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スタートアップは桓騎を採用してはいけない

『キングダム』の桓騎といえばかっこよさや残酷さが語られがちですが、彼には「中華統一」という嬴政の夢に共感していない(むしろ反対)という問題点があります。それが顕在化したのが平陽の戦いであり、桓騎は趙の捕虜数万人を皆殺しにしました。捕虜の反乱を防ぐために仕方なく殺したと摩論が弁解していましたが、李斯が指摘する通り、この虐殺は「中華統一」実現のためにはあってはならないものです。

※自分の国を作ろうとしている王翦にも同じことが言えますが、彼は何を考えているのか明らかでない部分が多いので除外します。

697話「将軍の役目」

この問題を受けて政が桓騎を叱責するのですが、摩論の仲介や趙軍撃破の功績などを鑑みて、桓騎は処罰されず、六将の地位も剥奪されずに済みます。

『キングダム』は古代中国の物語なので無理もありませんが、現代のビジネスに置き換えると、桓騎は有能だが経営理念やミッションに全く共感しない社員であり、その危険性は明らかでしょう。なまじ有能な分リストラや降格などで処罰しづらいですし、こういう常識外れな人物は敵も味方も多いため、社内のトラブルを招きます。実際、黒洋丘の戦いで桓騎軍と飛信隊が一触即発の事態になったり、平陽の戦い後に政と争ったり、桓騎は敵よりも味方との対立が目立ちます。

桓騎のようなダークヒーローは人間としては魅力的ですが、組織人としては絶対に採用してはいけないタイプだと思います。


私の採用の仕事については下記の記事をご覧ください。

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