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2019GWポルトガルの旅 Day1 準備・出発編

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今からちょうど2年前、祝賀ムードの中の改元という誰も経験のしたことがないイベントが行われたゴールデンウィークの10連休、私はポルトガルを旅していた。
比較的最近であり記憶も定かな部分の多いこのポルトガルの旅は、1日づつ順を追って取り上げていこうと思う。

今回は準備編と波乱の出発初日を振り返りたい。
(今回は観光についての情報は特にありません。)

計画編

❝どうやら来年のゴールデンウィークは10連休になる可能性があるらしい❞
そんな噂がチラホラと聞こえてきた前年の秋、私はゴールデンウィークの計画を立て始めていた。
行き先に定めたのはポルトガルだ。
ヨーロッパで未踏の国は他にもあったのだが、リスボンの急な坂を走る市電やポルトの歴史的な町並みを見てみたかったことと、そろそろユーラシア大陸の端っこに到達してみたくなったこともあり、ヨーロッパ最西に位置するこの国を目指すことにしたのであった。

そうなれば次は航空券の手配だ。とりあえず行きと帰りの飛行機を抑えてしまえば、途中はどうにでもなる。
とはいえ、私は航空券の手配にさほど特別な手段もノウハウも持ってはいない。
下調べはみんな大好きSkyscannerだ。

とりあえず東京→リスボン、ポルト→東京やその逆、あるいは東京↔リスボンなどで適当に検索してみる。
しかし半年以上前とはいえ、流石にそこはゴールデンウィーク。なかなか安いものはない。多少安くても、乗り継ぎ2回・待ち時間30時間というようなものばかりだ。

こういう時私が次にとる手段は、目的地から比較的近く、日本から直行便が出ている都市で検索をかけるというやり方だ。
リスボン、ポルトなどポルトガルへは日本から直行便が出ていないが、お隣のスペイン・マドリードには日本からの直行便がある。
日本からの直行便がある都市は、経由便の値段が安いことが往々にしてある。時間的なハンデを値段で埋めざるを得ないからだろう。
そこから目的地までの航空券を別途取ってもトータルで安くつく場合があるのだ。

というわけでマドリードで検索をかけてみると、思ったとおりポルトガルよりずいぶん安い。中でも中国東方航空が上海経由の1乗り換え、待ち時間も長くないのに10万円を切っていた。

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なお、私はJALマイラーであるので、基本的にワンワールド系の航空会社を選ぶことにしている。
中国東方航空はスカイチームなので、対象外。。。と思いきや、中国東方航空ではJALのマイルを貯めることが出来るのだ。
こうなると迷うことはない。これまで利用したことはなかったが、物は試しだと、早速航空券をポチったのであった。

ちなみに私はスカイスキャナーで検索はするが、基本的に予約は航空会社の公式サイトで行っている。よほど変な組み合わせのチケットでない限りは同じ値段で購入できて、トラブル時に面倒ではないからだ。
(もっともスカイスキャナーで買ったことがないため、実際にトラブルが起きた時にどうなるかはわからないので、実際のところは取り越し苦労なのかも知れないが。)

そして、マドリードから先は個別に手配した。スペインのフラッグキャリアであるイベリア航空はワンワールドなので、特に迷わずそちらで確保した。
あとはおおよその移動計画を立て、ホテルをBooking.comで手配し、地球の歩き方を熟読してゴールデンウィークが来るのをひたすら待った。

羽田→上海

10連休に突入する前日の夜、私は既に羽田空港入りをしていた。
というのも、航空券を予約した数カ月後に航空会社から連絡があり、上海→マドリード便が途中西安を経由することになった影響で出発が早まり、それに乗るためには金曜深夜便で東京を発たなければいけなくなったのだ。

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どうせもともと早朝入りしなければならなかったのだから、深夜入りになったところで大した問題ではない。とりあえず景気づけに1杯やってから、搭乗する。

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次に日本の土を踏むときは令和の時代だ。
飛行機は平成の日本に別れを告げて飛び立った。

リスボン行きの出発時刻まで残り28時間

上海→西安

まだ夜も明けきらない中、飛行機は上海・浦東国際空港に到着する。

マドリード行きの飛行機は西安を経由するので、上海→西安は国内線扱いになる。そのため、一旦入国審査を通らなければならなかった。

乗り継ぎの待ち時間は約6時間弱の長丁場だ。時間を潰したいところだが、中国東方航空のラウンジに入るステータスは持っていないので、ラウンジのレポートをすることも、旅行記ライターが大好きなプライオリティ・パスの宣伝をすることも私には出来ない。

時刻はまだ朝の6時過ぎ。店もほとんど開いてはいない。

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仕方がないので、かろうじて空いていたレストランで朝食らしいものをということでお粥を食べることにした。

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そしてようやく店が開き始めた頃、マドリード行きの飛行機に乗り込んだのであった。

リスボン行きの出発時刻まで残り19時間半

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西安→マドリード

飛行機は西安咸陽国際空港に着陸する。

西安は通過するだけの我々も一度降りなければいけなかった。そういえば出国審査をしていないのだから当然か。
こうして、ただただ飛行機を降りて出国審査だけをして、ふたたび搭乗ゲートへと向かう。

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ようやく今度こそマドリードに行くことが出来る。もはや目的地がリスボンであることを忘れそうになりながら、3たび飛行機へと乗り込んだ。

リスボン行きの出発時刻まで残り15時間半

行きの中国東方航空の機内では、3回の搭乗で都合4度機内食がサーブされた。
事前に口コミなどを見た結果、大して期待はしていなかったが、まあごくごくありがちな機内食であった。もともと期待していないので、特に心も動かない。

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毎度食事の度についてくる、この酸梅湯という酸っぱい梅のジュースが個人的には好みの味だった。

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飛行機に揺られること十数時間。マドリードに近づきつつあったころ、私は人知れずアセり始めていた。
到着予定時刻になっているのに、まだ全く着く気配がないのだ。

マドリードに定刻で到着した場合、次のリスボン行きの飛行機までの乗り継ぎ時間は2時間半。今回、マドリードまでとマドリードからは別々に確保しているので、2時間半の間に
 ・入国審査
 ・荷物受け取り
 ・ターミナルの移動
 ・チェックイン/荷物預入
 ・保安検査
を全て行わなければならない。
そして2時間半と言っても、もちろん駆け込み搭乗など出来るはずもないので、20分ほど前には機内に乗り込んでいないといけない。

ただでさえタイトなスケジュールなのに遅れられると非常にマズい。
同じ航空会社ならば遅延による乗り継ぎが出来なければ補償をしてもらえるだろう、しかし今回は別の航空会社だ。私が乗り遅れて夜のマドリードに放り出されても中国東方航空の知ったことではない。
半沢直樹の伊佐山部長ばりに「着け着け着け着け、、、、」とブツブツ飛行機に念を送る。
願いも虚しく、飛行機がようやくマドリード・バラハス空港へ着陸したのは定刻を1時間もオーバーした21時半のことだった。

リスボン行きの出発時刻まで残り1時間半

マドリードの夜に駆ける

マドリードに着陸する頃には「あっコレはもう詰んだな」と逆に少し落ち着いている自分がいた。
とはいえ、中途半端に希望をもたせられる残り時間だ。そして、予約した飛行機はその日最後のリスボン便だったので、乗れなかった瞬間マドリード泊が決定してしまう。
とりあえず努力はしてみよう。

搭乗ゲートに到着すると、「遅延してサーセン」とはおくびにも出さないスタッフたちを横目に、入国審査へ。
ここが混んでいたらもうどうにもならなかったが、時間も遅いからか、比較的スムーズに通過することが出来た。
そして荷物を受け取る。これも比較的早い段階で出てきてくれた。
ここからは自分の足と運で勝負だ。

リスボン行きの出発時刻まで残り1時間

ここからが最大の難関、ターミナル移動だ。

到着したのはターミナル1、出発はターミナル4だ。
ターミナル移動は普通バスだろうが、すぐに来るかどうかもわからないバスを待つよりは自分の足が確実だと、荷物をひっ掴んで空港を駆ける。

駆けるはいいが、ターミナル4がどこにあるのかどこの案内板にも書いていないのだ。ターミナル2/3の案内はあるのにどうしてだ。
チョロチョロと無駄に走り回った結果、諦めてバス停へ向かう。
運良くバスはすぐに来た。飛び乗って目指すはターミナル4だ。

リスボン行きの出発時刻まで残り40分

バスの車窓を眺めていて、なぜ案内板がどこにもないのか合点が行った。

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バラハス空港全体図

ターミナル4だけは物理的にかなり離れているのだ。歩いていけないのだから方向案内などあるわけがない。早めに諦めて正解だった。
とはいえ想像以上の遠さにまたしても諦めムードを漂わせつつ、
再度伊佐山モードでバスに念を送りながら到着を待つ。

ターミナル4に到着すると同時に、我先にとバスを降りてイベリア航空のカウンターへと走る。
だが、非情にも頭上にはCLOSEDの文字が。

終わった。

が、閉じたばかりのようで、数人のスタッフたちがまだ片付けをしていた。
イチかバチか声をかけてみる。
「何だお前リスボン行きに乗りたいのか、わかったチェックインしてやるから早く荷物をよこせ」
と再び荷物のコンベアを動かし、チェックインをしてくれた。

すぐに手続きを終えてくれると、
「急げ急げ」
「走れ走れ」
「保安検査は優先の方を使っていいから」
と送り出してくれた。
スーツケースを預け、身軽になった身体で再び駆け出す。

リスボン行きの出発時刻まで残り30分

保安検査場へ。既に23時前ということもあり、優先を使うまでもなく保安検査はガラガラであった。
「鳴るな鳴るな鳴るな。。。。」と伊佐山の願いは通じ、保安検査を無事にパスし、再び駆け出す。

そして中央ヨーロッパ夏時間22時45分。
出発まで20分を残して無事、リスボン行きの最終搭乗に間に合うことができた。

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最後にようやく写真を撮るだけの余裕が生まれた。
こうして汗だくの身体は、リスボンへと向かう機上の人となった。

リスボン到着・波乱は続く

23時半(ポルトガル時間はスペイン時間より1時間遅い)にようやくリスボン・ポルテラ空港に到着した。

やれやれと思いながら、荷物受け取りレーンへと向かう。



荷物が出てこない。
なんのことはない。私は間に合ったが荷物は間に合わなかったのだ。
初めてのロストバゲージであったが、まぁそりゃそうだよな、荷物だけ間に合うよりは良いか、と不思議と落ち着いていた。

なんにせよ、センターへと向かい、荷物のタグと連絡先・滞在先の情報を渡す。原因の想像がつくだけに、不運を呪う気持ちも、航空会社を責める気持ちも湧いては来なかった。
とはいえ、着替えを手荷物に入れていなかったのでそれだけは参った。
ロストの可能性を考慮して、手荷物に下着程度の着替えは1日分入れておくのが良い、と身を持って学んだ瞬間であった。

初日は到着が遅いこともあり、空港近くのホテルを予約していた。
いつぞやのベトナムのときとは異なり、送迎はちゃんとやって来た。

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ホテルに到着すると、疲れがどっと押し寄せ、シャワーもそこそこに眠りについた。
いよいよ翌日から観光が始まる。
そして荷物に関してもまだ一悶着が続くのだが、Day2に続く。


最後までご覧頂きありがとうございました。
次回はリスボン観光編です。

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