからこそ、「負けたくない」ってバンドは思うんだと思います。
井芹仁菜みたいに。

だからこそ、トゲナシトゲアリは対バンをもっとやってほしい!!!
積極的に…!!!
これはまあ、自分の願いなので、
リアルトゲトゲがどんな活動しても良いと思いますが、
リアルトゲトゲが自分たちのファン以外に向けた勝負のライブももっと見たい、とそう思わせてくれる素晴らしいライブでした。

一応、次に決まってる対バンライブは、BAYCAMPかぁ…

……行きてぇ……!

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