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BtoBマーケティングも業界特化する時代が来る

BtoBとBtoCのマーケティングの求人を比べると、BtoCのほうが業界経験を求められる傾向があります。例えば、化粧品のマーケティングの求人には「化粧品業界のマーケティング経験」「通販のマーケティング経験」といった要件があるのが普通ですが、BtoBの求人だと「BtoBマーケティングの経験」しか要求されないことがほとんどです。

そもそもなぜ業界経験が求められるかというと、業界ごとに法規制や顧客特性があるためです。例えば、化粧品は薬機法により広告表現の要件が定められているので、薬機法に則ってクリエイティブを制作する必要がありますし、通販では商品を2度購入した顧客は3度目も購入することが多いので、1度購入した顧客に2度購入させる施策(いわゆるF2転換)が主流です。こういった特性はどの業界にもあるので、業界経験を積んだ人間はBtoBでもBtoCでも需要があるはずですが、なぜBtoBではその傾向が見られないのでしょうか。

その理由は、マーケティング経験者の人口差にあるでしょう。数十年前から行われているBtoCマーケティングに比べて、2014年頃から流行したBtoBマーケティングはまだ人口が少なく、「BtoBの製造業のマーケティング経験」などと要件を細かくすると人材が集まらないからです。

ところが、最近ではBtoBマーケティングでも「HR系プロダクトのマーケティング経験」といった求人を見かけることがあります。これは、BtoBマーケティングの人口が以前に比べて増えたこと、noteやTwitterでBtoBマーケティングのノウハウが出回っているので、ノウハウでは差がつかず、業界経験が差別化要因になってきたことが原因でしょう。BtoCでは、不動産業界に特化した広告代理店、化粧品に特化したライターなどが既に存在しますが、BtoBでも、今後「人材業界に特化したBtoBマーケティング会社」などが出てくるのではないでしょうか。


私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。

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