事業成長が先か採用が先か
スタートアップにとって事業成長と採用は鶏と卵のような関係にあります。事業が成長すると導入実績やイベント登壇数などが増え、候補者との接触機会が増えるとも言えますし、人が増えたからこそ打ち手が増えて事業が成長するとも言えます。
私の経験則で言うと、シード期やプレシリーズAなどアーリーフェーズは事業成長が先です。アーリーフェーズだと福利厚生やカルチャー、チームが十分に整備されていませんし、そこで大手と戦っても勝ち目が無いため、訴求するのは「業界のペイン」「社会貢献性」「導入事例」など事業やプロダクトの話ばかりになります。また、アーリーフェーズに興味を持つ候補者は「自分で事業を作りたい」など事業を転職軸にする人ばかりなので、事業成長が弱いと候補者にアピールできるネタがありません。
逆にシリーズBなどミドルフェーズ以降は採用が先です。MVV、チーム、ワークライフバランスなど事業以外にも訴求できるポイントが増えますし、候補者も「安定と挑戦を両立したい」「しっかりしたチームで働きたい」など事業以外を転職軸にする人が増えます。
私が以前採用支援していたアーリーフェーズの企業で、新規事業の立ち上げ責任者(競合対策で新規事業の詳細は面談時に公開)を募集したことがあります。年収も高めに設定したのですが、全く応募が来ませんでした。今思えば、アーリーフェーズなのに求人で事業成長をほとんどアピールしていないのですから応募が来なくて当然です。逆にミドルフェーズの企業であれば「安定したメガベンチャーで新規事業に挑戦できる」など事業以外の訴求ポイントが作れるため、応募が殺到したかもしれません。
私の採用の仕事については下記の記事をご覧ください。
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