【インタビュー】No.1 清水 詩央璃
座・高円寺劇場創造アカデミー出身のメンバーを中心として活動する、CTAラボによる演劇創作プロジェクト。2023年度は劇作家・演出家の松田正隆を迎え、小津安二郎の映画『東京暮色』(1957)をモチーフに東京の現在を描いた新作『東京トワイライト ー強盗団と新しい家ー』を上演します。
本プロジェクトに参加するアーティストへのインタビューを複数回に分けて掲載します。第一回目は、俳優の清水 詩央璃(しみず しおり)さんです。
これまでの活動(表現との関わりや経歴)について
小学校のときに地域の演劇教室があったんです。それがすごく楽しかった思い出がずっと残ってました。小学校4年から高校1年ぐらいまで通ってましたね。演劇を仕事にしたいとは思っていたんですが、就職しました。仕事も楽しかったんです。でも同じ職場で働いてる人たちがそれぞれ目標を持って頑張っているのをみて「私もやりたかった演劇に挑戦したい」と思い、劇場創造アカデミーに入りました。
現在は「あくびがうつる」という演劇チームで活動しています。お店で公演したり、野外のお祭りで公演したりしました。そうすると、劇場とは違う観客のみなさんといろんな距離感があって面白いんです。私は生活している人ともっと繋がれたらいいな、と考えています。どうやったら自分が気になることに近づけるんだろう、と探っていくのが楽しいです。
CTAラボに参加しようと思った理由
アカデミーでの松田さんの授業がとても印象に残っていて、配布されたプリントに「演劇とは何なのかわからない」みたいなことが書いてあった記憶があります。自分も松田さんの授業を受けてから、演劇って本当にわからないなと、ずっと思っていました。なので、松田さんと一緒にやれる機会に挑戦したいと思ったんです。
今回の作品について
演技ってなんなんだろう、みたいな演劇の根本の部分を考えています。稽古場にいる全員で、一緒に考えてくれる感じがとても良いと思います。この作品は、見ているひとが無関係ではいられない、ドキドキ、ざわざわする感覚があり、お客様がどういう風に観てくれるんだろうと気になっています。
稽古場であった面白い話を思い出しました。通しをやるときに、演出助手の飛田ニケさんが、通しが始まってることに気が付かなくて、松田さんに質問しに行くということがありました。現実の延長線上と、戯曲の現実とは違う世界みたいなところを行き来した感じがして、すごく印象的な瞬間だったと思います。
東京について
歩くと何かある、みたいなところが好きです。地元は車社会で、歩く機会が少なかったんですよね。よく遊びに行くのは、中野の平和の森公園とかです。開放的な気持ちでいられます。本を読んだり、集中したいときとかによくいきますね。あとは、吉祥寺にもお散歩にいきます。「吉祥寺さとう」っていう有名なメンチカツ屋さんがあって、すごく並んでてまだ食べられてないんです。次こそは、と思って行ったりします。
聞き手:森田諒一
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