MVVは必要条件だが十分条件ではない

統計によると、夫婦の離婚申し立て原因の第一位は「性格が合わない」だそうです（令和2年度の19　 婚姻関係事件数 　申立ての動機別申立人別 　全家庭裁判所）。これはあくまで裁判所に申し立てた統計なので、夫婦の話しあいで離婚したものは含まれないのですが、性格の不一致で離婚するというのは感覚的に理解しやすいと思います。

ただ、それ以外にも異性関係、暴力、飲酒、浪費、性的不調和など様々な理由があります。性格の一致は夫婦円満の必要条件だが十分条件ではないわけであり、夫婦の難しさを実感します（独身の私が言うのも妙ですが）。

ここでビジネスに話を変えると、スタートアップではMVVが重要であることは周知の事実ですが、中には「MVVが全て」のような極論をかざす人がいます（採用で自社のポジショントークをしたいのか、特に経営者に多い印象です）。もちろんMVVは重要ですが、それだけでは人は退職したり組織が崩壊しないわけで、MVVは必要条件であって十分条件ではないのです。MVVがしっかりしていれば全て上手くいくというのは、性格が一致すれば夫婦関係が全て上手くいくと同じぐらい暴論だと思います。