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「橋の日」の過ごし方

今日もいい散歩日和のベルリン。遠出するには体調がイマイチだったのだが、「橋の日」(Brückentag:祝日と週末の間の金曜日を休校にして連休にするドイツらしいシステム)で学校が休みの息子に何がしたいかと尋ねたら「あんまり歩きたくないから遠くないところでご飯食べよう」という返事。そうだ、この人はどこかへ行って何かがしたい、というよりおいしいものが食べたい人だった。

まだドリンクを2ユーロで提供しているベトナム料理を出すお店が近所にあるのでそこへ向かうことにした。「あの店、ママも知ってると思うけど。小さな(サイズの)麺もあるし、まだそんなに高くなってない」と家計を気遣う息子であった。家計、というより私のお財布事情なんだろうけど。

そんなわけでお昼は家から徒歩10分くらい離れたところにあるお店でフォーを食べることになった。フォーと春巻きが昔から大好きなのだ。やはり親が好きなものを子どもも好きになるものなんだろうか。お店はほどよく混んでいたが、ゆっくり食べている間にほとんどの人が帰ってしまった。「みんな帰るの早いな」と息子。隣に座っていた2歳くらいの女の子がよく食べる、といって驚いていた。その女の子はうどんと冷凍の春巻きを食べていたのだ。「自分で作ってない方の春巻きは小さいけど多いな。こっちの(手作り)春巻きはふたつやけど」お店で食べるなら手作りの揚げたて春巻きがいい。

お腹がいっぱいになったので、ついでに同じ並びにある地下のスーパーとドラッグストアに寄ることにした。「あれって日本語でなんて言うんやったっけ?最近食べてないから忘れた」と平らな桃を指差す息子。「え、平らな桃って呼んでるけどなんやろ?」今、調べたら平らな桃の総称は蟠桃というらしい。平らな桃、でいいんじゃないかな。

「あ、ママの好きなやつあるで。ふたつ入れていい?」私の好きなやつ、というのはフレンチクルーラーっぽいドーナツのこと。こんなふうに息子とスーパーで買い物をするとおやつ系を買わされることになる。日本に帰るとこれまたスーパーでアイスコーナーと和菓子コーナーの前でワイワイと騒がしい。「今日は三色団子で明日はわらび餅な」「ママ、これなんて書いてある?どんな味?」毎日毎日熱心に議論することになる。買い物にかかる時間は日本の方が圧倒的に長くなる。

その点、ドイツではそこまで議論が白熱することはない。買うものが大体決まってくるためだ。ドーナツ、ヨーグルト、プリン、グミにガム。種類がそれほど多くない上、美味しいものが日本のようにたくさんあるわけでもない。選択肢が少ないので迷う必要がない。味気ないとは思うがある意味楽である。

隣にあったドラッグストアにも寄ってみる。「自分用のシャンプー買っていい?なんかいつも女の人のシャンプーやからちょっと」女の人のシャンプー?確かにいつまで経っても男性用・女性用で香料の方向性がかなり違う。こちらは香料のキツイものも多いので息子の言っていることはわからないでもない。結局、女性用のシャンプーコーナーにあったライムの香りのシャンプーに決定。男性用のコーナーに置いてあるものはどうも好きになれないからだ。爽やかなグリーン系のパッケージだったので息子も納得。パッケージデザイン大事。

そしてなぜか日本で覚えたパックも買わされて帰宅。パックなんてしなくてもまだツルツルなのになぁ、と思いつつ。冷たくて気持ちがいいのはわかるので。今日も暑い1日だった。





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