【伝わらなければプレゼンじゃない】地域づくり仕掛人 きら星伊藤綾の活動支援日記-2月度-
こんにちは!越後湯沢で移住支援/起業支援を行っております、きら星(株)の伊藤です。
今回は、プレゼンをテーマに展開していきたいと思いますのでよろしければ最後までお付き合い下さい。
テーマ設定のきっかけ
プレゼンをなぜテーマにしようと思ったかというと、弊社で定期開催しているイベント・ランチピッチの2月開催時に、萩生田隊員が挑戦したことでした。
きら星・ランチピッチとは
弊社で定期(概ね第一木曜日の12〜13時)に開催しているイベントで、その名の通り、ランチタイムに行うピッチ(短いプレゼンテーション)イベントになります。
1分で自己紹介、7分で事業や自分のやりたいこと・仲間集め・困りごとなどをまとめていただいて、その後会場にいる方々から質問や意見を聴取してご自身のプランへフィードバックできるという機会です。
コワーキングスペースの会員は無料で参加でき、非会員の方でも1,100円の利用料をお支払いいただければプレゼンテーターとしても、聴講者としても参加することができます。
萩生田隊員のプレゼン
萩生田隊員のプレゼンは、2/28(火)に行われました。
テーマは湯沢で演劇を仕事にするには、ということでした。
と、まぁ、この告知文を読むと「その方向性とビジョンを話すのかな?」と期待もあったのではないかなと思います。
その日は、参加してくれた方も多くて、14名くらいはいらっしゃったんじゃないでしょうか。メンバーの方だけでなく、わざわざ仕事中の昼休みに抜けてきた町民の方もいらっしゃいました。
本来ピッチイベントや事業のプレゼン会だと時間オーバーすると「そこまで」と途中で切られることが当然なのですが、ランチピッチでは止めずに本人の主張を最後まで言って終わりにしてもらっています。
でも、最初にルールとして、1分自己紹介、7分でピッチ、その後質疑応答、3〜5名程度から講評・フィードバックという流れを説明しています。
今回、萩生田隊員のケースで言うと、3つの点で大きく課題がありました。
何を伝えたいかの整理ができていない
話す時間がコントロールできていない
伝えたい・伝わるビジュアルになっていない
自己紹介からダラダラと話始め、身の上話を交えて終わるまで約30分。
そこで出たトピックの主語が「私は〜したい」「私は〜やりたい」ということばかりで、聴講者からは「みなさんは地域おこし協力隊であって、自己実現協力隊ってわけじゃないんですよね?」なんて厳しいフィードバックも。
プレゼン資料で用意してきたのは過去のビラ1枚とワークショップで使う資料の図書のみ。別に立派なプレゼン資料があればいいわけでもないのですが、資料がないならないなりの魅せ方ってのがあります。
総じて、準備不足です。大いに反省してほしいですし、会の締めに本人を前にフィードバックしたことを改めて言語化しようと思いnoteにしました。
1.何を伝えたいか整理する
そもそも、プレゼンテーションとは何のためにするんでしょうか?
プレゼン=効果的に説明するための技法、なんですよね。
だから、伝わらない説明をしてもしょうがないですし、伝えるためにはそもそも何を伝えたいか(=テーマ)の整理が必要です。
事業説明をするにしたって、目的によっては説明するポイントが違ってきます。
融資のためであったら、収益性や今後の展望を。
採用のためであったら、職種ややりがい、労働条件を。
近隣住民への説明であったら、なぜやっているのか、どういう人間がやっているのか、近隣への影響や迷惑がかからないかを横文字やビジネス用語を使わずに平易な言葉で。
プレゼンというのは、誰に何を伝えるか?のどうやっての一つの手段(パーツ)でしかありません。どんな機会でやるかによって、誰に伝えるかは変わってくるので、それに応じて話す内容を変えていく。それがプレゼンの技術なのです。
最終的に、聴く人にどうなってもらいたいか?のビジョンがないプレゼンは、正直カスだと思います。
聞き手を想像し、相手が聴き終わった後にそのゴールに辿り着いたか?がプレゼンを成功させるコツです。
融資のためなら、融資担当が融資を(好条件で)通してくれる。
採用のためなら、いい求職者が(熱量を持って)エントリーしてくれる。
近隣住民の事業理解なら、安心して、足を引っ張られることもなく、(あたたかく)応援してくれる。
・・・などなど、ゴールは人により様々ですが、まずは何を伝えたいかの整理をすることから始めましょう!
2.話す時間をコントロールする
プレゼンと呼ばれるものは概ね10分程度〜のものが多いのですが、あえてピッチと呼ばれる短い時間でやる形式でランチピッチを運営する理由は「短い時間で自分のことや事業について説明でき、人をまきこめるようになってほしい」からなのです。
エレベーターピッチ、という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
30秒や1分程度(エレベーターに乗っている時間)で、アピールするための手法のことです。
世の中の決裁権者は、時間を大事にする人が多いです。分単位でのスケジュールの中で、多くのことを動かしています。そういう方にも、短時間で、魅力的にものごとを伝えられて「詳しく聞きたい」「取引したい」という気持ちにさせられるか?
それこそ、首都圏のベンチャーキャピタルなどに出資を乞うスタートアップの起業家たちは、日々こういったトレーニングを積み成長しています。
いきなりエレベーターピッチをやるのも、事前知識がない聴き手にとってはハードルが高いので、あえて7分という時間を設けています。
1スライド1分の計算で考えると、以下のようなアジェンダの例でいくとちょうど収まります。これはあくまで例なので、誰に何を伝えたいかによってアジェンダは変えてくださいね。(そういうことも自分で考えてほしいので、わざとアジェンダは聞かれないと答えませんでした)
3.伝えたい・伝わるビジュアルにする
これは、1・2が当たり前にできての話になりますが、結局はプレゼンとは伝わってナンボなんです。
資料はきれいだが文字が小さい
文字ばっかりで追いかけるのが大変
写真などがなくイメージが伝わらない
などなど、イマイチなプレゼン資料を見かけたことがある方は多々いらっしゃるかと思います。
これも、聴き手のことを想像していけば解決する課題の一つではあるのですが、どんな場所でやるのかで伝わるビジュアルも変わってきます。
スクリーンなのか?(文字:大)
オンラインで投影するのか?(中)
手元資料に紙として配布するのか?(小)
紙で配って、それを見ながら説明するスタイルなら、プレゼン資料にアニメーションをごてごて入れて写真ばかりのスライドをつけてもしょうがないですし、スクリーンで投影してスクール形式の会場で聞いてもらうのによくある行政資料みたいな文字文字しい資料じゃ何書いてあるかわからん!ということばかり気になったりしませんか?
伝わるプレゼンをするためには
伝わるプレゼンをするために大事なのは、プレゼンは伝えるためにやる、ということなんです。
よく聞かれるのはどうやったらプレゼンが上手になりますか?ということですが、これは練習するしかないですね。1人でひたすら練習して、ちょっといけるなと思ったら周りにいる人に聞いてもらって「わかりにくいところなかった?」とフィードバックをもらって。大人数の場で練習して。ピッチイベントやビジネスコンテストとかにも出まくって。そうすればプレゼンは上手になります。
私も、創業前後の1年は夫を相手に夜な夜なプレゼンを聞いてもらい、出れるビジコンにはどんどん出て、新潟県の創業支援ビジネスプランコンテスト(新潟起業チャレンジ、いまは無い企画ですが)で優秀賞を得たり、大光銀行のビジネスプランコンテストで特別賞を受賞したりの副次的な結果も得ることができました。
やったことがなく自信がない・・・という方は、TEDxなどで、上手い人の話し方をTTP(徹底的にパクる)をしてみるってのから始めてもいいかもしれません。
弊社では、スタートアップ支援の一環として、起業型地域おこし協力隊の隊員でなくても有償(概ね1.5時間以内¥5,500)で起業支援を行なっております。
そのサポートメニューの一つが、プレゼンの壁打ちになります。
話すこととしては、上記のことがメインにはなってくるかと思いますが、あなたの事業ややりたいことに即したアドバイスを行えますのでお困りでしたらお声がけください。
萩生田隊員のリベンジピッチを聞くためには!
ぜひ、3/30(木)・3/31(金)に行われる【岡本・藤沼隊員 卒業発表会】にお越しください。
<会場>
●3/30(木) 湯沢町役場
●3/31(金) 湯沢町公民館
いずれも入場自由、予約不要、参加無料。内容は同一です。
<スケジュール>
10:00〜 卒業発表(各20分)
10:50〜 座談会&質疑応答(30分)
11:20〜 現役隊員の自己紹介と発表(各10分)
12:00 終了予定・解散
<主催>
きら星株式会社
※起業型地域おこし協力隊支援業務受託者
それでは、きら星の伊藤でした〜!
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