blog「キキコミック」※2009年02月19日00:10

(新人がピンク色の目隠しをされ、上司に連れられてくる。)


上「ではいくぞ、用意、はじめ!」

新「はい!」

新人、目隠しさせられたまま、コミックを触る。

上「はい、触って触って」

新「はい…ちょっとわかんないすね。…難しいです」

上「…じゃあ、匂っていいよ」

新「匂ってわかるもんなんですか?」

上「やってみろ」

新「はっはい。。くんくん。古本屋の匂いですね」

上「そうじゃない。感じるんだ!」

新「はい。。。あっ!これはかなりやらしいマンガですね!わかった!少年ジャンプの桂先生の「I’S」だ!」

上「ブーブー残念!」

(新人が目隠しをはずす)

新「おかしいな、かなりのピンク映像がみえたんだけどな」

上「それは目隠しの色がピンクだからだぞ!」

新「そうだったんですか!お恥ずかしい」

上「全く。ほんとお前はバカだな。編集者には名作をかぎ分ける力が必要なんだぞ」

新「そんなこといいますけど…編集長はわかるんですか?」

上「よくぞいった!じゃあ、そこにまだたくさん本が入っているから俺に問題をだしてみろ」

(上司、目隠しをする、新人が本をあさる)

新「じゃあいきますよ…これだ!」

上「ふむふむ。摩訶不思議でアドベンチャーな匂いがするな!」

新「むむっ!」

上「これは鳥山明先生のドラゴンボールだ!」

新「正解!すごいなぁ」

(上司、目隠しをはずす)

上「だろう?お前とは年季が違うからな」

新「でもマグレかもしれないのでもう一回!」

上「え?しゃーないな」

(上司、目隠しをする)

新「これはどうすか?」

上「うむ。これは起承転結がしっかりしていて、フリとオチがしっかりきいている」

新「まさか!」

上「秋本治先生のこちら葛飾区亀有公園前派出所!」

新「おみごとです!」

上「オチに教訓的なものがあったので、さくらももこ先生のちびまるこちゃんと迷ったが、単行本の1巻の厚みが違う!」

新「なるほど!長寿マンガですもんね!お次はこれです!」

上「なんだこれは!難しいな」

新「でしょうね」

上「何かコンソメの匂いがする」

新「コンソメ?え?あっすいません、ポテトチップスがはさまってました」

上「菓子たべながらみるからそんなことになるんだ!取って」

新「あっ。すいません。(取り出して)再度これです」

上「…これはわからんな」

新「え!名作ですよ!」

上「あせらすな…難しい」

新「やっぱり今までのはマグレだったんじゃないんですか?」

上「おっわかってきた、わかってきた。荒木先生のジョジョの奇妙な冒険だ」

新「すごいすごい!!」

上「始めは絵が独特でとっつきにくいのだが、読みだすと徐々におもしろくなっていくので、名作と判断するのに時間がかかったのさ」

新「さすが編集長!!本当に名作をかぎわけられるんですね!じゃあ最後にこれは?」 

(ラッキーマンの本を渡す)

上 わからん

新 ですよね。

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