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【「原因と結果」の経済学】因果推論の理解

どうも、Yusugeでございます。

2022年、2冊目の本を読み終えました。
ということで、『「原因と結果」の経済学』について紹介する。

まず、あなたは因果関係相関関係の違いを説明することはできますか?
聞いたことはあるが、これらの違いについて知ったつもりの方も多いのではないだろうか。
本書では、例えばこのような質問が投げかけられている。

「偏差値の高い大学へ行けば収入は上がる?」

一見すると正しいように思えるが、経済学の観点ではNOである。

ここで、相関関係と因果関係とはそれぞれ何か言及する。

【因果関係】
2つのことがらのうち、どちらかが原因で、どちらかが結果である状態
【相関関係】
2つのことがらに関係があるものの、その2つは原因と結果の関係にないもの

先述のテレビの話に置き換えると、次のようになる。

【因果関係】
偏差値の高い大学に行ったから収入が高い
【相関関係】
将来の収入が高くなるような潜在能力が高い人ほど偏差値の高い大学に行っている

とある研究によると、大学の偏差値と将来の収入の間に因果関係はないそうだ。

このように、因果関係であるかどうかを見分けることが重要である。
身近な例を挙げると、コロナウイルスに関する情報に対して、因果関係と相関関係を混同して考えることは誤った判断を招きかねない。
そこで、方法論として因果推論と呼ばれるものがある。

因果推論とは、因果 -文字通り「原因と結果」- なのかどうか推論 -「ある事実をもとにして、他の事実を推し量ること。推理や推定を重ねて結論を導くこと」- することである。
一言で言えば、原因と結果なのかどうか評価し、結論を導くことである。

もちろん専門家でないわたしたちが因果推論を行う必要はないが、少なくともすべての情報を鵜呑みせず事実に基づいた根拠があるのかどうか吟味するクセをつけることは必要であると、個人的に考える。
各種SNSの一情報を事実と誤認することなく、その情報のソース(出処)はどこなのか、誰が発信したものなのか考えなければならない。

情報社会の便利さと怖さを再認識した一冊でございました。

それでは。

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