読んだ本 【4月】
毎月の読んだ本紹介です。
1.世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 山口 周
先月のnoteにも書いたが、本書を半年近く探していた。
図書館でも検索しても無く。久々に新書を購入。
私はここら辺の大企業やMBAにはほとんど知識はないのだが、経営に関する話は興味がある。(企業の成功話!的な本は結構好き)
私がこの本を手に取ったのはもっと他の理由だった。
題名の「美意識」という言葉に惹かれたからだ。
皆さんも思っているように「美意識」はとても大切なもの。
著者はこの美意識が現在は経営に当たり前に求められていると考え、それを理由に大企業のエリートをはじめとする人々がアートやデザインについて学んでいるというのだ。
近年の日本企業の停滞もここに原因があるのではないだろうか。
日本企業が隆盛を成した時代は製品力がものを言う時代であったが、現代は製品力だけでなく製品によるストーリーや美などの製品をとりまく周りの部分が重要であるため、それらに重要となってくる美意識の点で大きな差が欧米企業との差になってしまったのではないだろうか。
などなど、要約を書いていたが複雑になってしまったのでこの辺で。
感想としては、それぞれの章で「なるほど」という分かりやすい例が入っていたのだが、読み終えてみて全体を俯瞰した時に全体の感想が自分の中ではイマイチまとめきれていない。
山口氏の思考と言葉が綺麗に統制されていて読みやすく気持ちの良い一冊だった。
私にとっては少し内容が難しめだったのでまた改めて読み返してみたい。
難しく感じる人は章ごとにしっかり理解するのが良いのかなと思った。
2.道をひらく 松下幸之助
日本が誇るパナソニックの創業者。
サッカー日本代表田中碧選手のお気に入りの一冊。
W杯後のインタビューにて田中選手が読書好きということを知った。
そこで大事にしているお気に入りの一冊にこの「道をひらく」をあげていてぜひ読みたいと思った。
田中選手も「寝る前にどこか一編を読む」と語っていたように本書は人間の人生に関わる様々な短編トピックでまとめられている本。
短編で読みやすく、言葉も丁寧な表現で言葉の意味を素直に理解することができた。
人生は、人付き合いから商売、そして自分の在り方それぞれに道がある。その上で人としてどうあるべきなのか、内面と外面の行動の両側面から人を律する話で本書は溢れている。
「なるほど。」
と思いつつ、決して難しいことは言っていない印象を受け、「偉大な人というのは離れ業をやってのけるのではなく、当たり前のことを当たり前にやり続ける人なんだ」というように感じた。
今後もところどころ見返しながら今の自分はどうあるのか行動の指針としてバイブルとしたい一冊だ。
3.22世紀の民主主義 成田悠輔
昨年話題になった一冊。
昨今メディア露出が多く、多くの人が知る人となった成田氏。私は塩ベースでありつつ時折醤油顔な真顔で淡々と話す成田氏が好き。
本書にもあるように「言っちゃけないことはたいてい正しい」をモットー?に成田氏が現代社会の主に政治を中心とした日本の古きシステムに対し物申すことに強く共感する。
私も参政権を得てから日本の政治について知れば知るほど(興味を持つほどではないが)暗い闇を感じている。
政治に限らず、日本は本質を大事にするためにそれ以外のところも大事にしようとして結局本質から外れていることが多い。
ここで言う、本質についてSaas業界の隆盛が民間を発展させているのであれば政治でも取り入れるのが筋なのではないか。これが本書のテーマであるが、本質を中心に考えればまさにその通りだと私も思う。
本書の題名は22世記とあるが、21世紀中に本書にあるような変革が起きてもなんら不思議ではないし起こるべき、起こすべきなのではないかと考えさせられた。
今月は濃い3冊を読めた。
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