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✨留守番✨

〜祖母の家にて〜

母が夜の仕事の為、夜は祖母の家に行って
寝るのが日常でした。


祖母の家はちょっと怖くて暗い感じ…
そんな記憶しかありません。


1人では絶対に居たくないし
誰かがいないと嫌だな…
そんな感じの場所でした。


〜ある日の夜〜

パッと目を覚める…
時計の針は、まだ12時を指している。
寝てからまだ数時間しか経っていない。


目を開けるのを怖がるわたし…。
あまりの怖さで、布団を頭にかぶる。


タンスの上に置かれた日本人形たち…。
今日も上からわたしを眺めている。


目を合わせたくない…
寝たふりをするわたし。


ギュッと目を閉じて…
朝になるのを待つ…。


〜ある日の光景〜

母と祖母が話をしている。


何の話をしているんだろう…
そして、少しずつ聞こえてきた。


「○○はいいけど…(妹の名前)
なみは…ちょっと…」


あぁ…やっぱりわたしのことかぁ…
やっぱりな…やっぱりな…。
わかってはいたけど、やっぱりな…
そんな風に感じるわたし。


祖母がどうしても苦手でした。
わたしが何を言ったのか…
はて何にも言わず、何を考えているのか
わからない子だったのかは今となっては
分かりません。


だけど…
祖母がわたしを見る目だけは
どうしても苦手でした。


〜母が亡くなる前のまだ元気だったある日〜

ベッドに横になる母。
突然話始める…。

「最近、よく祖母が夢に出てくるんだよね…。」

「そうなんだね。」
そう答えるわたし。

そして、何かを思い出したかのように話を始める母。

「そういえば…あんたが言ったんだよ。」


「なにを?」
そう聞き返すわたし。


「妹と二人で留守番をしたい!」
「祖母の家で寝るのは嫌だ!」
「あんだがそうやって言ったんだよ。」
そう話す母。


「そうなんだ…」
そう答えるわたし。


母はさらに続けた。
「だから、二人で留守番をさせることにしたんだよ。」


「へぇ…」
そう答えるわたし。


-おわり-

大切な“あなた”に贈る…
わたしの物語のほんの1ページのお話… 📖✏️



〜後書き…〜

もう小さい頃の記憶なので
この話がほんとうなのかどうかは約束ができません。

⁡⁡
そして、母にはそれ以上は聞きませんでした。


だけど、ずっと疑問だったんですよね。
祖母の家は歩いてすぐだったし
祖母の家で寝ている記憶はあるのに
なのに、なぜ二人だけの留守番になったのか…。


だけど
“そういうことね”
また1つ謎が解けて
その瞬間すっきりしましたよね。


そして、妹と二人の留守番は
今となっては楽しい思い出の1つです。


母が私たちの為に
夜一生懸命に働いてくれたことも
幼いわたしにはしっかりと伝わっていました。


なので、寂しいなあ…
そんな気持ちになったことも不思議と
あんまりなかったんですよね。
ほら、家庭環境って自分ではどうしようもないじゃ
ないですか。


それよりも
“妹を任せたよ”そんな風に
母から頼ってもらえたことが
子供心に嬉しかったんですよね。


あっ、いつものように
最後の言葉を言わせてください😊

はい、🤗
決して怪しい者ではないですからね😎


そして
これからも書いていきます✏️

最後まで読んでくれてありがとう。
Yuzu.yuzu.. “なみ


2022.05.01  Instagramより

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