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公式レポーターとして、ピティナ特級を応援します!

はじめまして

この度、ピティナ特級公式レポーターをさせていただくことになりました、山平 昌子(やまひらまさこ)です。会社員をしながら趣味程度にピアノも弾きますが、聴く方が好きです。「ひとうたの茶席」というサイトも運営しておりますので、日本文化に興味のある方はぜひ覗いてみてくださいね。

※ピティナ特級とは、ピティナ・ピアノコンペティションの最上位に位置する、年齢制限のないクラスです。詳しくはこちらをご覧ください。

ピティナとの出会い

私とピティナの出会いは、小学校3年生の頃でした。愛媛県松山市で、「お姉ちゃんと同じことをしたい!」と始めたピアノです。小さなピアノ教室でしたが少しずつ生徒が増えて、小学3年生の頃には、いつの間にか4人の同学年の仲間が出来ていました。

私を含めたその5人の生徒には、子どもながらにはっきりした個性があり、先生は課題の制約の中からも、それぞれに合わせた選曲と演出をしてくれました。

夏休みの間毎日練習し、本番の前には弾き合い会をし、離れた街の本番のための移動も、記念コンサートも一緒に過ごしました。実力も成績の差もあったのに、どうしてあんなに仲が良かったのだろう、と今も考えることがあります。自分以外の誰かが自分より良い成績をもらっても、妬むようなことがありませんでした。それはおしゃべりをしたり、一緒に遊んだりするだけの学校の友達と違い、音楽を通じて互いの性格と音楽性、努力をよく理解し、心底納得していたからだと思います。

結局誰もピアノの道には進みませんでしたが、大人になった私に残っているのは、先生や仲間たちとの思い出と、音楽を聴くための自分なりの方法です。練習を通じて学んだ、各時代の代表的な作曲家のおおまかな特徴の理解。トップレベルに行く人の才能と努力がどれほどのものなのかを垣間見たことによる、演奏者の持って生まれた才のありか、努力、曲に対しての意図などを想像しながら聴くこと。

それらは今、演奏技術よりも私の人生を豊かにしてくれています。結果ばかりを求めていたあの頃には分からなかった果実のように思います。

公式レポーターとして

コンクールの経験がない人やピアノを弾かない人にとっては、コンクールは入賞者のためだけのもののように思うかもしれません。プロのピアニストになるための切符であり、手段であると。それは間違いないでしょう。でも、入賞者にとっても、そうでないコンテスタントたちにとっても、またアマチュアピアニストたちにとっても、本人にしか分からない、あるいは本人でさえ、ただ中にいる間には認識できないような豊かな経験を含むものです。そしてそれらは、言葉にして伝えることがとても難しい要素です。

などと偉そうに言ってしまいましたが、高校に入る頃にピアノから離れてしまった素人なので、きちんとした理論を知っていたり豊富な演奏経験がある訳ではありません。あの頃の自分と仲間たちへのお便りのような気持ちで、その宝物のような時間を少しでも伝えられるよう、私なりの視点で応援していければと思います。

幼い頃にお世話になったピティナにこうしてまた関われることがとても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

こちらのページから、コンテスタント達が見られます。インタビュー動画もありますよ。私のレポートは、7月26日(火)の二次予選から始まります。
お楽しみに!

(トップ画像提供:ピティナ)