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ワクチン接種とオンライン保護者会

忘れないうちに、と今日のワクチン接種についてブログの方にまとめているときにメールの通知が入った。18時からオンラインで息子のクラスで保護者会があるので、そのためのリンクが届いたのである。

そういえば、そうだった。保護者会は苦手だし、正直あまり興味がない。特に息子のクラスの保護者の中に3人ほど熱心な人たちがいて、何かある度に割と大騒ぎをする傾向にあるからだ。

娘のクラスの保護者は、上の兄弟姉妹がいる家庭が多く、どちらかと言えばクールでどっしりと構えた印象なんだが、どうも息子の方は長男、長女が多いためか親が熱くなりがちなのである。

ベルリンの小学校は基本的に6年制で、1年生から3年生まで通して同じクラスメート、同じ担任であることが多い。すなわち、4年生に進級する来学年からは、息子の学校の場合は校舎も変われば担任も変わるというタイミングに当たる。

議題内容:
・次期担任の発表はいつ頃になるのか
・ロックダウンが長期化したことによる学習内容の遅れをどうカバーするのか
・夏季休暇中の補習授業はどのレベルを対象にしているのか
・テスト(Test)と試験(Klassenarbeit)の違いは?評価にはどう影響する?
・自立学習の評価
・お別れ会について

ワクチン接種後のボーッとした頭とズキズキする腕で、我が子を心配するあまり熱く語る親の話を聞くのはなかなか辛かった。

初めはデスクトップの前で座って聞いていたのだが、18時開始だったため途中からモバイルに切り替えて夕飯の用意をしながら聞くことにした。それくらいの距離感がちょうどよかったのだ。

担任の先生が変わることに不安を覚える子供がいるのは理解できる。息子もそれを気にしているのか、担任の先生が変わることを何度か話してくれた。ただ、次の先生が決まらないことを担任に詰め寄っても仕方がない。

それに来週水曜日から、これまでクラスを半分に分けた入れ替え制の短縮授業だったのが急に通常授業に戻るのである。給食はどうするのか、時間割はどうするのかなど、学校側でオーガナイズすることがたくさん出てくることは否めない。

中には週に2回のテストが多すぎる、と訴えるドイツ人の親もいた。ドイツ人でもテスト勉強を見るのが大変なのだ。ネィティブではない私たちは一体どうなるんだ。大変なのはどこも同じなのである。まとめてテストを行なったのも、そうでないと通知表が付けられないからだろう。ただでさえ、短縮授業で1日にたった2時間半しか授業がない。テストでもしなければ、先生も評価の付けようがないのは想像に難くない。先生曰く、「大変な条件での授業だったので、子供たちの評価は子供たちが『成績が下がっちゃった』とがっかりしないよう心がけるつもりです」とのことだった。要するに半年ほど厳しい条件で勉強を頑張ったのだから、評価はかなり甘くなる、ということだ。

そんなわけで、想像していたとおり、途中で熱心な親たちの話を聞く気を失ってしまった。ロックダウンが長期化し、先生も子供も親も疲れているのはわかる。でも、学校や担任になんとかしてくれ、と訴えても仕方ない気がするのだ。

私なんかはこうやってすぐに「仕方がない」と言って、今ある状況で無理のない方法を取ろうとするのだけれど、ドイツ人のすごいところは「権利」を主張してやまないことだ。

来週9日からの通常授業再開もなんと子供が親に現状が不服だ、と訴え、それを聞いた親が裁判をして勝ち取った結果なのである。いやー、すごい。

現状を受け入れ、そこで最善を尽くそうとするのか、現状に不服を持ち、申し立てをして権利を勝ち取るか。私は前者のタイプだが、保護者会での親の様子を見ていると、後者のタイプが多い気がする。やはりその辺はドイツらしさが出るのだろう。

タイトルイラスト:nanahoshi_d


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