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何でもかんでもデジタル化すればいいという話ではないことに気づいた日

皆様方、いかがお過ごしでしょうか。僕の方は3連休の初日となりますが、お休みを頂きました。折角の休養日ですので、このnoteを書く前に今まで溜まっていた事務的なタスクを4つ片付けましたのでなかなかに清々しい気分です。メロンを植えようかという検討が始まりましたので、まずは特徴を調べてみて、調達ルートはYさんに聞いたところ「去年の内に頼まなかったからお前らの分はないよ」云々かんぬんと言われて埒があかないので種苗屋の方に問い合わせたところ、明確なことが4点分かりましたので資料を作って提出をしたいので数日の内に早速作成したいと考えております。

というわけで連投になりますが、本日はデジタル化についてポストしたいと考えております。別に難しくも何ともない話で、30代を迎えた農業人の端くれの戯言と思って流し読みして頂ければ幸いです。

先日、先週の会議で作付けするものとその場所も含めて決定しました。その2つの会議を挟んで誰から頼まれたわけではありませんが、僕が作りためていたExcelで作ったガントチャートを提出させて頂きました。そこで、僕が

「皆さんが紙のみではなくて、スマートフォンやタブレットからでも見れるようにデジタルデータでお送りしようと考えてます。という訳で業務用のLINE WORKに業務連絡手段を変えるか、それともSlackに変えようかと考えております。通常のLINEでは僕の稚拙極まりないデータと言えど、アップデートしたものも一週間経たずで消えてしまうので皆さんにとっても勿体ないことかと思いますので、どうでしょうか」

ということを聞いてみたら、姉さんとスタッフのK君と返ってきたのは3つの返答でした。

①「PDFといったデータファイル化していつでも見られるようにできることはそれはそれでいいけれど、いちいち立ち上げなければならないのは面倒。だったら紙をもらって、その場で書き込みが出来る方が便利だったりする」

②デジタル化して紙を減らすことも確かに大事だけれども、紙は紙でバックアップシステムとして必要で、スタッフだけでなくて他の方々も気軽に見ることができるという良さもあるから紙ベースの資料を無理になくさなくていい。

③アナログはアナログなりの良さがある。大きいファイルに入れて管理・共有すればそれはそれで財産にもなる

確かに僕が前々から考えていたこともあって、改めて意見を伺うとブラッシュアップできるという気付きもありました。

①デジタルとアナログの二刀流でやればいい

②紙ベースにプラスしてクラウド化してデジタルベースで見られるようにする

③スタッフが帰宅後にくつろぎながらでも部屋で情報の共有や確認ができるようにもできる

こういうことも可能になると当たり前ではありますが、考えられるようになってきました。若い頃は「紙じゃなくてデジタルでいいのではないか」とばかり考えていましたが、デジタルで出来ることはデジタルでやって、デジタルで出来ない繊細な部分はアナログで補っていくしかありません。散らかっていれば仕分けして整理して情報を見やすくしていくのはアナログもデジタルも変わりませんし、つまりは仕事の仕方はどれだけデジタル化が進もうと根本的な原理としてのやり方は変わらないということでしょう。

僕もかつては失敗したことがあります。スタッフや農場の実情を踏まえずに「デジタルだ!DXだ!」と気合を入れたところで転んでしまうのは当然。そんな失敗例は2つありました。

①Slackを以前は使っていたが、スタッフから「難しくて使いこなせないよ」という指摘が上がる

②全てをメールやLINEで送って、PDF化すれば良いわけでは決してない

上記2点は今思えば完全なる失敗でした。①のケースを考えれば「変なツール使うよりもLINEでいいじゃない」という話になります。よくよく考えれば「それもそうだ」という話です。結局は僕もこういう取り組みやすいやり方に最近は落ち着いてきました。②に関してはITツールを使う上でセキュリティリスクはない訳ではなく、よく聞く「自爆」。つまり友人や家族、恋人はたまた妻や夫に送るような文章を誤って赤の他人に送ってしまうという失敗例もあるということは常々聞いておりますが、それでもスタッフが使いやすいものに統一をしていくことは業務運営上、大切なことでもありますから、そこにセキュリティ機能をプラスするためのソフトやツールを入れて安全性を確保すればいいだけの話ですから、これだけで事足ります。それと、デジタルというのは電源ボタンなりを押して起動しなければフリック入力ですとか、キーボードで入力することもままなりません。そうした時にアナログツールというのはメモを始めとして書きたいと思ったら取り出して手を動かせば即座に残すことが出来るので、機動力を考えればアナログツールにはやはりかないません。

また、こうして書いていく内にデジタル化の本質とは何だろうかということを6点、個人的に浮かんだので列挙してみたいと思います。

①アナログで出来ることの限界を補う

②デジタルの力で効率化出来るところは効率化して、アナログでしかやれないこと。人間だからこそ出来ることに力を割ける

③紙では検索が出来ないが、デジタルの力を使えば検索してデータをすぐに引っ張ることが出来る

④記録がしっかりとした形で紙媒体と違って残りやすくなるので可視化しやすい

④作りたい組織やその他のことに対しての目的があって、そこに対することのために使う、一つの手段でしかない

⑤上記の④を踏まえていなければ、ただ単にツールに振り回されて結果的にアレルギー体質になってしまう

⑥スマート農業なるものも「どれだけ収量を増やしたいか」、「どんな農法にしたいか」という目的を果たすための手段に過ぎない

ということをざっと思い浮かべました。やはり、デジタル化というのは手段でしかなく、そこを間違えてしまうとツールや情報に振り回されることにもなりますから、「デジタルデトックス」ですとか、「デジタル断捨離」といった感じのワードが出てくるのも頷けます。近年ではデジタル庁も発足して、本格的にデジタル化を進めていこうという流れになってきていることもあってどこもかしこも「DX」と連呼していますが、何が何でもデジタル化すればいいのではなく、「変えなくてはならない部分、変えてはならないコアな部分」を考えながら農場をデジタル化していくですとか、常に根本を考えながら施策を打っていく。こうしていけば自ずと農場や自らが目指すところに近付けるのではないか、という陳腐ではありますがそういった当然とも言える考えにようやく近付けた気がします。

変えなければならないこと、変えてはいけないこと。これを仕分けしつつ、常に見直しながらやり方も変えていく。小さい改善をし続けていくことで無理なく改善が出来ていくようにも思えてきました。自分もまずはExcelですとか、PowerPointを始めとしてちょっとしたことから電子化していこうと考えております。走り書きのような文章になってしまいましたが、忘れない内に記そうと思い立ち、書いてみました。

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