恋のキューピッドみあん Tデート前編

りなさんとしおりさん

私、恋のキューピット事務所を経営している・・・・・・
「みあん!依頼だ!」
そう、私がみあん!120・・・ではなく、10歳。って誰が先に言ったのよ!このパターン、1回目じゃないような・・・・・・。
「速くこい!」
この口調はシオン!
「はーい。今行く。」
私は自分の部屋から出て、仕事部屋に入る。
「お久しぶりです。しおりです。以前はありがとうございました。」
「こんにちは。りなです。以前はありがとうございました。」
あ、りなさんとしおりさんじゃん。
「どうされたんですか?」
私は聞く。
「それが・・・・・・。Tデートをすることになって。」
Tデート?あ、トリプルデートってこと?Wデートなら聞いたことあるけど、Tデートって。
「誰と行くのですか?」
りなさんがうつむいて、
「それが・・・・・・前にもお話した、エミリーともう一人誰かと、私とちさとと、しおりとゆうとで行くの。でも私たち、服をどうするか決めれてなくて。」
服か。
「どこに行くので?」
服はどこに行くかで決まるからね。
「それは、なんか運動する場所らしくて、でも動きやすい服ってあまり持っていなくて。まず、運動って私たちやらなくて。」
そうかぁ。なら、
「なんか線の入ったズボンに、使い慣れたトップスはどうですか?運動できなくても、私できない、って正直に言って甘えればいいんです。」
「でも、馴れ馴れしくて嫌われないでしょうか。」
ん-。
「見たところそれはなさそう。ちさとさんとゆうとさん、お二人のこと好きですし。喜ぶのではないでしょうか。それと、汗をかいたとき用の服を用意しといたほうがいいです。風邪をひいてはいけないので。可愛い服がいいと思います。もう運動しないときに着るといいですよ。」
私の見立てでは、なんかエミリーさんが噓をついているような気がする。ちさとさんを諦めていないと思うから、自分だけ可愛い服にして、二人を陥れるような真似をする気がする。
「あの、可愛くて動きやすい服にしませんか?」
私が提案すると、二人はうなずいてくれた。
「色違いがいいです。」
色違いか。そうだ!
「ちょっと待っといてください。」

ゆりん先輩

私は自分の部屋に駆け込むと、電話をした。
「もしもし。みあんです。お元気ですか?」
「元気よ!何なのよ、急に電話してきて。」
私が電話をかけた相手はゆり先輩・・・・・・じゃなくて、ゆりん先輩だ。ゆりん先輩はサンサン学園にようこそ!~キューピッド編~に出ているから、気になったら確認してね。
「あの、ゆり・・・・・・ゆりん先輩って裁縫が得意なんですよね!」
「今、ゆりって言いかけたでしょ!裁縫は得意だけど、それが何か?」
説得をどうしよう。あ、いいこと考えちゃった。
「あの、りーすさんにアピールする時に、後輩思いの優しい人というイメージをつけるときに、私に優しくしたという事実があれば、もっと信じてもらえます。だから、私にもゆりん先輩にもデメリットはないはずです。どうでしょうか。」
「あんた、口がうまいのね。いいわ。乗ってあげましょう。」
よし!
「で、どんな服がいいの?」
私は最後にこんな服がいいということをリクエストした。
「わかったわ。で、誰が着るの?」
え?
「あんたが優しいのは私が保証する。だから、あんたが私利私欲のために服を欲しいとは言わないと思うの。それとも、私の予想が外れてるとでも?」
「ゆ、ゆりん先ぱ~い。そんな風に言っていただきありがとうございます。りなさんとしおりさんというお客さんでして。後、140の服でお願いできますか?服を選んであげようと思ったんですが、二人に合う服がありませんくて。」
あれ、通話が切れている。あ、ゆりん先輩、服のイメージが思い浮かんだから、裁縫を始めたみたい。

私は、りなさんとしおりさんに、
「エイリーさんには気をつけてくださいね。何を仕掛けてくるかわからないので。それと、行く前にこれを飲んでください。」
といって男子から可愛く見えるポーションを渡した。まあ、2人とも可愛いから必要ないと思うけど、2人はあまりにも自信が無いから飲んでもらおう。
「これ、何ですか?」
ちょっと疑っている2人を気に留めずに私は、
「絶対絶対ぜー対ですよ。そうしないと、Tデートは成功しません。」
と念を押した。その時、
”ピンポーン!”
と玄関のチャイムが鳴った。私は、ドアを開けた。
「持ってきてあげたわよ。感謝しなさい。」
あ、ゆり先輩・・・・・・じゃなくて、
「ゆりん先輩!」
「あんた今さ、ゆりって言おうとしたわよね!」
あ、図星を指された。私は話題を変えた。
「それよりもお洋服は完成しましたか?」
私が話題を変えると、ゆりん先輩は
「なら、そのりなさんとしおりさんというお客さんを呼んで頂戴。」
と答えて?くれた。私は言われたとおりにりなさんとしおりさんを呼びに行った。
「呼んできました!」
私はゆりん先輩のもとにりなさんとしおりさんを連れて行った。
「あんたんちに着替えられる部屋ってある?そこにりなさんとしおりさんを連れていって。私が服を持っていくから。」
といった。着替えれる部屋にりなさんとしおりさんを連れて行った。
「これがりなさんとしおりさんの服だよ☆」
とゆりん先輩がいって服を出した。しおりさんの服はいかにも天使って感じの白くてフリルがたくさんついたロリータドレス。反対にりなさんは小悪魔っぽいゴシックロリータで、裾の先が開いている。これなら自信を持てるだろうし、ゆりん先輩が動きやすいように作ってくれたからいい感じ。
「当日も頑張ってねー。」
私は応援をした。

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