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むらさきを選んだのが私だけだった時、"好き"に正直でいられますか?

今、どうしようもなく、あるアニメについて「書きたい!」という衝動に駆られている。正直、このタイミングで話題になってるわけでもないし、誰かに求められてるわけでもない。書いたところでこの世界は何も変わらないだろう。

けど、この衝動を吐き出すことが今の自分には必要だということだけはわかる。毎日のようにサウナにいき、今日も"ととのっている"わけだが、どうやらサウナでもこの感情は吐き出せないようだ。

なぜここまで思い詰めてるかというと限界がきてると思うからだ。今、まさに寝ようとして布団に入って電気を消したところ、同じく寝ようとしていた娘にこう言われた。

「お父さん、声に出てるよ」

「え???」

完全に無意識だった。一体なにが声に出てるというのか?

それは、2021年2月28日から2022年1月30日まで朝日放送テレビの制作により、テレビ朝日系列で毎週日曜8時30分から9時に放送されていた、東映アニメーション制作のテレビアニメ。「プリキュアシリーズ」の通算18作目にして、16代目のプリキュアに当たる…

『トロピカル〜ジュ!プリキュア 』

通称:トロプリ


…の、後期エンディングテーマ『あこがれ Go My Way!!』の歌詞だった。この歌を無意識に口ずさんでいたというのだ!43歳にもなって!これは限界がきてると感じてもなんらおかしくない。

心当たりはある。ぼくは毎日サウナで蒸されてる時に考え事をしてる。今日のテーマは「どんなことであれ、自分の好きなことを貫いてる人はやっぱいいよなぁ…」だったからだ。この考え事が尾をひてる可能性が高い。通常は考え事をしてても、水風呂と外気浴でととのえば、すっかり忘れてしまうのだが…

***

ぼくは自分の好きを貫く人が好きだ。流行ってるとか、まわりに合わせて…ではなく、自分の好きを貫く人が。

この『あこがれ Go My Way!!』を後期エンディングテーマに持つトロピカル〜ジュ!プリキュアは、「今いちばん大事なことをやる!」というテーマを持っており、その大事なことというのは、時に「好きなこと」だったり「自分に正直であること」だったりする。

具体的な例をあげよう。(あげたい)

メインキャラのひとりに「涼村さんご」というキャラクターがいる。この子はある理由から、自分の好きを信じれなくなっている。その理由とは幼少の頃の実体験で、みんなでチューリップを植えるとき、みんながピンクを選んでいる中、自分だけが紫を選んでしまったという経験なのだ。

トロピカル〜ジュ!プリキュアより
トロピカル〜ジュ!プリキュア より

画像引用元:Amazonプライムで見れます

なんだ、そんなことか…と思うかもしれないが、これは深読みすると「たった1人でも自分が良いと思ったものを好きと言えますか?」という問いである。
この問いを乗り越えて、自分の好きを貫ける人がどれだけいるだろうか。ましてやこれは匿名のネットの世界ではなく、リアルな現実世界のことである。(というかアニメである)

多くの人は、どこかでまわりに合わせてないと不安を感じる気がする。大多数の中にいれば「自分は人と違わない」という安心感を得られる。その安心感は得難いものだ。しかし、自分の好きが世間とズレていた場合…あなたは悩まずにそれを貫けますか?

このチューリップの話は、自分の好きに正直になれず、まわりに合わせてしまう性格になってしまうのも無理のないエピソードだと思うのだ。「涼村さんご」は自分の感性を信じられなくなってしまった。ことあるごとに、"みんなと同じ"を選んでしまうようになる。

残酷なことに、このエピソードには悪意は1ミリも存在しない。仲間はずれやイジメではなく、ただ…ただ、自分だけ感覚が違ったということ。それが何よりつらく残酷なのだ。

この「涼村さんご」は、この物語の主人公である「夏海まなつ」と出会って、少しづつ変わっていく。(一気に変わるのではなく少しづつ…ってのがイイ!)

まなつはトロピカル〜ジュ!プリキュアのテーマである「今いちばん大事なことをやる!」を具現化したような存在で、まわりに合わせることなく、自分の今いちばん大事なことをやり続けていく。その姿にまわりは好影響を受ける。

今回取り上げた「涼村さんご」だけでなく、他のキャラもそれぞれ乗り越えるべき課題があって非常におもしろい。1年かけて丁寧にキャラクターの心情の変化からくる成長を描いている作品である。

そして、それは視聴者である子どもたちも例外ではないと思うのだ。このアニメは子どもたちに"自分の好きなことを信じること"を教えていると思う。

つまりこのトロピカル〜ジュ!プリキュアは、ぼくが望む「どんなことであれ、自分の好きなことを貫いてる人はやっぱいいよなぁ…」ということを、子どもたちに教えてくれるアニメなのだ!わかりやすく言うと、このアニメはぼく自身なのだ。(それは言い過ぎ)

何を隠そう、ぼく自身も好きなことがまわりと合わないことが多いのだ。子どもの頃は漫画やテレビの話がクラスメイトとズレてて、多少は苦しんだ思い出がある。だからといってまわりに合わせようとは思わなかったけど…さみしい時もあった。

時は流れ、今はネットがある。こうやって「トロピカル〜ジュ!プリキュアがすごいんですよ!」って職場の同僚や大学時代の友人に話しても「ふーんそうなんだ(悪気なし)」くらいのリアクションをもらうことが多いが、ネットだと同じ価値観を持つ人はいくらでもいると知ることができる。

このnoteだってそうだ、今日もいくつかトロピカル〜ジュ!プリキュアについて書いてあるnoteを読んだ。みんないいセンスしてる。おそらく、この先会うこともないだろうが、ぼくは「めちゃくちゃわかるで!この気持ち!」という思いでスキのボタンを押す。それが心地よい。

ももクロやおジャ魔女どれみ、ちびまる子ちゃんとか…noteにはぼくの好きなものをわかってくれてる人で溢れてる。いい時代になったよな、と心から思う。

話は逸れたが、このトロピカル〜ジュ!プリキュア、すばらしいアニメだと思う。そして問題は先ほどぼくが、思わず声に出して口ずさんでいたというフレーズ…そう、後期エンディングテーマである『あこがれ Go My Way!!』のフレーズだ。それを書かなきゃ衝動はおさまらないので書きます。

まいにち catch my shine(my shine)
"スキ"に正直でなくちゃ
今の最高あつめてもっと
踏み出す勇気チャージ(チャージ)
自分史いちばんチャーミング(チャーミング)

「あこがれ Go My Way!!」歌詞より


YouTubeに公式動画があるので是非とも聞いてほしい。けど、ホントはアニメを見たあとに流れでこのエンディング見るのがいいんだよな〜。
「今、いちばん大事なこと」をテーマにした作品をしっかりと味わった後、軽快なメロディと共に流れるこの歌詞を聞く。

これがええんよ、ほんとに!


映像と音楽が感性にバシバシ入ってきて「ああ、そうだよな…"スキ"に正直でなくちゃな…」って思うんすよ。少なくとも、寝る前に思わず声に出るくらいは洗脳されてるってわけです、はい。

子どもたちにこんな素敵なメッセージを届けてくれた、この作品の製作陣にお礼が言いたい。コロナ禍で制作や収録など大変だったと聞きますが本当にありがとうございました。

それだけが言いたくてここまで書いてきました。
衝動は吐き出せました。はじめに書いた通り、こんなこと書いても世界は変わらない。
けど、驚くほど気持ちはスッキリしてて、自分の中で何か変わってる手応えはある。そのエネルギーで、また明日もがんばっていけるのだ。これは多くの人がそうだと思う。好きなことは人生のビタミン剤みたいなものだ。だから自分の好きを信じるパワーは世の中に必要なことなのだ。

最後まで読んでくれてありがとうございました。今日も"スキ"に正直でいられました。また好きなことを語りたくなる衝動がくると思います。"スキ"と"好き"の使い分けに若干迷子になってますが、その時はまたよろしくお願いします。

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