大学院に行くべきか
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今日は大学院に行くべきかについて書いていきます。大学3年生あたりになると、学部で卒業して就職するか、大学院に行くか、の選択を迫られます。
周りの人の様子をみて何となく決める人、どうしたらいいか分からない人も多いでしょう。
私自身は大学院に進学しましたが、自分の大学院時代を振り返ってみて、大学院に行くべき人、行くべきでない人について考えてみました。
・就職する前の時間稼ぎとして大学院に進学するのはオススメしない
就職する前の時間稼ぎとして大学院に行く。これはオススメしません。もし本当に時間稼ぎをしたいなら休学した方がいいと思います。大学院は時間稼ぎとして行くところではありません。そんなに甘くはありません。
「ラクな研究室に行けばいいのではないか」と思う人もいるでしょうが、ラクな研究室に行って、あなたが得たいものはなんですか。
院卒の卒業証書など、それほどの価値を持ちません。20代の2年間は、とても貴重です。価値ある、身のある時間にしないのは非常にもったいないです。
特にM2の就活が終わったあたりからの後悔がすごいです。この頃、学部就職した人は2年目になっていて、明らかに自分と金回りが違ってきます。人生長い目で見たら、大した違いではないのですが、数年前は同じ状況に置かれていた友達が遠い存在になってしまったような気がして焦りを感じてしまうかもしれません。
「私はこんなところで何をしているんだろう」このような精神不安を起こさないために、しっかりと目標を持って研究に取り組まないといけません。
私の目標はACS(アメリカ科学会)のどのジャーナルでもいいので、ファーストオーサーで論文を書くことでした。幸いM2の11月に達成しました。後から振り返ってみると、自分の立てた目標にずいぶん助けられたなと思います。
周りの院生をみていると「何となくみんな院に行くから院に行く」という人が多いので、周りに流されず目標を立てましょう。
・最終学歴のための学歴ロンダリングは意味がない
学歴ロンダリングとは大学院から東大や京大に行き、最終学歴を良くすることです。ただ最終学歴を良くしただけでは何も変わりません。行くだけではダメなのです。そういう人は就活するにしてもこの人は東大院に通っているけどイマイチだなとすぐに見抜かれてしまいます。
学歴のために行くのではなく、東大という研究設備の整った環境で主体的に学び、研究する力をつけるために行くのなら非常に有意義な院生生活となると思います。ただ学歴のために行くのはお勧めできません。
・専門知識が身につくかは本人の努力次第
大学院に限った話ではありませんが、大学院に行ったから知識が身につくのではありません。何か学ぶことはないかと自分から学びにいかなければ、仮に東大やハーバードに行ったとしても何も身につきません。
・研究職として企業に就職したければ大学院に行くのは必須
私は現在、企業で研究職として働いていますが、私の部署の総合職は全員院卒です。
学部卒だと研究できるのは学部4年の1年弱。しかも、就活段階では研究室に入ったばかりなので、その時に自分は研究職の素質があるとアピールするのは難しいでしょう。
企業側も研究職に関しては院卒の部分を評価しています。院から新しい大学に入った人は1年弱しか研究していないので、研究者としての能力というよりはM2での1年間の成長を見越してだと思いますが。
・大学院でしか得られないであろうこと
企業で研究職として働く以外に大学院でしか得られないであろうことについて考えてみた。
・実用性をあまり考慮していない、サイエンスとしての面白さを追求した研究ができる。(企業ではほとんど出来ません)
・学生という立場を利用して、通常なら中々アポが取れない先生に直接質問ができる。(人にもよりますが、講義の前後であれば対応してくれることも多いです。学生ということで話を聞いてくれる人も多いです。学生扱いされて終わりという場合もありますが…)
これらに価値があると思うかどうかは個人の自由ですが、私の中で今パッと思いつくのはこのくらいです。私自身も院に行ったのでもっとメリットを提示したいのですが、何か特別なことが得られるわけではありません。
私も大学院に行ったので、大学院に行くメリットをできるだけ列挙したいと思いました。
・論理的思考力、分析力
・学会発表を通じたプレゼンテーション能力
・研究の遂行のタスクマネジメント能力 など
でも、これらは別に大学院に行かなければ身につかないものではないですよね。それに大学院に入ったら、必ず全員が身に付くとも限りません。主体的に学ぼうという本人の意識次第で、大学院に行くことで得られるものが変わるのです。
・環境ではなく本人の意識が重要
ここまでで重要なことが見えてきました。
大事なのは環境ではなく本人の意識ということです。大学院に行って何か学んでやるという意識が最も重要ということです。
本人の意識次第で、大学院という環境は最高の学び場に変わります。
もし大学院に行くべきか否か悩んでいたら、自分の意識ということに着目して決めてみたらいいと思います。
じゃあ、またいつか会いましょう!
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