ベルリンの診療所を梯子した日

また今日も午前中からホームドクターへ。定期的に必要な血液検査の結果を聞きに行くのと、処方箋をもらうためだ。受付で名前を伝え、保険カードを読み取ってもらい、廊下に並べられた椅子に座って待つ。

ガチャっと戸が開いたので、そちらへ視線を走らせると、幼稚園で一緒だったドイツ人のママさんの顔が。

あれ?ワクチン接種できたの?

どうやら彼女は1度目のワクチン接種を終えたばかりらしい。

ホームドクターのリスト上に名前は載せてもらってはいるが、彼女と同じ持病を持っている(話の流れでたまたま分かった)のに、まだ連絡が来ていないこと、昨日たまたまサイトでセンターでの予約が取れたことなどを話す。

旦那さんもまだ接種できていないんだそうだ。電話連絡があった時に、ベルリンにいなかったりもしたのだとか。少し気分が悪いというので、そのまま座っていた椅子を譲り、もうすぐ迎えに来てくれるという旦那さんが到着するまで、15分ほど色々と話した。彼女は近所に住んでいるので、公園でジョギング中によくすれ違う。

いつもドイツ人と話していて感じるのは、やはり学校に関する情報でも何でもリーチが早いということ。ドイツ人だから当たり前なのだろうけれど、やはりネイティブか非ネイティブかというところで、情報にリーチできる速さや入手できる情報の質が心なしか違う気がするのだ。彼女みたいにできるタイプのドイツ人ばかりではもちろんないのだけれど、ワクチン接種ひとつを取っても、非ネイティブは不利な立場に置かれがちなのではないか。

それを感じたのが、診察が済んだ後のやり取りだ。ワクチン接種センターで予約が確定したので、予約を取り消そうと受付の人にこう切り出した。

ワクチン接種の予約についてなんですが…

キャンセルがしたい、と伝えたにも関わらず、受付の女性はこう言ったのだ。

でも、長くかかりますよ。

こちらがキャンセルしたい、と言ったことすらよく聞いていない。持病があるかどうかの質問もなし。

キャンセルに長くかかるということですか?キャンセルしたいだけなんですが。

もう一度、同じことを言うと、「ああ、キャンセルなんですね」とこちらも名前を確認するでもなく、モニターを見て確認するでもなく頷いていた。

本当にリスト上に名前が載っていたのだろうか?これでは懐疑的にもなる。受付の女性からすると、既に1日中何人もの人に同じことを聞かれ半ばうんざりしているのだろう。モスクワの医療クリニックの受付に半年いたので、その気持ちもわかる。でも、そこはもう少し誠意を持って対応してほしいのだよなぁ。今日のこのやりとりで、やはり早めにサイトから予約を入れておいてよかったと確信した。

ホームドクターも30分待って、話したのは1分ほど。お医者さんまで心なしかひどく疲れているように見えた。コロナ禍に医療機関で従事している人たちの苦労は計り知れない。ワクチン接種でてんてこまいなのだろう。

午後は、今度は整体へ。こちらは30分間、自宅でできる筋トレメニューを教えてもらってきた。15回ずつ、それぞれ3セット。メニューも前回の3つから倍の6つに増えた。手本を見せてもらい、まずはやってみる。そして、「きれいに」きちんとできるように直してもらう。「効いてる?どこに効いてる?」と何度も尋ねられ、思わず笑ってしまった。

きちんと負荷がかかるようにやってくださいね("sauber"という表現が何度も飛び出す)

骨盤周りを支えるのに、腹筋が必要。そんなわけでメニューが倍に増えました。今日から観念して取り掛かることにします。


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