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80【財務コンサルタントのコンテンツ(中編)】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は岡山県総合グラウンド内にある、旧陸軍17師団の幹部向けに作られた「偕行社」です。NHK朝ドラの「カムカムエヴリバディ」のロケ地にもなりました。現在はカフェ、結婚等のイベント・パーティスペースとして県民に愛されています。

はじめに

前回は弊社コンテンツを総論的に説明しました。今回は具体性を高めて各論的に進めて参ります。まだの方はぜひ79前編と合わせてご覧ください。意外とボリュームがあったので、次回までこのシリーズを継続します。

年商10億円規模までの中小、零細企業はリソースが思っている以上に非常に限られます。なので必然的にコンサルテーションは財務はあくまで軸であって、専門ではなかろうと課題が明確になれば向き合って改善に取り組まねばなりません。いうなれば全盛期の元カープ・ジャイアンツの故木村拓也氏のようなマルチな働きが求められるわけです。もしくは全盛期の現役時代の赤星憲広氏ばりの広大な守備範囲が求められます。(ちょっとわかりにくくてスミマセン。)

とはいっても、餅は餅屋だと理解しています。本格的なテコ入れが求められる局面では課題の種類によって、うってつけの専門家を派遣できるように、人的ネットワークの中から計画書で予算組した範囲内で仕事を依頼するケースもあります。例えば税務及び経理体制・生産効率化・遊休不動産活用・権利関係・法務・人事採用教育等々のジャンルがあげられます。企業は生き物ですので状態を見ながら最適な処方箋を判断しています。

それでは、以下、少し具体的に課題カテゴリー毎に求められる動きを説明して参ります。

1.営業部長的動き

【トップ営業のプロセス管理と外部との連携をサポート】

何といっても年商10億円規模までの中小、零細企業において営業のキモは社長によるトップ営業です。小売業、卸売業、建設業、製造業、運送業、サービス業など様々な業種においても当てはまることです。

ここで業績をどうデザインしていくかということは、何度も申し上げている通り、クロスSWOT分析を起点とした経営計画で戦略と戦術を決めてしまいます。経営資源(リソース)が限られるので、一点突破の商品・サービスをどう推し進めていくかということが焦点になってきます。ここから業績を持ち上げて行くには、非常に地味に感じられるかも知れませんが、経営者の「行動管理」が大切になってきます。人間は、ややもすると易きに流れていく生き物です。自らを徹底的に律して経営に取り組める超人的経営者はほんの一握りです。大多数の「普通の人」が「行動管理」することによって始めて、ロスを防ぎ、研ぎ澄ました営業を実行でき、少しずつ業績は持ち上がっていくというプロセスが年商10億円規模までの中小、零細企業においてほぼ当てはまるケースと言えます。

年商10億円規模までの中小、零細企業は社長室や事務所から椅子に座ったままで指示するだけで業績が上がっていくという甘い外部環境には置かれていません。市場における「弱者」と自らを認識した上で、どういう隙間戦略や、大手中堅企業ができないこまやかな動きでファン(顧客)を創造していく行動は社長が担うべきです。

この社長の行動プロセスの管理(アクションプラン)をいつ、どのように、どうやって、どのくらいの予算で行うのか詳細に打合せしながら協議を進めていきます。逃げずに真摯に取り組まれる経営者は必ず結果がついてきます。これは私の体験から言える実感です。

2.経理部長的動き

【借入の再編と経理体制の改良】
経営者は往々にして、自社の商品・サービスの知識と経験はふんだんにあります。しかしながら、経理(経営管理・資金管理)分野については得意な方といまだかつて私は出会ったことがありません。実に不思議です。しかし、当然のことと言えます。あるべき銀行取引像を描いてくれる専門家はそう多くありません。融資実務経験のある中小企業診断士、税理士さんは非常に稀有な存在と言えます。小規模な地方都市においては尚のことでしょう。この点は部分最適ながら、財務コンサルタントのメインコンテンツの一つと心得て業務に取り組んでおります。

見も蓋も無いことを言えば、「企業は現金がある限り存続する。」が一つの原理原則です。なので、資金繰りの管理=経営管理 と言っても過言ではないはずですが、経理体制をびっちびちに構築している企業の方が圧倒的に少数です。びっちびちに構築というのは、例えば一日毎に一円単位の動きで計算している「日繰り」という状況です。ただ、ここまでの細かさはなくても、毎月10日頃に前月末の試算表が完成し、単月毎の資金繰り実績と予定の乖離が判別できるだけの体制ができていれば十分合格点であると言えます。さらに簡単な単月の振り返りレポートと今後の展望を簡単に記した社長自作のレポートをそれら資料に加えて、取引金融機関の支店長と担当者に会いにいくことをルーティン化すれば経営危機のリスクの大半を排除できることでしょう。

言うは易し、行うは難しですが、このルーティン化にぜひ挑戦していただきたいと思っております。

③経営企画部長的な動き・・・施策の優先順位設定とリソースの配分協議
④総務部長的な動き・・・人事、採用教育体制の構築と内部体制の強化 については次回、じっくり書く予定です。

まとめ

・トップ営業のプロセス、行動管理が業績向上の最短距離である。

・あるべき銀行取引像まで描くのが財務コンサルタントのキモの仕事と言える。

・毎月の振り返りの財務資料を作れる体制構築と取引金融機関に出向いてお茶を飲むルーティン化にたどり着くことが経営危機回避策の一つとなる。

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株式会社なかむらコンサルタンツ

代表取締役 中村徳秀

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