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エンジニアを目指して失敗し、入社後半年で転職した話

私は2012〜2013年に就活をし、2014年4月に新卒入社しました。今から10年前の思い出話です。


エンジニア就活の失敗

私は今ではBtoBマーケティングや中途採用の仕事をしていますが、就活ではエンジニアになろうとしていました。これが就活に苦戦した最大の原因です。

私の昔話をしますが、私は1991年生まれで、2000年頃に自宅にWindows98が来て、個人サイト・掲示板・チャット・メッセンジャー文化にどっぷりはまった人間です(いわゆる「インターネット老人」)。当時はまっていたポケモンや遊☆戯☆王について、インターネットで顔も知らぬ人たちと何時間も交流していました。私が「インターネット」「オンライン」「デジタル」のコミュニケーションが好きなのは、この原体験によります。

「インターネット」「オンライン」「デジタル」が好き

こうした背景から就活でもWeb系のベンチャー企業ばかり受けたのですが、

  • ユーザーにとって使いやすいWebサービスを作ることに興味があったので、UIを作る職種につきたいと考えた

  • Webサイトを作った経験があるからHTMLやCSSについては理解している

という考えからフロントエンドエンジニアとして就活し始めますが、ここには2つの勘違いがあります。

1つ目は、UIはエンジニア・UIデザイナー・BizDevなど様々な職種の人が関わって作るものであり、エンジニアだけがUIを作っているわけではないということです。Web業界の職種や構造を深く理解していなかった私は、エンジニアしかないと思いこんでしまいました。

2つ目は、自分の過去の経験はあくまでHTML・CSSのマークアップであって、プログラミングは未経験であることです。2012年当時でもWebサービスを作っている大学生エンジニアはいましたし、Web系ベンチャー企業は彼らのようなプログラミング経験者がターゲットですから、未経験者が受かるわけがありません。

このキャリアのちぐはぐさとスキルミスマッチにより、大学3年生の秋から冬までは一次面接でのお祈りが連続します。一次面接に合格した会社もいくつかありましたが、それは人物評価などに重きを置いていた面接であり、スキルや開発経験を掘り下げられるとアウトでした。

途中で「ベンチャー企業だから評価基準が厳しいので、中小企業であれば受かるのでは?」「UI/UXをやるならエンジニアではなくUIデザイナーのほうが良いのでは?」と右往左往しますが、最終的には「自分が向いているのはエンジニアではない」と感じ、総合職での就活に切り替えます。それが大学3年生の1月頃でしたが、この頃には志望企業の持ち駒をほとんど使い切っており、志望度の低い業界や企業も見なくてはならなくなりました。

ソーシャルゲーム会社への入社

その頃、付き合いのあったエージェントからソーシャルゲームの会社を紹介されました(2012〜2013年当時はソシャゲバブルの時代であり、求人が今より多かったです)。ソーシャルゲームに興味の無い私は業界研究すらしていなかったのですが、選ぶ余裕は無いと思い、総合職ポジションでその会社を受けました。今でもなぜ受かったのか謎ですが、2回の面接を経て内々定を初めて貰いました。

受かったとはいえ元々志望度の低い業界なのでしばらく就活を続けましたが、内々定を貰ったことで安心したのと、だんだん就活がめんどくさくなったことから、結局その会社の内々定を承諾しました。

ソーシャルゲーム会社での憂鬱

こうして2014年4月に新卒入社しました。最初はプランナーの先輩社員のアシスタントとして競合他社のゲームの調査やキャラのアイデア出しなどを手伝ったのですが、元々ゲームへの興味がほとんど無いわけですから、この仕事が実に楽しくない。4月は毎日出勤が憂鬱でした(先輩は丁寧に指導してくれましたので、先輩に非は無く、ミスマッチ入社をした私の責任です)。そうした私の雰囲気を察してか取締役の人が面談してくれました。

その後、いくつか社内事情が重なって部署異動し、ゲームのカスタマーサポートなどの仕事をしました。ゲームを作るという0→1に興味が無い私でしたが、ユーザーの質問や問い合わせ内容を調査して回答する1→10にはまだ興味があったので、この仕事は楽しかったです。当時はザッポスの本を読んだり、『コンシェルジュ』という漫画を読んでカスタマーサポートについて熱心に勉強していました。

とはいえ、ソーシャルゲームに興味が無いという根本の問題は解決しませんでした。社内の雰囲気は良く、優しい人ばかりでしたが、私は「仲間と一緒ならどんな仕事でも良い」というタイプではないので、自分が興味の無い仕事にずっと取り組んでいるモヤモヤを感じ続け、結局同年の11月末に退職してしまいました。申し訳無い話です。

たった半年の在籍ですから体系的なスキルなど身についていませんし、ゲーム会社には転職したくなかったので、プランナーやカスタマーサポートの経験は活かせません。昔のWebサイト運営の経験を思い出して、集客や宣伝の仕事は無いかと転職サイトを回っていたところ、CRMの会社から「いいね」が届きました。そこに転職し、BtoBマーケティングをやったことは以下の記事に書いた通りです。

私の社会人1年生はこのように迷走して終わりました。この経験があるからこそ「興味のある仕事だけやる」「自分が得意なことだけやる」という今のスタンスが形成されたので、10年後の今から振り返ると、この失敗もむだではなかったのかもしれません。

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