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【福祉職のマネジメント】ボトルネックを見極める

こんにちは!
ソーシャルワーカーのだいです。

今回は前回に引き続き福祉職におけるマネジメントについてお話していこうと思います。
前回の記事はこちら↓


ボトルネックとは

Wikipediaを見てみると

工場経営において、生産ラインにボトルネックがある場合、他の生産プロセスを改善しても全体のアウトプットは増加しない(ザ・ゴールより)。

と書いてあります。他にも色んな意味合いはありますが、ビジネスにおいては概ねこういった意味で使われるんじゃなかろうかと思います。

例えばコーヒーを作るとなったときには色んな選択肢があると思います。
豆から自分で挽いて入れるのか、ドリップコーヒーを使うのか……等々。

ボトルネック説明

図にあるように豆から挽いて入れた方が美味しいコーヒーが出来ますが、そのためには手間がかかったり、機材をそろえるなどのコストもかかってきます。
その反面ドリップコーヒーだとお湯を沸かして入れるだけなので簡単で誰でも出来ます。品質も最近のドリップコーヒーはお店で飲むコーヒーほど美味しくはないにしても、悪くはないでしょう。

さて、ここで何が言いたいのかというのはボトルネックはどこなのか? です。

Aさんは元々豆を挽いてコーヒーを入れていたとします。
でも毎日飲むし、毎回そんなに手間をかけるのも面倒だなと思い始めました。

ここで、コーヒーミルを早く回すために練習しようとか、筋肉があればもっと高速で回せるのではと考えて筋トレをするというのはナンセンスです。
早くなったとしても数秒です。

それよりも品質が納得できるのであればドリップコーヒーに変えてしまえば劇的に早くなります。
つまりここでは豆を挽くという行為がボトルネックだったわけです。
ボトルネックであった豆を挽くという行為を変えることによる品質の低下が許容範囲であるなら検討すべきでしょう。


福祉業界におけるボトルネックは

これは福祉業界にも当てはまることです。
対人援助職に効率化を求めるなんて非常識だと思われる方もいるかもしれませんが、そういうことではありません。

人と関わる仕事は非効率的です。
だからこそ、他の部分を効率化することで支援の質も向上すると考えています。

福祉業界において最大のボトルネックはアナログであることではないでしょうか。
いまだにFAXが通信手段として活躍している業界って他にあるんでしょうか?
もしかしたらケース記録をいまだに手書きで書いているところもあるかもしれません。
少なくともぼくがこの業界に入ったときは手書きでした……。

今は便利なITツールが無料・有料問わず、たくさんあります。
どんどん使っていく方が良いと個人的には思っています。

もちろん新しいシステムを導入するというのは、それを覚えなくてはいけないということや料金もかかること、セキュリティ面も考えなければいけないなど様々なコストがかかります。

メリット・デメリットを考慮しながら何をどのように導入するのかはよく考えなければいけないと思いますが、検討すらされていないところも多くあるのではないかと感じるところは多くあります。


マネージャーの役割

現場で働いているスタッフが「なんかこれ非効率的だな」「やる意味あるのかな?」と感じてるところは、もしかしたらボトルネックになっている箇所かもしれません。

しかし、現場のスタッフが自らそれをマネージャーに言ってくることはおそらくほとんどないでしょう。

理由としては、それが当たり前になっていたり、慣習となっていることもあるでしょうし、何より現場のスタッフに裁量権がないことがほとんどだからです。

マネージャーとしては現場のスタッフの声によく耳を傾けて、ボトルネックとなっている部分は何なのか?
スタッフがより働きやすい環境を作るためにはどうしたらいいのか?

それを考えていき、環境を整えていくことがマネージャーの役割です。

今が最適だからと思考停止になってしまうと、現場の環境は変わらないどころか悪化していくのではないでしょうか。
常にボトルネックはないか、改善できるところはないだろうかと考えていくことで働きやすい環境や支援の質が担保されていきます。

ぼくも常にもっと良い方法はないかと考えています。
管理者やマネージャーの方々、ぜひうちではこんな改善したよって事例があれば教えてくれると嬉しいです。

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