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闘病記(1):新卒入社した会社を適応障害で退職するまで


はじめに

こんにちはAizackです。今回は、私が体を壊し闘病生活になったきっかけである適応障害・うつ病になる前後のお話をしようと思います。この記事を通じて、私のように無理をして長い闘病生活をおくる方が1人でも減ることを願います。それでは、よろしくお願いします。

入社まで

家庭の事情で大学を休学しながら、就職活動をしていました。その頃に参加した就活イベントで人事担当者の方と出会い、結果的に入社に繋がりました。

営業職志望だったためシステム会社のエンジニア職で採用していただいたことには驚きました。経営学部ということでプログラミングには縁がなく、不安だったことを覚えています。

入社から体調の異変まで

入社直後の研修で、最初の異変が発生しました。端的に言えば「仕事本番前に大きな失敗を経験させる」研修だったため、手痛いミスや失敗を連発、研修終盤は毎朝布団の中で行きたくないと叫ぶ程追い詰められていました。その一方、OJTや実際の業務では、そういった問題は起きませんでした。

本格的な異変が起きたのは客先常駐のプロジェクトに参加するようになって3年ほど経った頃です。1時間半以上のお客さん先への電車通勤、プロジェクトでのトラブルと繁忙期、身内の不幸などが重なり原因不明の体調不良が半年程続きました。

適応障害・うつ病の発覚

半年以上、原因不明の体調不良が続いたため、職場近くの精神科を受診しました。その結果、「適応障害・うつ病」の診断書が即日発行され、ドクターストップがかかりました。

翌日、上司に診断書を携えて状況を共有したところ、引き継ぎを行ったうえで自社に戻って業務を行うように指示を受けました。しかし、メンバーへの引き継ぎすらままならず、出社不可能な状態になりました。

出社時間になっても布団から起き上がることが出来ませんでした。出社不可能の旨を伝えた所、産業医面談が行われ、休職することが決定しました。

休職、傷病手当だよりの生活

当時の会社規定では5年目までの社員の休職限度は6ヶ月とされており、私はその間にある程度体調を戻し、復職することを目指しました。

休職中の生活費に関しては、傷病手当金という制度を利用しました。これは病気休養中に給与の2/3を保証する制度で、このおかげで生活費は賄うことが出来ました。(この制度は本当に大切なので、病気で会社を休む・仕事ができないという人は是非覚えておいてください。私が受給していた時期から改正され受給期間が改善されています。)

この期間中は、復活のために以下のようなことを試しました。

・精神科への定期通院・治療
不眠や慢性的な下痢(過敏性腸症候群)への対処や向精神薬の服用と主治医との面談を通して、復帰に向けた計画や準備を行いました。

・精神科が行う復職用プログラムのリワークへの参加
決まった日程の通勤を行い、主にSST(ソーシャルスキルトレーニング)という、ロールプレイを通じて様々な仕事の状況を想定した練習を行いました。

42Tokyoという新設されたプログラミングスクールへの出願・入学試験への参加
約1ヶ月間のプログラミング試験(Piscine)へ参加しました。合計200時間程かけ、必死に食らいつきましたが、あえなく不合格となりました。

通院を含めた上記の活動を通じ、ある程度の自身と体力は取り戻しました。とはいえ、6ヶ月は短く、完全に体調が戻ることはありませんでした。

無理やりの復職

休職の期限が迫り、退職するか復職かの二択となりました。無職になる不安から逃げるため、無理をおして復職することにしました。主治医や産業にも虚勢を張り、復職を強行しました。

今振り返れば、あそこで無理をしなければという後悔があります。もし似た状況の方がいらっしゃった場合、主治医を含めて周囲によく相談し、福祉の利用などで身体の回復を優先することをおすすめします。

そして退職へ

復職した頃、ちょうど緊急事態宣言下で、在宅勤務として復帰しました。はじめの2ヶ月程は通勤のストレスがなかったのですが、段々と感情のコントロールが難しくなってきました。在宅勤務の経験がなく、1人暮らしで仕事のオンオフ切り替えが難しい問題を知らなかったのです。それが大きなストレスになり、段々と体調を崩していきました。

そして復帰から4ヶ月、身体が耐えきれなくなり、退職することになりました。

おわりに

病気になることは、運の問題でもあります。避けて通ることはできないかもしれません。ただストレス源を理解し、その根本を解消することで適応障害・うつ病の発症や重症化は避けることができるはずです。

私の場合は、ストレスに気が付いていませんでした。その上、休むことが苦手という自分の特性に気が付かなかったことで病状が重症化しました。加えて、無理な復職をしてしまったことで、取り返しのつかない状態になってしまいました。

退職してから4年程経ちます。今思い返すとあの会社はとてもいい環境だったと思っています。先輩や同僚が優秀でいい人たちばかりでした。そんな会社でもストレスのコントロールが出来なければ、人間は簡単に壊れます。

この記事を読んでくださった方は、自分がストレスに感じたことは放置しないでください。それをどうにか減らし、自分が快適に過ごす環境づくりは大事にしてください。私のようになる方が世の中から1人でも減ることを願います。


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