北部標準語話者が南部弁を話す時のコツ
もう何度もシェアさせてもらっているいまじゅんさんの南部弁、メコンデルタ弁の発音の記事ですが、私の書いた下の記事にもあるように北部標準語から南部弁、メコンデルタ弁を学ぶことは非常に簡単だと思います。
しかし、一度覚えた声調や起点を意識するのは非常にストレスなので南部弁(旧南部弁も含む)発音の特徴をシェアできたらと思います。
これができれば北部の声調で南部の発音ができる南部語話者からしたらものすごく聞きやすいハイブリッドベトナム語ができます。
北部の標準語話者が南部弁を話すために気をつける点。
・D行の言い方
D音は北部の発音はカタカナで書くと「ザ行」南部は「ヤ行」になっています。
これは「D」の発音が来た時に「ザ行」から「ヤ行」に変換して発音すればだいたいうまくいきます。
例
Dừa(ココナッツ)
ズーア→ユーア
Dầu(油)
ザウ→ヤウ
・V音の言い方(旧南部弁も一部含まれる)
V音は北部の発音はカタカナで書くと「ヴ行」南部は一部「ヤ行」になっています。
しかし厳密に言うとDの「ヤ行」とVの「ヤ行」は発音の仕方が違います。
Vの「ヤ行」は北部の「ヴ行」の口の動きで「ヤ行」を言うのです。
何じゃそりゃと思うと思うのですが、北部の発音でBとVの音を言い分けられた方には簡単なことだと思います。
例
Việt Nam (ベトナム)
ヴィッナーム→イッナーム
Vui(嬉しい、楽しい)
ヴーイ→ユーイ
Nhà vệ sinh (トイレ)
ニャーヴェーシン→ニャーイェーシン
・L、Rの「ラ」音の分け方
北部のRの発音は「ザ行」ですが南部では「ラ行」になります。
しかし、Lの発音も「ラ行」です。これも分け方があります。
Rの「ラ行」はやや巻き舌で発音しています。
聞き取りでは非常に聞きにくいですが、話す時に巻き舌を意識すると南部弁話者は聞き取ってくれます。
例
Đúng rồi (そのとおり、そうだよ)
ドゥンゾーイ→ドゥンローイ
Rừng (森、野生の)
ズン→ルン
おまけ1
旧南部弁話者っぽい発音
旧南部弁ではSを「シャ音」、Xを「サ」音と分けていたりG音を「ヤ」行にします。しかし、ホーチミン市の若者や中心街ではあまり通用しないか笑われるかもしれません。
例
Sài Gòn (サイゴン)
サイゴン→シャイゴン
Gọi (呼ぶ、電話をかける)
ゴイ→ヨイ
おまけ2
南部弁、北部の標準語、メコンデルタ弁をネタにしてみよう。
南部弁、メコンデルタ弁、北部標準語の方言で一番ネタにされるのはRồi の単語です
南部弁はローイ
メコンデルタ弁はゴーイ
北部の標準語はゾーイ
となるのでメコンデルタ人にあった時「Đúng rồi(ドゥンゴーイ) 」と言ってみるとウケたりします。
ちなみにベトナム中部のビンディン弁は「 Đúng rồi 」を「ドゥンラーオ」と発音します。
もはや発音が違いすぎて意味がわかりません。
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