【音楽】NANA ACOUSTIC ONLINEの曲配信の変化〜ハイレゾとは〜

 水樹奈々さんの一風変わったアコースティック構成のオンラインライブ、NANA ACOUSTIC ONLINE。
 つい先日、アーカイブ配信終了と同時に各種音楽配信メディアでハイレゾ音源が配信されはじめました。
 アコースティック構成なので、いっつもドッカンドッカンうるさい曲やバンド構成が本当に多い水樹奈々さんの楽曲たちとそのライブですが、それに対してすごくシンプルに情緒あふれるアレンジが加えられ、ライブ配信の反響もすごく、音源化はファンの間では結構声が大きかったように思います。
 さて、今までライブ音源を配信する事も無かったし、ハイレゾ配信もごく限られていた水樹奈々さんの楽曲ですが、そんな中通常音源(mp3)とハイレゾ音源(flac/wav)が大々的に同時リリース、しかも価格を差別化して出した事でハイレゾってなんぞや?って声をちらほら観るのでこの記事を書きました。
 なので、ハイレゾ?mp3?いいイヤホン?イヤモニ?スマホじゃない音楽プレイヤー?よく分からん、という人の為の記事として書きます。
 ただ、誰に対しても言える事は「好きな音楽を自分好みの音で聴くのが楽しみなので、突き詰めたければ色々試してみて欲しい」って事ですね。
 追求することで世界はどんどん変化していく。

ハイレゾとは

 普通のCD音源からmp3にしたのは16bit/44.1kHzというビット数/周波数で表されるもの。
 ハイレゾとはその更にうえ、24bit/96kHzだったり32bit/192kHzだったりとビット数や周波数をあげたものをいいます。

数字が違うと何が違うのか

 で、数字が増えると何が違うんや?が多分この記事を読んでいる人の素直な気持ち。
 簡単に言うと、ファミコンのドット絵か、今のPS5の描画か、とやってる事は同じなんです。ドット絵だったら表現出来なかったクオリティも出せる、と言うだけの話。
 ただ、16bit/44.1kHzと24bit/96kHzの音を聴き比べても、その電気信号がそのまま脳に流れるわけじゃないので「ん?なんとなく違う…?」くらい。例えばPS2から3になった時くらい?
 それでも前々違う!という人もいれば、あれ、どんな差だっけ・・・ってなる人もいると思います。

なぜ違いが分かりづらいのか

 音楽といえどデータになった時点で電気信号。1と0の組合せ。
 音を出すプレイヤー、イヤホンやスピーカーやアンプという複数のデバイス、そしてイヤホンケーブルに触れる服や物と触れる音(タッチノイズ)や周囲の音(外部ノイズ)、あとは脳内の慣れや耳の中の垢など様々な要素が、データから脳内に届くまで介在します。
 それらの途中に入る要素の振れ幅が多すぎるから分からないのです。最短はそれこそ脳の聴覚を司る部分に直接電気流す事じゃないかな。
 まぁそういうわけで「体感してその価値を見出せる経験が中々出来ない」のも事実。

ハイレゾプレイヤーやハイレゾ対応イヤホンの存在

 ハイレゾ対応!と言った売り文句ありますが、さっきファミコンとPS5を比べたように、ハイレゾプレイヤーとそうじゃない違いは「再生できる拡張子が異なる」、DVDが再生できる機械と、ブルーレイも再生できる機械の違いみたいなもんです。
 ちなみに16/44.1は.mp3やAACといった不可逆圧縮な拡張子が標準的。対してハイレゾ音源は.flacや.wavといった可逆圧縮/未圧縮の拡張子になります。
 圧縮云々は圧縮袋に入れる前の布団と、入れたあとの布団のサイズの差。
 可逆圧縮=元に戻すことができる、不可逆=元に戻せない、つまりただ潰しただけ。
 で、イヤホンに関しては、例えばブルーレイが再生出来たとしても、テレビがブラウン管なら全然綺麗じゃありません。かといって4Kや8K対応テレビでDVD観ても綺麗じゃないですよね?それと同じです。要するにプレイヤーは再生できるかできないかのデバイス差、イヤホンはテレビといった「五感」に効果を及ぼすデバイスであるということ。
 あと、イヤホンの耳への入り方を例えるならテレビ画面を斜めから見るか真正面から見るか。
 イヤホンを耳が痛くなるくらい押し込むのは、テレビを大画面で見たいがために、テレビに30cmまで近づいてゲームするようなもの。体によくないです。

どんなプレイヤーがいいのか

 音楽プレイヤーといえどもピンキリです。例えばこだわったプレイヤーは50万や60万するものもあれば、音質重視持ち運び重視で液晶はドットのみといった1〜3万円のプレイヤーまであります。
 あと、今一人一台持ってることが当たり前になったスマホ、これでも再生できるのはできます。(アプリの制限があったりするけど)
 一番多いであろうiPhoneの標準ミュージックアプリもiOS11からflac再生可能だったはず。
 電気を通す機械なので、当然バッテリーもあるから稼働時間の問題もあるし、例えばインピーダンスと言われる抵抗値(Ω表記)の高いイヤホンを使っているならそれなりに力を入れて出さないといけないので本当に様々。
 好きなデザイン、音、色、バッテリの持ち時間、操作性、出せる価格帯、それぞれ好みで選ぶといいです。
 最近ではコラボもよくやるようになって、キャラクターが本体に描かれたプレイヤーもちょこちょこ出てます。

どんなイヤホンが良いのか

 先述したとおり、イヤホンが身体に合わない場合、耳への負担はかなり大きいです。
 例えば上手く合わないから大音量にする→鼓膜にダメージが蓄積する、上手く合わないから押し込む→耳道孔を痛める、といったように。
 イヤピースという先端につけるゴムも様々な種類が出ていて、それを付け替える(サイズ変えたり材質変えたりする)だけで変わったりもします。
 数百円~2千円程度で売ってるので、まずはここを試してみると良いかも。
 カスタムインイヤーモニター(CIEM)、通称イヤモニも5〜30万で買えますが、別にイヤモニじゃないとダメ!ってわけじゃありません。
 ヘッドフォンでもいいし、普通のイヤホンでも全然いいです。映像に例えると、20型の普通のテレビで見るか、スマホで見るか、8Kの40型テレビで見るか、の違い。

カスタムインイヤーモニターの利点

 何より、耳にフィットするので外音がかなりシャットアウト出来ます。
 でもシャットアウトだけならskallcandyやSONYのノイズキャンセルもかなり優秀。
 あと長くつけてても疲れないし、音量も小さくて済むので音漏れもしなければ鼓膜へ負担がかからない。
 ケーブルを変えられる製品はイヤモニじゃなくてもありますが、ケーブルを変えることで音質が変えられるのも特徴。
 オーダメイドなので、壊れても修理対応してくれるから長く愛着を持って使える、と言う点も安物とはちょっと異なる部分。
 オリジナルの装飾を施す人もいます。

まとめ

 ハイレゾ音源に対する理解、深まりましたか?
 分かりやすいようにどの家庭にもあるであろう家電代表格のテレビ(あ、でも今だとテレビない家も増えてるか)でたとえてみましたけれど
・音楽データは、DVDかブルーレイかの違い
・プレイヤーは、再生できるか出来ないかや録画機能や外部接続やネット出来るかどうかの違い
・イヤホンはブラウン管かFullHDか4Kか8Kか、横から見たかといった違い
 というわけで、クオリティの高いものを体感したければ足を踏み入れればいいし、今で満足しているのであればわざわざ踏み込む必要もない。
 4K映像を家電屋で見て「綺麗すぎて気持ち悪い」といった感覚を持つ人もいるのも事実です。クラシックをラジオから流れる音でいい人もいれば、オーケストラで聞きたいんだ!という人がいるのも同じこと。
 これを参考にいいオーディオライフ送ってもらえたらと思います。
 なんか質問やレクチャー、おすすめをって事であればTwitterで声掛けてください。
 予算、想定する使い方(シーン)などあると余計話が早いです。
 ちなみに自分は1万の中華プレイヤーに対して使ってるのはFitear MH334というカスタムイヤモニ。
 持ち運び重視で、曲を選んで再生するのは苦手だけど軽く小さいプレイヤーと、電車でもしっかり聞けるイヤモニの組合せです。
 アコステ音源、とっても臨場感あって、音の粒も細かくて最…高…

おまけ:ハイレゾにbluetoothってダメなの?

 正直ここら辺はなんとも言えません。
 ただ電気信号を無線で飛ばすので、当然劣化や混線はあり得るので直の方がいい、ってのが一般的かもしれませんけど、自分は普通にbluetooth使ってます。そこは利便性が勝っているだけの話。

おしまい

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