ピョートル・ドマレフスキ『私は決して泣かない』父を訪ねて470里
大傑作。オラは不良少女として、成人もしてないのに酒は飲むしタバコは吸うし、車好きが高じて学校をサボってまで整備工場でバイトするような人物だが、母親と大喧嘩して家を飛び出ても、玄関に置いてあったゴミは一旦家に引き返してまで捨てる実は優しい性格の持ち主でもある。そんな彼女は、アイルランドに出稼ぎに行った父親とは仲が悪く、長年離れ離れなので人となりすらよく知らない。二人を繋げているのは、オラが運転免許を取ったら車を買ってくれるというお願いだけだ。ある日、父の客死を知ったオラは、家族