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欲しいものは、それを味わう時間 / Mai

お茶が順調に消費されていくのを毎日ながめている。

これまで、頂き物のお茶を、実は溜め込みがちだった私…。
美味しいお茶は、丁寧に入れたい。大切な時に開けたい。そう思っていたけど、実は日常にそんな頻繁に大切な時はやってこなかった。

この日常で一番変わったことは、毎日毎日、豊かな「お茶を入れる時間がある」ということだった。
朝はカフェラテと決めているけれど、昼ご飯の後には緑茶を入れてみたり、おやつの時間にハーブティをいれてみたり、毎日違う味を楽しんでいる。
最近ちょっとリッチなミルクティーが作れるようになって、心もほくほく。好きなカップで好きなお茶を飲むことが、こんなに豊かな時間だったとは。

で、ほんとうは、お茶をプレゼントするなら時間も一緒にプレゼントしなきゃいけないんだろうな、と感じている。もう少し細かく言うと、それに手を伸ばす心のゆとり、それを楽しみやすい空間、そして味わう時間、とでも言えるのかも。

ちなみに、上述したプレゼントという言葉の意味は提供するという意味で使ってる。
小売を生業とするものとしては、ここは非常に考え続けたいテーマなのだ。
お買い物は快楽もあるし、簡単に提供できる。でもはっきりとわかったのは、大切なことはそれを味わう時間をつくってあげることなんだろうと思う。

買わせることは簡単だ、
でも、それを買ったあと、それを楽しんでもらう時間をどう作り出すか。それも一緒に考えなくちゃ。
きっと、今ある状態から、それを楽しめるようになるために、今占めている時間のうち、どれかを削らなければいけないのだと悟った。

家事に時間がかかっているなら、それを縮めてくれる時短家電だったり。
必要以上に仕事をしているのなら、仕事を短く終わらすことができるTipsもあるかも。
スマホやPCに向き合いすぎているのなら、デジタルデトックスかねて手を離させる仕掛けが必要。
使いたいもの以上に気になっているものが多いのであれば、いらないものを断捨離してあげるサービスもいい。
はたまた、そもそもの可処分時間を増やしてあげる早起きができるサービスなのか、とか。

かねてから言われている、これからはお金よりも時間が価値になる、という言葉の意味がよりよくわかる気がした。

時間をどうやって生み出すか。いや、というよりも、今の自分の時間の使い方を自分が一番幸せに感じられるように使うには、どうすればいいか、という問い。

そんなことを、芳醇な香りの紅茶を愉しみながら、そっと心に問いかける。次の時代を読み解くヒントを、今日も妄想しながら、ゆったりと時を過ごしている。


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ライター まい
商業施設のWEBやマーケティングの仕事をする傍ら、「人と組織を旅する」をマイテーマに、記事を書いたり、企画をしたり、好きな人を繋げたりしています。毎日の日課は、美味しいものを自分と好きな人のためにつくること。朝のカフェラテを飲むこと、海辺とお日様の下を歩くこと、移動しながら文章を書くことが好き。

▼プロフィールnote
https://note.com/mlf/n/n562fe061d21f


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