茶箱を作ろう(2)古裂と籠
茶箱の道具を何も入手しないまま、まず仕覆づくりを習いたいと考えた。そこで思い浮かんだのは、昨年の恵観山荘のお茶会で同席したご婦人だった。白髪にワンピースなのに、少女のような佇まいとお声。ワンピースの品物の良さと色合わせの妙、ご本人との調和のセンスだけで、布を扱う人だと分かる。聞けばその日のご亭主の仕覆の先生だと言う。
この日のご亭主は、私に様々なことを教えてくれるお茶人だ。視聴者はおろか、やっている本人たちも忘れかけている、菓子ましチャンネルのセンターを張っている。ここでは