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ドイツ語のスペース

コロナのニュースを追うことや、コロナネタをここで書くと疲れることが多いので避けていた。ただ、今日は朝から子供たちの通う「学校」の現状についてあれこれ考えていたこともあり、たまたま「学校」をテーマにしたドイツ語のスペースがあったので少し聞いておこうと思ったわけだ。

そのスペースがこちら。録音されたものがあるので、気になる方は是非。

Holsteinさんのスペースは毎回、医療関係者やジャーナリスト、政治家などをゲストに迎え、それぞれの現場の声を多角的に聞くことができるのでなかなか聞き応えがある。

今日、印象に残ったのはデータジャーナリストの最後の言葉だった。

「そもそもあまり信用できないデータを収集したところで、それを何のために使うのか明確な目的がなければ集めたデータも意味をなさない。あれだけ専門家がオミクロンの波が特にワクチン接種を受けていない低年齢層で広がるだろう、と言っていたにもかかわらず、特にワクチン接種に関する啓蒙活動もなければ、学校運営に対する具体的な策も取られなかった。不思議で仕方がない。」

ちょっとうろ覚えなので申し訳ないが、大体こんな感じのことを言っていた。不思議で仕方がないのは、ドイツには真っ当なことをいう専門家がいて、彼らが意見をするのに、政治が具体的な策をすぐに立てないところだ。政治には時間が掛かるのはわかるが、どうも最近のルールには首をかしげることが増えた。

小学校ひとつ取っても、この2年間で何一つ変わっていない。強いていえば、学校で抗原テストをしながら隔離ルールと共に何とか冬場を乗り切ろうとしていたくらいだ。それが、オミクロンの感染スピードが早すぎて爆発的に感染が拡大した途端、なぜか隔離ルールまで実質ないも同然になり、これまで無料で受けられていたPCR検査もキャパ超えのため受けられなくなりそうだ。

息子の担任の先生もこの状況に匙を投げたのか、「無理をしてまで通学する必要はないと考えます。」といった意向のメールを週末に送ってきたばかり。ルール上では隔離の必要がない息子は、大事をとって自主隔離をしていたのだが、明日から突然、出席義務が解消されることになった。要は「自己判断・自己責任」で通学の有無を決めてください、ということになったわけだ。

このままだと学校運営なんて無理だろう、とある程度予想はしていたものの、やはりある日突然、ルールが変わる。フリーランスでホームオフィスであれば何とかなるのかもしれないが、そうでない場合は突然ルールを変えられてもすぐには対応できないかもしれない。

それに、納得が行かないのは2年あったのに、学校の対応が全く変わらないことだ。通学の有無は自己責任で決めてください、という割には学校を休む子供たちのためにオンライン授業などが提供されるわけでは全くない。こちらも自己責任で対応してくれ、と言わんばかりだ。これが一番困る。

こんな状態なので、気分もすっきりしないことが多い毎日だが、できるだけ色んな専門家の意見を聞きつつ、判断材料は増やしておこう、とは思っている。


Photo by Jeremy Bezanger on Unsplash


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