『芳華、国へ帰る』のベトナム語について①
以前描いた『芳華、国へ帰る』
( https://note.com/yuzuki_vn/n/n11eceaf03c37?sub_rt=share_pw )の漫画です。
ベトナム語にも方言があります。
方言は大きく分けて南部、中部、北部とあるのですが、地方によってローカルな方言もあったりします。
ちなみに芳華の話すベトナム語は古い南部弁と現代の南部弁が合わさったものです。
自分が取材したインドシナ難民2世のベトナム語はこのタイプが非常に多かったです。
このようなベトナム語になってしまうのは両親が難民になる前に使ってたベトナム語が古い南部弁でベトナム語で会話するときに両親の影響を受けたのと、ベトナムへ帰国したときにベトナム在住の親戚と話す過程で現在の南部弁も覚えたというパターンが多いです。
しかし、難民2世ほとんどは自分が南部弁で話しているという意識すらなく、何故か家族か親戚たちしか理解できないベトナム語を話しているという感覚でいることが多いです。
実際、南部弁と北部の標準語は発音の法則はもちろん、単語すら違うということがあります。
南部弁と北部の標準語の単語の違い(女の子が南部弁)
私もベトナム南部に住んでいたので、南部弁のベトナム語から覚えました。
そのため、日本へ帰ってから北部の人たちと話した時、妙に違和感があり会話も聞き取りづらかった印象がありました。(私のベトナム語のレベルが低いのもありますが)
芳華のベトナム語はネイティブと比べてあまり上手ではないため、ベトナム語は全てカタカナに直して書いています。
これは芳華の発音が時々間違っているからなのもあるのですが、芳華はベトナム語を読むことも書くこともできないため、会話の発音だけ覚えているということを表したかったのもあります。実際、そういう難民2世の方も少なくないです。
また、芳華や他のベトナム人の会話のベトナム語はBeba Vietnam LanguageチャンネルのBebaさんに手伝っていただきました。
Bebaさんは私のベトナム語の師匠でベトナムの南部弁やベトナム人との関わり方について色々アドバイスしてもらっていました。
『芳華、国へ帰る』はBebaさん無しでは書くことができなかったと思います。
また、取材させていただいた方々や内容にアドバイスをくださった方々、読んでくださった方々には本当に感謝しかないです。
これからもよろしくお願いいたします。
Yuzuki
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