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読書感想文

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「本は古今東西の人間の叡智や体験などが詰め込まれたパッケージだ」大井実氏 人生は一度きり、その人が何十年掛けて得たもののエッセンスが、1冊の本に詰まっている。 その人の全てを体…
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#推薦図書

=読書感想文= 日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学 花のタネは真夏に播くな (文春文庫) 水澤 潤

竹田和平さんは、もともと好きで、「人とお金に好かれる「貯徳」体質になる」を6年ほど前に読んでいましたが、再び投資の本でやってくるとは思っていませんでした。私のイメージは、投資家というより、たまごボーロの工場ラインで、最後に「ありがとう」を流して吹きかける?をやっているというイメージが強いです。この人の本を読んでから、とにかくありがとうありがとうというようにしていました。 その後、息子ができて、娘ができて、子供達はみんな些細なことでありがとうと言ってくれます。水筒洗って渡した

=読書感想文= 人生の教養が身につく名言集―「図太く」「賢く」「面白く」 出口 治明 (三笠書房)

この本を読んで、読書感想文のあり方について、考え直しました。 私の読書感想文は、後で見たときに、記録として、どの部分に惹かれ、それに対する自分のコメントや考えたこととして、書いていました。しかし、この本の中には、 〜 「勉強する」、あるいは「学ぶ」という人間の行為は、インプットとアウトプットがセットになっているのです。 インプットしたままの他人の言葉ではなくて、それを自分の頭で 咀嚼 して、自分の言葉に引き直して言語化する。その作業を経ること

=読書感想文= THE WONDERFUL WIZARD OF OZ

TOEICの勉強をする必要が出てきて、英語多読用に読みました。 TOEIC500点台(2019年5月現在)の私に多読はハードルが高いです。 多読について、よく聞く話は、特に書くたくさん読むこと、読むのが難しい場合は、英語の絵本からでもと聞きますが、とても、英語の絵本を日々読む気にはなれませんでした。 そのため、日々ちょうどいい読み応えのある洋書、つまり「簡単な英語で書かれていながら、読んでいて面白いもの」を探しています。 そこで目についたのが、オズの魔法使いです。有名な

=読書感想文=なぜ投資のプロはサルに負けるのか?

20年近く投資しています。 株、投信はもちろん、FX、金、不動産、いろんなものに手を出しました。 20代からの長期で投資したインデックス投信の利益を、その他の短、中期の投資で吹き飛ばすという感じでしょうか。 20年間の損益を計算したことはないのですが、感覚的にトントンです。つまり時間の分だけ大きな損失ですね。 この本は、いままでの投資での成功、失敗を科学者的かつ金融工学最先端の投資銀行勤務の見地から説明してくれました。いままでたくさんの投資の本を読みましたが、この本が一番腑

=読書感想文=武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新 (新潮新書)

私の父は、偉大な人です。祖父は、小さい頃に亡くなって、ほとんど記憶にありません。そして、父は、長男ではないので、私の中で初代です。気力体力ともに際立ち、昭和初期生まれにしては、175センチと身長も高く、ガタイもいい。人望があって、世界中にネットワークを持っています。素晴らしい父親です。しかし、2代目の私はダメでした。「読み書きそろばん」と言われて、習字そろばん習いましたが、全部途中で放り投げました。大きくなって、簿記簿記と言われていたので、簿記の2級を取りましたが何も覚えてい